あずまクラブ(越前の守)です。正しい心の探究をします。

”人間は夢とロマンを持つから動物とは決定的に違う”から始めます。正しい心の探究です。

大阪維新の会と橋下代表。彼等は、日本の将来を託すに足るか?

2012-02-18 00:06:38 | 日記

蘭月の勉強部屋 より転載です。

 

大阪維新の会の、次期衆院選の公約の骨子とも言える「維新八策」なるものが打ち出されました。


【「維新八策」に反発も評価も 中央政界 反応さまざま】

ishinhassaku.jpg


まぁ、どの項目を見ても、非常に抽象的なんですよね。
現段階では、まだそこまで練りこめていない、ということだと思います。
というか、具体的に明言することを、今はまだ、意図的に避けているようにも感じられます。
この骨子を元に、公約としてどう具体化していくかを、まずは見なければなりません。
が。


今の段階でも充分、「ちょっと待て橋下!(怒)」というところは、あります。


例えば、先日のエントリ、【「蘭月は、橋下さん支持者なのか?」←んなワケないでしょう(笑)。】でも、


「橋下さんは新自由主義者。経済に関してはヤバい」


と申しました。
デフレ不況打開に、橋下さんの信条とする「新自由主義」は、なじまないのです。
故に、経済については橋下さんに全く期待していない、むしろ危険だと。


維新八策を見ると……案の定、デフレ不況を悪化させるであろう主張が出てますよね。


>「徹底した規制緩和による新規参入の促進」


これなんか、全力で間違ってると私は思います。


「規制緩和」というのは、インフレを促進させる政策なのだから、デフレ不況下でやったら、デフレが悪化します。
だから、今はこれは、やっちゃいけない。


なんで規制緩和が今はNGなのか?規制緩和は何故、デフレ不況を悪化させるのか?
良い具体例が、つい10年ほど前にあります。小泉政権下で行われた


タクシー業界の規制緩和。


これで何が起こったか。
規制緩和は、文字通り「規制を緩くする」ということ。
新規参入が容易になったり、事業者が車両台数を割と自由に増やせるようになったんですね。
その結果、こういうことが起こりました。


タクシー会社や台数が急増

タクシーの値下げ合戦が起こる

利益が上がらなくなる

従業員の賃下げ、リストラ、会社の倒産が急増

デフレが全力疾走!



と。
まぁ、ドライバーの待遇劣化と引き換えに、他業種で失業した人の受け皿になった側面もありますから、一概に規制緩和が100%悪かったとまでは言えませんが。
少なくとも、デフレを促進する政策だったことは、間違いありません。

結局、デフレ不況下で安易に規制緩和なんてやっても、競争に勝ったごく一部が生き残るだけで。
日本経済全体で見ると「デフレを加速させる愚策だ」ということが言える訳です。


これだけのデフレ不況下で、平然とこんな政策を、しかも自信満々で打ち出してくる辺り、


橋下さんは単なる新自由主義の盲信者であり、経済オンチ


と判断せざるを得ないな~と思う訳です。



あと、ツッコみたいのは、年金改革。
「年金掛け捨て」ってどういうことかというと、


「資産を沢山持ってる人には年金を払いません(年金払ってても、掛け捨てになるよ)。だから資産持ってる人は、まずそれを使いなさい!」


ということなんですね。
これは一見、高齢者の貯蓄を吐き出させるための良策にも見えますが、


この手法では、制度そのものが成り立たない。と思うのは私だけか?


だってそうでしょう。


「資産持ってたら、年金は給付しないからね!」って言われたら、そもそもお金持ちは誰も年金をマジメに納めようと思いません。
じゃあ貧乏人はというと、貧乏人は貧乏なので、そもそも年金を納める余裕がない。



結局、どこから年金の原資を持ってくるんだ、って話になるんですね。


そして「積み立て、掛け捨て併用」論は、別の大きな問題も出てきます。


積み立て方式ということは、当然それは「積立金」ということになります。
現行の年金制度(賦課方式)と違い、それは、その人の「財産」ということになります。
その「財産」を、「貴方は蓄えが沢山あるから、積み立てたお金は全部没収ね」ってことをすると、


これは憲法で定められた「財産権」を侵害することになりかねません。


その辺、ちゃんと考えた上で、「積み立て・掛け捨て併用」なんて言ってるんでしょーかね?
私は、財産権の問題がある以上、併用自体に無理があるんじゃないかなと思うんですが。
弁護士の橋下さんだから、なんか抜け道でも考えてるのかな?



あまり長くなるとアレなので、この辺にしておきます。

とりあえず、この「維新八策」は、「国政に出る」という前提があります。
であれば当然、経済・外交・安全保障・社会保障等……。
己の主義主張を振りかざすのではなく、あくまでも「国益のための政策」を取らねばならない。


公約に、具体性はあるのか。
公約に、実現性はあるのか。特に、
公約に必要な原資(財源)をどう調達するのか。

その公約で、どんな将来の展望が開けるのか。
その展望は、ぼんやりではなく、明確に見通せる展望か。
その展望は、真に国益にかなうものか。

党や議員や公約に、真っ直ぐな国家観はあるのか。
私心ではなく、国家国益のために汗をかこう、という気概があるか。



少なくとも、今の段階では、これらはまだ見えてきません。


単にブームに乗って選ぶようなマネをしていると、2009年の繰り返しになるだけです。
あくまでも橋下さん、そして大阪維新の会がどのような政策を掲げるか、理念を掲げるか。それをフェアに見ましょう。
そしてそれが、真に国益にかなうものだと思えば、彼等に投票すれば良いですし。



個人的には、


今の段階で「橋下さんを支持する」という人は、かなりヤバいと思います。


橋下さんに「期待する」なら、まだ分からなくもないんですけども。
教育改革はいいと思いますが、他は……うーん。
今の段階で見えているものを見る限りでは、「こんなのが国政に出てこられても困るなぁ」という印象ですね。

まぁ、暫くは様子を見てみましょう。というか、まず大阪府と大阪市でどれだけのことをやれるか。そっちが先です。

コメント
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