食と世界

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パウロ書簡を捨てる

2012-02-11 10:57:00 | 焚書/解体


新約の文書は全てナザレ人イエスと道端ですれ違っても気付かない
人々によって書かれている。書き手で唯一真作(著者と著者名が一致する)書簡を持つパウロもイエスに師事した人物ではなかった。

パウロはシリアの教会の後援で宣教活動を行いそこはまだ律法主義的ユダヤ人キリスト教徒の場所でもあった。
律法放棄を訴えたパウロの主張は所属教会からも糾弾されることがあり、手紙の中でパウロは大々的に反論、告発を展開している。

4世紀に新約聖書が綴じられ新生カトリックが始まってからもパウロに反駁する声は止んでおらず、その急進的ユダヤ神学を正統とはしていない教団が存在したことを証言している。



原罪思想:原罪 =全ての人がアダムとイブの過失から受け継いでいる罪・欠陥。人類はイエスの十字架の贖いを信じる事によってのみ原罪が癒され神の恩寵を得られるとしている。

信仰義認: 善行やユダヤ人の誇る律法の遵守は神の前に役に立たず、キリストへの信仰によってのみ人は神に認められるとする。
「なぜなら、律法を実行することによっては、誰一人神の前で義とされないからです」(ローマ3:20)

ユダヤ教では律法(トーラ)の遵守で神に義認されるため、1世紀に『使徒行伝』(パウロを英雄視した伝道物語)を書いたグループにもこの信仰義認の考えは完全に無視されている。


ローマ帝国全体ではせいぜい1~2割の人間しか字を読む事ができず、書く能力のある人間は更に限られた。
「書ける」類稀な強みを活かしてパウロは新体系を成文化し現トルコ・ギリシャ周辺に次々と教会を建てる助勢としていた事情が窺える。

それら新教義は原始教会には完全に忌避されたが、最終的な勝利者となったのは文書を残した側だった。キリスト教の鼻持ちならない独尊が神の顕現がイエスとは関係のないものへ譲渡された所に源泉を持つことはもう語るまでもない。



現在人口爆発を起こしているのは旧被支配国、自国の事を自国で決められなくなった地域である。

貧困国に食料を作らせている日本人の食べ方や買い方も世界の飢餓に影響している(自炊の勧め
参照)。バレンタインデーにチョコレートを贈与する慣習があるのは世界でも日本だけなのはご存知だろうか。

フェアトレード(公正貿易)の機運が高まっているものの、そもそも
不公正な貿易・劣悪な労働を押し付ける差別思想がどこから始まっているのか私達は考える必要がある

画像出典: jesusneverexisted.com World’s Population Graphs

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コメント (6)
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