香月 油彩
サヤカです。2月になり、本格的な寒さになってきましたね…!本日は、大人クラスの香月さんの作品をご紹介します。
旅先で見た景色やご家族の姿を描かれることが多い香月さんですが、今回はご自身で撮影された風景写真を元に制作されました。こちらの2枚はF20号(727×606mm)という少々大き目のキャンバスですが、早描きの方なので、あっという間に完成させてしまわれました。(ご自宅に持ち帰って描くことももちろんあります。)前回のブログで岩田先生がアップしたのが11月25日ですから、お休みの多かった年末年始の2ヶ月で2枚完成されたことに驚きを覚えます。
左の作品は、石垣に這う根っこと奥から差し込む光の力強さが印象的な作品です。コントラストがしっかり描かれていて、光の強さが表現されています。描き込みも素晴らしく、画面全体のバランスが取れているので、画面右側のより手前に強く伸びている根っこが勢いづいています。また、階段の端に積もった木の葉が、まるで光の道筋のようで、階段を登った先にある景色への想像力が膨らみますね。
右の作品は、先ほどの力強い光とはうって変わって、夜の静けさの中の光を描いています。その他の背景の彩度が下げられているため、街の煌めきと月の静かな灯りに目を引くことができています。水平線を画面のどの高さに置くかによって、印象がかなり変わります。低い位置に置くと、開放感ある印象になりますが、香月さんの作品は真ん中に水平線を置いていて、まるでこの景色を、自分の目で見ているような実感が沸きます。
どちらの作品も光が印象的ですが、香月さんがこの景色を見た時の心の揺れが光の表現にも反映されているように感じます。生き生きとした表現力で、見た人を引き込む作品ですね!次回の香月さんの作品も楽しみにしています!