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史実ではないキリスト教

2011-12-27 02:19:09 | 焚書/解体


近年、ネット上で以下のような情報が出回り目にされた方もいると思う。イエス・キリストの物語は古代の救世主神話の複製だったという怪説である。


エジプトにはBC3000年頃から祭られている「ホルス(HORUS)」がいる。ホルスの生い立ちは次のように伝えられている。
1225日、聖母イシス・メリーから生まれる。ホルスの誕生には東方から星が現れ、3人の王が祝いに駆けつけ新しい救世主として崇拝した。12歳で天才児として教育者となり、30歳でアナブによって洗礼を受け、聖職活動を始めた。12人の使徒と旅を共にし、病を治したり水の上を歩くなどの奇跡をおこした。ホルスは多くの名前で知られていた。真実、光、神の子、よき羊飼いなど。タイフォンに裏切られた後。十字架に張り付けられ埋葬されたが、3
日後に生き返った。
引用元



既にキリスト教が重要な元素の多くをミトラス教から盗み出している事は明らかなので、こんな話はなくて良い気もするがどうやら福音書の物語の「原作」ではないかと信徒の多い外国で盛んに議論されている。



太陽の力が最低になる冬至の3日間太陽は南十字星に重なり、太古から太陽を擬人化した神話に十字架上の死-再生が訳出されていたのだという。

歴史としての新約聖書の神殿を崩壊させるこの話を少し詳しく見て行きたいと思う。各登場人物で洗礼者(キリスト教ではヨハネ)の斬首、救世主と強盗2人の磔刑までが新約聖書と一致するという。ローマ法では
強盗は十字架刑にならないのでこの話を宛がったと考えると話が自然になる部分はあるのだ。




処刑物語が創作だったとするとキリスト教にとって衝撃的ではあるだろう。しかし1~4世紀の教会において復活の扱いは必ずしもメインではなかった。2世紀の高名な複数の教父に
「イエスは普通に死んだ」証言がある事自体、キリスト教が復活云々で全てを済ませる浅はかな宗教ではなかった証だろう。

2世紀の教会がマルキオン派を異端視したのも、それを認めてしまえばキリスト教が現行の如き空虚な迷妄集団になる事が見えていたからだった。前面に出すべきキリスト教の独自性・強みとはやはり旧約聖書(盗品だが)+イエスの教義; 明らかにローマの諸宗教を意識したヨタ話+パウロは控えでなければならなかったのである。


真に想起さるべきはキリスト教の尊大・暴虐の歴史を支えた舞台装置の裏がかようなハリボテであったと納得する事への虚脱感だ。それを受け入れなければならない準備に思いを至らせただけで私は頭を金槌で打たれた様になってしまったが貴方はどうだろうか。

勿論キリスト教程度の精神力で事実を受け止められると思ってもならない。"選民"の蜜で溶け切った左脳と大脳で捉えられるのはサル以下の理解でしかないからだ。真剣に信じ込んでいる人には申し訳ないという気持ちは筆者には少しも無いことを先に述べておきたい。

参考動画

画像出典: 





 

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