酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

総裁選祭りの始まりだ~い

2008-09-10 06:30:39 | Weblog
 第23代の自民党総裁を選ぶ総裁選が、いよいよきょう告示される。出馬の顔触れは9日までに固まった。麻生太郎、与謝野馨、小池百合子、石破茂、石原伸晃の5氏である。


 5人で総裁の椅子を争うのは始めてである。これまでは候補者4人というのは何度かあった。記憶に新しいところでは、5年前、小泉純一郎、亀井静香、藤井孝男、高村正彦が戦った例がある。このときは小泉の圧勝ムードで、ほかの連中は派閥事情などからのやむなき出馬だった。今回と似ていなくもない。


 現在の情勢はどうか。毎日新聞の世論調査では次のようになっている。


《毎日新聞は5~7日、面接方式の全国世論調査を実施した。「誰が首相にふさわしいと思うか」を質問したところ、自民党総裁選に立候補予定の5氏では麻生太郎幹事長23%、小池百合子元防衛相、石原伸晃元政調会長各4%、与謝野馨経済財政担当相、石破茂前防衛相各1%だった》


 自民党員以外でこの評価である。いうまでもなく、総裁選は党員と国会議員による投票で決まる。党員票は国会議員票の数百分の一程度の価値しかない。となれば、どう転んでも麻生太郎が第24代総裁の座に着くことは間違いない。


 だからこその百花繚乱、百家鳴動、百鬼夜行…の総裁選になるのだ。これを裏付けるのが、森喜朗の次の証言だ。


 《森元首相は7日、金沢市であった自民党パーティーでのあいさつで、無派閥の野田聖子消費者行政担当相に総裁選への立候補を要請していたことを明らかにした。

 森氏は野田氏について「女性はたくさんいらっしゃるが、一番、女性として、政治家として強い信念を持った人だ。きっと女性候補として出てくれるだろうとの思いがあった」と語った。ただ、立候補を勧めたところ野田氏は拒んだという》=朝日電子版=


 当の野田はこう言う。

 
《野田聖子消費者行政担当相は9日午前の記者会見で、自民党の森喜朗元首相から総裁選に出馬するよう要請されたものの、経験不足を理由に断ったことを明らかにした。それによると、福田康夫首相が退陣を表明した翌日の2日、森氏から電話で出馬を促された。野田氏は会見で「国を背負う、命を懸けてやるという重みと対峙したとき、修行不足と判断し、断った」と述べた=時事=


 野田といえば、郵政選挙での造反でついこの間まで放逐されていた人物だ。要は話題性があれば誰でもいいということだ。佐藤ゆかりや猪口邦子じゃ、ちょっとなあ。トウは立っているけど小池でいいか…。


 振り付け師が森かどうかは怪しいものだが、今回の総裁選を老、壮、青プラス女性の候補者が争う華やかなものにいたいと考えていたことは間違いない。これは誰かの意図というより自民党の自己防衛本能、DNAから来ているのかもしれない。


 安保の石破、40代の石原が立ったのはそういう理由だ。だが、地方選の大半はドント方式になってしまった。国会議員票は3割強が麻生で固まっている。22日までの間によほどのことが起きない限り、1回目の投票で麻生が勝つ。決選投票になるとすれば、麻生VS与謝野だろうが、これも勝敗は動かない。


 問題はその後の衆院選である。麻生が河野洋平に次ぐ二人目の「首相になれない総裁」になる可能性は大いにある。
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