酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

これも小沢流?

2008-09-16 05:33:20 | Weblog
 民主党代表の小沢一郎が選挙区を岩手4区から東京12区に移すかもしれないという。

 《民主党の鳩山由紀夫幹事長は14日、テレビ朝日の報道番組で、小沢一郎代表の次期衆院選での出馬先について「岩手からは出ません」と述べ、地元・岩手4区以外に転出すると明らかにした。転出先は「関東を中心に決める」との見通しを示し、公明党の太田昭宏代表の地元、東京12区について「その可能性もある。私は面白いと思う」と述べた。

 「国替え」の狙いについて鳩山氏は「小沢代表自身、(次期衆院選に)命をかけている」と解説。番組終了後、小沢氏から「背水の陣を敷く。岩手4区は任せて別の選挙区から出る」と聞かされていたことを記者団に披露した。東京12区は「一つの有力な選択肢であることは間違いない」と改めて述べた》=毎日=


 鳩山発言が小沢の意を組んだものであることは間違いあるまい。自分から言わずに、幹事長に観測気球を上げさせたのだろう。だが、メディアの受け止めは半信半疑、かつ目的をいぶかっているように見える。だから、小沢も規定路線として走るのではなく、一時停止し様子見に入った。

 《民主党の小沢一郎代表は15日、松山市内で記者会見し、次期衆院選で地元・岩手4区以外から立候補するかどうかについて「今どうこうと決めているわけではない」と述べ、明言を避けた。

 小沢氏の「国替え」については、鳩山由紀夫幹事長が14日、記者団に「岩手4区から出馬しないと聞いている」と明言していた。

 しかし小沢氏はこれには直接言及せず、「(12日に党が発表した)1次公認の中に入っていなかったから、憶測を呼んでいるのだと思う」と述べるにとどめた》=毎日電子版=


 はっきり言ってこれは話題づくりだろう。小沢タイプの人間が、地元を捨てて東京に移るなどまずあり得ない。「背水の陣を敷くため」などという解説もあるが、それなら「なぜ東京12区か」ということになる。

 公明党への揺さぶりが狙いなら、標的と手法が間違っている。公明党は攻撃されればされるほど頑なになる。脅しが効果を発揮するとは思えない。

 背水の陣というなら麻生太郎の福岡8区、首都の象徴区である東京1区を選ぶべきだ。12区は東京の田舎、そこなら小池百合子や石原伸晃とぶつかった方がまだましである。


 小沢に選挙区を変わるつもりはないと見た。これは民主党流(小沢流)の「メディア対策」なのだ。街頭での人集めは小沢の得手とするところではない。「代表ももっと露出してください」なんてことで、選挙区変更の話が出てきたと考えたい。


 地元では小沢の転出に気をもんでいるという。これも計算のうちだろう。「岩手から動くなどと一度も言ったことはありません!」。小沢が一席ぶてば、氷解する話だ。


 こういう観測気球を取り上げるには、メディアのセンスも求められる。総裁選も小沢の動向も、垂れ流しが目立つ。だいたい、今ごろ「国替え」などという言葉をつかっているのが理解できない。「国替え」だの「お国入り」だのといっておいて、「有権者の意識が低い」もないだろう。21世紀の政治報道の在り方を考えてもらいたいね。
コメント
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