優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

「まだ、まにあうのなら」

2011-08-11 10:05:41 | 読書
その日、仙台市図書館のHPで原発関連の本を検索しながら、読まなくてはいけないと思われる本の多さ、いかに今まで自分が無知でいたか、こんなに資料があるのに、とちょっと疲れてきていた。

今日はもうこれくらいにしよう、とページを閉じようとしたとき、その本の題名が目に飛び込んできた。

「まだ、まにあうのなら-私の書いた 一番長い手紙」

題名に、何か心ひかれるものがあった。この本、読みたい。
何件かの予約が入っていた。
すぐに読みたければ、買えばいい。
でも、待つことにした。そんなに時間はかからないはずだ。すぐに予約した。

ところが、あにはからんや、なかなか順番が回ってこない。
そんなに、みんな期限いっぱい使って読んでいるんだろうか。

2ヶ月近く待って、ようやく昨日本を手にした。

「これは、活動とか運動などの経験もなければ、その術も知らない一人の母親が、思いあまって知人にあてて書いた手紙ですー」

「なんという悲しい時代を迎えたことでしょう。
今まで、自分の子どもに、家族に、ごく少量ずつでも、何年か何十年かの後には必ずその効果が現れてくるという毒を、毎日の三度、三度の食事に混ぜて食べさせている母親がいたでしょうか。」

この本は、チェルノブイリの事故の一年あまり後に書かれた本です。
そう、24年前、私が長男を産んだ年です。
その時にこの本を手にしていたらどうなっていたでしょうか。

私は、育児ノイローゼになっていたかもしれない。
怖くて、5人も子どもを生めなかったかもしれない。
(私は、原発うつで震災後5.6.7の三ヶ月ひきこもってました。)

でも、もしかしたら、原発を止めることが、福島の事故を防ぐことができたかもしれない。
一介の主婦に何ができるんだ。確かにそうかもしれない。
それでも、誰か一人が立ち上がらなければ、世の中は変わらない。

この本を読んで、「それでも原発は必要だ。」という人がいたら、私は正直、人間性を疑います。

感情論だ、という人もいるかもしれません。
そういう人には、子どもを守りたいという母性の本能だと思っていただきたい。

すぐに読める本です。
原発の怖さ、不必要なものであることが分かりやすい言葉で書かれています。
ぜひ、読んでください。



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