鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

風力発電中止申し入れ撤回

2023年03月15日 | 兎糞録

 地元のペラペラ新聞の片隅の記事。

 風力発電中止の申し入れかと思ったらその撤回を請願ですと。


 この記事見たら新ナニワ金融伝Rという漫画の中の話、早期退職を強いられ憧れの田舎で農業に取り組もうとする男が出てくるのですがこの男失敗続き。村のソーラーパネル設置で利権を得ようと企む議員に目をつけられて、娘のしでかしたことのために議員に負い目を負った男は心ならずもソーラーパネル設置のためのお先棒を担ぐ羽目に。結果男は村中から仲間外れになり、という話を思い出しました。

 中止申し入れの撤回をした方々、それを幇助する議員は何やらありそうですね。
 風力発電の設置に伴う林道の整備、風力発電が地域にもたらす効果、これは設置をもくろむ側の言い分そのままですね。風車が観光資源になると本気で信じているものがいるというのも不思議です。

 こうして地元の人は子々孫々に美田を残さず、荒れはてた故郷を残す結果となるのです。

 移住者といえば、自然観察に生涯をささげたMさんは、「おう、聞いてくれ、都会からこっちへ移住してきた連中はこちらの人間を無知文盲だから教え諭してやらなければならん、という考えで来ているのが大半だ。」といっていましたが確かに私の知るものも二言目には「あちらでは、」「こっちの連中は」が口癖でした。
 向こうにいられないから来たんでしょ、と返したくなりました。


これは便利 CZUR Shine Ultra Pro

2023年03月12日 | 兎糞録

 今年も助けてくれ、と連絡が来て来月からまたしばらく仕事に行くことに。仕事に行く前にやれ診断書やらなにやらを提出してくれと。それに保証人迄つけなければならない、面倒ですね。何度も頼まれ続けているので助っ人に行かないわけにもいかず、さあその準備です。

 かかりつけのお医者さんはこの間行ったばかりなのに再度行って「あれっ、この前来たばかりですよね」と看護師さんに言われ、仕事先に提出するので「一番安い診断書書いてください。」

 これ言わないと診断書、数千円かかります。履歴書はパソコンに保存してあるので日付を直し写真は自撮りしたものを貼り付け。

 この先 CZUR Shine Ultra Pro が活躍します。このスキャナーは本をスキャンしてWordに出力できるので文章を書く時、引用する文章を一々打ち込まないでもできます。OCRの精度はAdobe Acrobat よりもいいです。今回使う機能はそれとは別の機能です。(下の画像のように開いた本も湾曲を修正してスキャンできます。)

 免許証、マイナンバーカードも写しが必要ですが、これは裏表を一枚にコピーする必要があります。そんな時便利なのが CZUR Shine Ultra Pro の「表裏統合機能」下の図のイメージで裏表別々でスキャンしたものが一枚にまとめられて出力されます。

 説明書きは『スキャン後の結合作業いらず!身分証や証明書のスキャンを行う際、表面と裏面のデータを2度に分けてスキャンし、結合して出力する事が可能。免許証や保健証のスキャンにご活用いただけます。』ということなので早速試してみました。

 この免許証を表と裏と続けてスキャンすると、あーら不思議、

 このように出力されます。あとはプリントするだけ。プリンターはほとんど使わないので処分してしまいました。なのでPDFにしたものを近所のコンビニでプリント。履歴書の写真はカラーで、免許証は白黒でプリント。

 プリンターはしばらく使用しないでいるとインクが固まるし、綺麗に印字出来るようにするまで手間もかかりますし、詰め替えのインクは純正を使うとバカ高い、純正でないものを使うと警告が出るやら残量表示が出ないやら、某メーカーでは非純正インクでは印刷できない仕様になったそうです。


LPレコードの丸洗い

2023年03月10日 | Jazz

 大給桜子 Message from a Sheep をターン―ブルにのせてみたらブチブチザラザラとひどい音。手元に残った古いプレーヤーとわずかばかりのLPレコード、せっかくだからちょっとはまともな音で聴きたい、ということで。

 ぬるま湯と台所洗剤でワシワシ、サワサワ。ゆっくり乾燥。結果は、

 結果は上々。

 他のレコードも洗ってみましょう。


吹浦

2023年03月10日 | 鳥海山

 初めてこの地に降り立った人は吹浦の文字を見て「ふくうら」「ふきうら」と読んでしまいます。 

 あつみ山や吹浦かけて夕すゞみ」の句からこれは古来「ふくうら」と読むのが正しいと鬼の首でも取ったかのように論じ、田舎者は訛るから「ふくら」というのだ、などと蔑視するものもいます。これは句の世界ですから語調を整えるためにそう読んだまででしょう。


  昭和初期に撮影された吹浦大物忌神社

 柳田国男は「地名の研究」の中で「福良」として一章を設け「フクラ」についてこう書いています。


「わが国の海岸を通覧するに、最も多き地名が三つある。すなわち由良・女良および福良である。 右のうちユラとメラとはまだ意味がよくわからぬが、福良は日本語の膨れるという語と語原を同 じくするもので、海岸線の湾曲している形状にもとづいたものと思う。この地形は航海者ことっても、また陸岸の網引にとっても、ともに重大なる関係がある。フクラの端はすなわちミサキで あり、その陰は風をよけ、舟を泊することができるからである。
 羽後飽海郡吹浦村大字吹浦
 羽咋郡福浦村
 相模足柄下郡福浦村
           以下略



 国土地理院25000地形図より

 たしかに膨らんでいますね。

 ところで大物忌神社吹浦口の宮のあるところは「飽海郡遊佐町吹浦布倉(あくみぐんゆざまちふくらぬのくら)」といいます。布倉をぬのくらと読むことは地元の方に確認しました。聞いたところによればもともと「ふくら」の語源が布倉との説もあるようです。

 ところで「倉」というのは古来崖をあらわす言葉として日本中いたる所で呼ばれていました。文字にすれば倉、嵓を用います。爼嵓、柴安嵓といえば山に登る方はすぐわかるでしょう。この嵓も崖をあらわすクラからきています。


 陸地測量部陸地測量部大正二年測図の吹浦1/50000地形図より

 何で読んだか、出典を探してみましたがどこにあったか探し出せなかったのですが、遊佐町の吹浦は元が布倉で、崖が帯(布)状に連なった地形からきている、と読んだ記憶があります。地形図を見れば確かに膨らんだ地形ですがここは吹浦熔岩の末端、熔岩の崖が連なったところから布倉の名が出来たと考える方が自然な気がします。地名は俯瞰するよりも仰ぎ見た方が多いのではないでしょうか。だからこそ布倉の文字が読みは「ぬのくら」ですが今なお文字として残っている、と考えるのはどうでしょうか。

 上の大正二年の地形図を見ると吹浦港はまだありませんし、海岸線の荒々しさが現行の25000図より良くわかります。もしかするとこれが「クラ」かもしれませんね。大物忌神社の背後の等高線を見るとそこを「クラ」としてみたことも考えられます。なにより布倉の地名が残っているのはそこなのですから。


やっぱりや~めた

2023年03月09日 | Jazz

 アナログレコードは可成り処分して残りも少なく、この際レコードプレーヤーもオートリフト、オートリターン機能が正常に動作しなくなってしまったのでまとめて処分しようと思ったのですが。酔っぱらってトーンアーム持つと滑らせて傷つけてしまうんでオート機能あるのを使っていたんですが、修理も面倒、と思いながらレコードを引っ張り出してみると。

 大給桜子の STAR MYTHOLOGY 星の神話が出てきました、しかもサイン入りの。プレーヤー処分したって大した額にならないし、このレコードはmp3に変換してあるけれど、やはりこのアルバムは処分したくないし、プレーヤーもこのためにとっておきましょうと思いなおしてしまいました。

 部屋が片付いたらオーディオラックを作り直し、一式綺麗に置けるようにしましょう。片付けるためには余分なアンプ、CDプレーヤーをとりあえず処分しましょう。といいながら今日も何も進まないのでありました。だってまた本を買いあさってしまったもの。