
水曜朝 永瀬 油彩
幼児クラスで「先生なんで今日二つくくりなの?子供みたい!」と笑われてしまった磯辺です。そう言っていた本人が二つくくりだったので腑に落ちません!!
今日は水曜朝大人クラスの永瀬さんの作品です。ここ1年ほどは小さめのキャンバスに人物を描いた作品を制作されていたのですが、枚数がかなり溜まってきましたのでまとめてアップさせていただきます。下の段真ん中の作品は、なんと先週描き始めて今日「見本を忘れたので適当に描きました(笑)」とおっしゃりつつ完成した、できたてほやほやの最新作です。(ちなみに私はこの6枚の中では一番好きです)
写真では伝えられないのですが、永瀬さんの油絵はほぼ全部がキャンバスの側面までがっつりと色が塗られているという特徴があります。しかも、最終的な背景の色と違う色で塗られていることがほとんどなので、壁にかけたときに下や横から見ても楽しめるのです。また、その背景も特徴的で、最初の下地を小さめのナイフでコテコテとのせながら描かれた後、それが乾いてマチエールが出来たところに色をのせ、またナイフで削り取り…という作業が繰り返し行われていたりするので、離れて見た後思わず近くに寄ってじっくり見たくなるような、引き込まれるような、魅力的な背景に仕上がっております。本日完成の絵も、下地のピンクが所々ちらっと見えていいアクセントになっていますね。
そして色のチョイスも絵の雰囲気に見事にマッチしています。
よく永瀬さんは「形が正確にとれないので…」とおっしゃるのですが、ここまで雰囲気の一貫性と背景、色彩のセンスがあれば、正直私は人物の形が正確に取れなくても全然問題ないと思います。むしろきちっとし過ぎていないからこそ、温かみを感じるのではないかとさえ。
小さめのキャンバスで制作されているため、ほぼ毎日アトリエの壁の方にかかっていますので、是非実物でマチエールの面白さや実際の色を見てみていただければと思います!