夏葵 中3 / 花音 高1 どちらも油彩
マユカです!今回は学生クラスから、2枚作品をご紹介させていただきます!
どちらもF4号(333mm×242mm)と少々小さ目のサイズのキャンバスに描きました。夏葵は写真を参考に、花音は想像の中の世界をそれぞれ画面に写し取り、毛色は違いますがどちらも魅力的に仕上がりました。
まずは夏葵、リクガメがキュウリを食べている所ですが、端っこに食いついている瞬間を切り取るところが面白いです。のんびりとした表情がなんとも可愛らしく、このあとゆっくり口を動かして咀嚼するのだろうな、食べ終わったら手前にある他のキュウリを食べに行くのかな、なんて先の情景まで思い浮かべることができます。甲羅の細かな模様や、キュウリの水々しさの表現に時間をかけ、メインのリアルさを追求しました。フローリングにも手を抜かないところが夏葵の絵の良いところ、実在感をぐっと増してくれていますね。
そして花音。宇宙飛行士が水面に手を伸ばしている所ですが、ここは地球なのか、はたまた全く違う別の星なのか…どこか異質な雰囲気が漂う空間に心惹かれますね。はじめ、同系色でまとまった画面になっていましたが、少しずつ光や空気感を出すために様々な色を追加し、まるで夢を見ているかのような、幻想的な世界を描き上げました。特に時間をかけた所はやはり、宇宙飛行士でしょう。細かなパーツや、手指の小ささは、F4号のキャンバスサイズでは難しく、細い筆でたっぷりの油と共にゆっくり描写しました。その甲斐あってか、細部まで見応えのある作品に仕上がっています。
どちらも油彩の良さが詰まった作品達でしたね。私自身はデザインを専攻しているため、大学で油彩を触る機会は全くと言っていいほどありませんが、こうして学生達の自由でのびのびとした作品達を見ていると「油彩やりたいな…セット買っちゃおうかな…」なんて思うことがあります。次は一体どんな作品を作り上げてくれるのでしょう。今からワクワクが止まりません!