鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

古絵図

2021年08月16日 | 鳥海山

 これは「鳥海山信仰史」の表と裏の見開きに載っている図ですが、先日オークションサイトでなんと二万数千円で落札されていました。

 神仏習合の時代ですから山頂にあるのは本社でも祀られているのは薬師如来です。蕨岡に在るのは大物忌神社ではなく峰中堂ぶちゅうどうです。現在はその跡だけ見ることが出来ます。蕨岡の宿坊から続く道がかつての登拝道です。鳳来山も蓬来山と書いたようです。鶴間池も弦巻池と書いてあります。道の途中途中に茶屋が書いてありますが今も茶屋のあったところはわかります。人が常駐するにはある程度の広さを持った平面と近くに水があることが必要条件となります。

 旧登拝道の箸王子までの道は途中から樹林帯が山毛欅林にかわり見事です。こういった資料も頭に入れて歩くと鳥海山もまた一段と見どころのあるものとなります。大勢の人が来なくてかえっていいですよ。一度旧登拝道に挑戦してみてはいかがでしょうか。


Cyrus Chestnut を聴いてみよう

2021年08月16日 | Jazz

 Cyrus Chestnutはこの一枚しかもっていないのですが、今は亡き義兄からいただいたアルバムで何の気なしに聴いたのですがいっぺんではまり以来愛聴盤になりました。

 二曲目、Elegieが大好きです。2:38あたりから、それに続くベースのリズムとドラムスのブラッシュワークでのリフレイン3:35の辺、ノリまくります。

 


Bert Stern Original Mad Man

2021年08月16日 | 兎糞録

 真夏の夜のJazzの特典映像、Bert Stern Original Mad Man 見ていると時間のたつのを忘れてしまいます。映画も本も一気に読みたいけど一気に読んでしまったり見てしまうのが惜しいという気持ちにさせるものがありますが、これもそのうちの一つです。食べ物もそうですね。

 Bert Sternの作品、SMIRNOF VODKAのための写真です。

 彼はWOMENが大好きだったそうです(そこは文字の上では共通していますね、)。彼の写真の構図には三角がいっぱい。

 自分も旅先できれいな人を見ると写真を撮りたくなるのですけれど、言い出しかねているうちにチャンスはフイッとそっぽを向いて去っていきます。この年になって写真を撮らせてくださいなんて言ったらただの変態爺に思われるのでやっぱりやめておきましょう。でも世の中にはテレビ、映画、WEB上で見るよりずっときれいな人もいるものです。そこはその人の感覚なんでしょうけれど。だから人の撮影した山の写真やら花の写真を見てもとらえる感覚が違うものだからなんの感動も沸いてきません。余程のものでないと。あっ、またここでどの季節の何時頃に撮影している、というのはほぼわかりますし、本当に感動して撮影しているんじゃないだろうと思いますね。もちろん自分の写真もそんな程度のもですが。本当は写真も熟成させてから発表した方がいいんですけどね。

 Bert Sternからえらく脱線してしまいました。

 


続・JAZZ ON A SUMMER'S DAY

2021年08月14日 | Jazz

 JAZZ ON A SUMMER'S DAYのBlu-rayディスク、Power DVDで再生しようとしたら再生できません。

 再生しようとすると、Cyberlink社のUltraHDBlu-rayAdvisorUltraHDBlu-rayAdvisorをインストールして診断しなさい、と出てきます。試してみると「あなたのPCはUltraHDBlu-rayを再生できません」といった意味の表示が出てきます。UltraHDBlu-rayを再生できるのはPower DVD17かららしいです。うちのはPower DVD16、高い金出して買ったのに、また買えというのかい。でもPCの性能が満たしていないとも表示されます。

 おかしいなあ、フリーソフトのLeawo Blu-rayプレーヤーなら何ともなく再生できるのに。古いBlu-rayディスクプレーヤーでも問題なく再生できたのに。結局Power DVDで再生するためにはBlu-rayディスクをフォルダ化するかISOにするしかありません。(違法行為ですからやってはいけません・よ。)

 Power DVD、高いくせに使えねえ。Versionアップするごとにまた高い金出さないといけないようになっているようです。PC買い換えなくても再生できます、言いなりになると高い出費を余儀なくされます。

 特典映像の「バート・スターンオリジナルマッドマン」を見ようとしてPCソフトいじくっていて気がつきました。この特典映像が注目、必見です。アマプラの配信版にはありません。


鳥海山をめぐる人々 鉾立管理人列伝

2021年08月12日 | 鳥海山

 タイトルは「鳥海山をめぐる人々」であって、決して「鳥海山に巣くう人々」ではありません。実際いるんですよ、巣くう人々が。登山ガイドのAさんも写真家のBさんもアンチ山小屋です。しかし山小屋だけとは限りません。麓でも、東海林さだおの漫画タンマ君のごとく「なめんなよ」とばかりにほかの登山者と俺たちは違うんだカンナ、と威張り散らしているものもいます。SNSなんか見てもみんな無理して背伸びしているように見えます。この辺で大物忌神が噴火して一度山を閉ざしてくれるといいですね。

 

 鳥海山象潟登山口には鉾立山荘と東雲荘の二つの小屋がありますが、東雲荘は登山道入り口から少し歩いたところにあるし、またTDKの保養施設なのであまり知られていません。去年鉾立へ行ったときに現在小屋に入る方に嘗ての管理人さんのことを聞いてみたのですが、東雲荘は別として、鉾立山荘のかつての管理人さんを知る人は誰もいませんでした。もっとも御浜の旧管理人加藤さんのことも今では知る人もいないようです。大物忌神社ではそんな人もいたか、という程度で。

 今の場所の鉾立山荘の前身は小滝口の標高800mにあった町営木立ヶ原小舎「せきれい山荘」でした。前にも山田さんのことを書いたことがあるのですが、フルネームは?はて?と思っていたら山の住所録が出てきてその中に多くの人名刺が入っていて山田さんの名刺もありました。斎藤重一さんの「鳥海山」にも鉾立山荘の管理人だった山田さんが登場します。

 フルネームは山田良一さんでした。鉾立の名物おじさんでしたが誰も記録には残してくれていないようです。

 賽の河原辺りで会うと、「こえ~(疲れた)、ゆんべは飲みすぎだ~」、どうも山田さんというといつも酔っぱらっている人、お酒、というイメージです。夜、鉾立の駐車場をバイクの集団がエンジンをふかして走り回っていると一升瓶片手に小屋を出ていき、大きな声で

 「うるせぞ~!!!、ぶっしてやる!!」

 

 だいぶ前に紹介した鳥海山大好きな女の方の手紙の一節ですが、

 「ほっと安堵の胸をなでおろした時、濃い霧に見え隠れする淡く黄色い灯の中から、何やら不可解な歌声とも奇声ともつかない賑やかな気配が漏れてきました。
おそるおそる小屋の戸を開けると、奥の方では大宴会の真最中。
山田さんのとぎれとぎれの歌と当夜居合わせたお客達の迷惑そうな(?)拍手喝采でありました。」

 建て直す前の鉾立山荘と山田さんの酔った姿が目に浮かびます。

 

 山田さんと時代はかぶりますが、そのころ建て直した鉾立山荘の管理人としてきたのが佐藤與一さん。

 佐藤さんの名刺も出てきました。佐藤さんの名刺からもお酒の香りが漂ってきます。佐藤さんの体験した鉾立山荘の幽霊の話は今でも忘れられません。

 四六時中山の中にいたら夜はお酒しか楽しみがありません。今シーズン中鉾立にいる人でこのお二人を知る人もいないようです。二人ともいい人でしたよ。人と人とのかかわりあってこその鳥海山。こういった記録ももう少し書き残しておきたいと思います。

 

 そうそう、河原宿でも山頂でも名刺をいただいたことがありますので保存してあります。

 この時の河原宿小屋の管理人さんは足が少し悪く、片足を引きずって歩く方でしたが大雪路おおゆきじ小雪路こゆきじ、薊坂を登るスピードの速いこと。長靴はいてひょこひょこと登っていきます。河原宿管理人なんて今後二度と現れない名刺でしょうからとっておきましょう。