坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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【映画:マダムのおかしな晩餐会】

2018-12-09 | 映画
この映画に興味を持ったのは、
『自邸で晩餐会を開くとは?』

ニューヨークに家があり、パリの屋敷に滞在。

マダムは何に配慮し、メイドはどんな仕事を?



コメディです





パリの邸宅はご主人の先祖の物、
飾るアートに合わせて造っている部分もあります。

資金繰りから絵を売る話、壁から外した後のアートの心配もあります。


ディナーの準備のシェフは、特別な日に合わせての依頼で常駐ではない。

メイドがテーブルにお皿をセットするときは白の手袋をはめています。

ディナーのテーブルセッティングは木の定規で間隔を測ります。
(これは ドラマ・ダウントンアビーのイギリスと同じ)

13人は不吉、現代にも生きているのですね!

席を決めるのもマダムの仕事、

席札を書いた長男が・・・

13人を14人に変更したら 測り直しです。
セッティングのやり直し。



普段の食事はメイドが作っています。

キッチンは吊戸部分は時代を感じる框付きの木の扉、

カウンターから下はリフォームされたのでしょう、
『今』のキッチンです。
シンプルなブルーの扉です。
壁面の収納とビルトイン部分も同じ扉です。



話の中心になるメイドはアメリカから一緒に連れて来ています。
彼女はスペインの移民。

いわゆる 住み込みの使用人。

彼女の部屋は2階の屋根裏ですが、
壁紙はパリっぽい?柄になっています。


夫妻の寝室の壁は 輸入のサンプル帳を開くと
載っていそうな、シックでシンプルな壁紙です。


メイドに恋をした画商の寝室は
一瞬、ヴェルサーチを思い出します。


メイドを辞めさせるかどうかの夫婦の会話、
メイドに服のたたみ方から教えるのも
マダムの仕事!


お手伝いさんに働いてもらえるようになるには
それなりの指示が必要なのは世界共通ですね。


劇場で見ている時は、ワンシーンごとにインテリアも記憶したいので
結構集中力を使います。


予告編の YouTube も もう一度見ました。

DVDになったら 再度、確認したいです!

映画のストーリーは・・・

女性はたくましい と、だけしておきますね。

【映画:プーと大人になった僕・僕の住まいのインテリアは!】

2018-10-23 | 映画



予告編やTVの解説で
『大人になって森を忘れた・・・』ぐらいの予備知識でしたが。

まずは、ロンドンの住まい。

1944年 100エーカーの森、庭と自然がつながる住まいに

対比するように

1950年代のロンドン。
住宅街でも公園がありベンチと緑があるのは今も変わりません。

商社の中間管理職で、寄宿舎に入る前の女の子と妻の三人暮らしの住宅は・・・。


女の子の部屋、キッチン、寝室
いずれも柄が違いますが!

部屋の壁はやはり、
ウィリアム・モリス風!


今も人気のある柄です。


かわいい柄の前に男性が座っていても 違和感無いのはダンディさでしょうか。

霧の森は神秘的、ロバやウサギ、トラ、ブタが歌っても 現実にありそうなぐらいリアルです。

ストーリーは社会問題も含みます。

仕事は商社の旅行カバンの部門、20%のコストカット!

中間管理職の立場、働きすぎ、家族との過ごし方、現代に通じる問題です。

削減に対する役員会議での『プレゼンテーション』!



結論はネタバレになるので伏せておきます。

LASTは、拍手したくなります。

『プレゼンテーション』。
大人が見て楽しめる理由がここにあります。

最初は深く考えずに入っていける
奥が深くお勧めの映画です。



***************

『家事がはかどる便利』と
『住まいの美』のバランスを
提案するインテリアレシピ

インテリアコーディネーターの
坂野民枝です。

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映画『オーシャンズ8』

2018-08-24 | 映画
映画館へ行くのはしばらくぶり!

オーシャンズシリーズは DVDやTVも含め たぶん全部見ている。
ジョージクルーニー、ブラッドピット、マットデイモン
それぞれ主役の映画も 色々なアメリカに浸れる!


今回は、
女性のチームなのでパーティーシーンも華やか!
スリルを一瞬忘れるほどゴージャス!




そして最大の理由は

『メトロポリタン美術館を違う切り口で見たい!』



ニューヨーク
メトロポリタン美術館で2週間撮影。


メットガラは実際、US VOGUE編集長主催の
毎年5月メトロポリタン美術館で開催される、
ファッションの祭典。


それを再現、本物のセキュリティ?と思うほどです。

美術館のセキュリティーは作品を守るもの!


子供には『特別な出張』と説明。
で、
石(宝石)を皆で・・・


簡単に言えば『戴く?』お話なので、
ファッションだけでなく
インテリアを見る余裕があります。



宝石を纏うシーンは それに見合うインテリア!
身に着ける物にインテリアは比例する実感があります。



まだ上映中!
あまり書くとネタバレになるので・・・・



NYをさっそうと歩いてみたくなります

『美女と野獣』

2018-05-06 | 映画


ストーリーは、見にくい姿に変えられた王子、真実の愛で魔法が融ける。
わかっているお話ですが・・・

ミュージカルの映画?と思うほど大人が見るに足るものにしているところがすごいところ。実写と3Dの組合せも、ファンタジーの部分は本当におとぎの国のように引き込まれます。

主人公のベルは美人で聡明なだけでなく、自分の意思を持った強さを表現しています。
母が亡くなった原因、『生まれたころにパリで疫病』とを知る、社会背景も語られています。

ストーリーの設定も18Cのフランスとなっています。

ボールルームの舞踏のシーン、二人でワルツを踊るシーンの壁面は スタジオのセットのお城です。
時代考証もされています。まさにお城です。
メイキングを見たら天井はCGでした。俯瞰で撮影するのでこうなるのでしょうね。
小物に至るまで 神経が使われています。
舞踏会は多人種、『今』の世界情勢に配慮されています。

『勇気と優雅さ』を そして『モノづくりのこだわり』を 戴きました♥



映画【インフェルノ】

2018-05-06 | 映画
DVDでは、二度見が可能、建築やインテリアの目線で再度!
(予告編にある写真のみ)

トム・ハンクス主演、宗教象徴学者ラングドン教授。

世界史で習った中世ヨーロッパの1/4の人の命を奪った黒死病。
当時はペストが伝染病ともわからず、宗教も関わったと 授業で習ったけれど・・・
そのことを意識させる不気味な映像もあり・・・



・教授と行動を共にすることになる女医の部屋は、壁の額まで クールビューティ的。

・実際の建物での撮影とスタジオのセットがどこからなのか

フィレンツェもエキストラがいらないぐらい観光客が多い場所ですが・・・





・ヴェッキオ宮殿は、私自身ここに行ったとき天井を見上げ絵画を見ましたが、天井裏の梁までは想像しなかった!
梁を渡るシーンはスタジオセットと思いますが、日本の古民家で使われている梁の太さに近いです。





・ヴェネツィアも駆け抜け



・イスタンブールの地下宮殿の逆さの「メデューサの首」が映し出されるとやはりゾッとします。
どこまでが本当の宮殿なのか?


イスタンブール・・・行って見たいけれど 行くと、このシーンを思い出すような・・・





【いちまいの絵・生きているうちに見るべき名画】

2018-01-31 | 映画
新幹線の帰りや地下鉄の中は ジャンル問わず 単元ごとにサクッと読める文庫か新書を探します。

一年前に読んだ『本日はお日柄もよく』の著者は原田マハさんで、お名前に記憶があり手にしました。



26枚の絵画です!前掲の絵と文章と照らしながら読みました。

タイトルがひらがなで 『いちまいの…』となっているのは 1枚づつに思い入れがあるので 一枚という漢字を使わなかったのでは?と推測しています。

名画と言われる理由。

現物を見ている数点もそれぞれの美術館を思い出したり・・・オルセー美術館、ウフィツィ美術館、東京国立近代美術館、企画展で公開されたとき・・見たときのことが鮮明に出てきます。

疲れている時に、妙に神経が澄んでいることありますよね。
・・・あれこれ考えていると 『サクッと』は行きません。

言ったことのない美術館名を見ると その場でこの絵を見てみたい。
『あー!ここ行きたい!!』とシートに沈んでいるのに思ってしまいます。

あれこれ書くとネタバレになりますので・・・

描かれた時代背景や心情など絵と作者の内面を補足する内容でとても興味深いです(*^-^*)

映画【ティファニー/ニューヨーク5番街の秘密】

2017-12-25 | 映画
ティファニーの店舗が入場制限していた時代がこの時期ありました。
今でも、賓の良さ かわいらしさ エレガント どの言葉も持ちます。

原題は『crazy about Tiffany’s』
インテリアで、ティファニーといえば、ステンドグラス。
ニューヨークのメトロポリタン美術館!


この映画で知りました、グランドセントラル駅の天井画、シャンデリア、時計とステンドグラス。
(今度行ったら、じっくり見上げたいです。)


宝飾店の全身です。

宝石もデザインし、石を嵌めていく。
ステンドグラスと共通ですね。


時計の技術、デザイン 歴史があります。
ニューヨークヤンキースの現在のあのロゴもティファニーデザイン。

【色彩によるブランド戦略】


ティファニーブルーは『コマドリの卵の青』薄いターコイズブルー。
遷都レジデンスホテル・ティファニースイートの部屋

ティファニー社は、パントン社(カラーの会社は色に番号を持っています)へ
ティファニーブルーの番号を1837に指定。創業の年。








以前、会計を済ませ『箱にリボン』・・・
包装紙は? と思いました。包む文化の日本で育った実感です。
今は、理解できます。


スティーブジョブスが、自伝に載せた写真、自宅の何もない部屋にティファニーランプ!
本物のティファニーランプも欲しくなります!

戦略に気持ちよく嵌められました!

映画【ハドソン川の奇跡】

2017-10-30 | 映画
先日、映画館で『女神の見えざる手』を見てきました。
原題は、『Miss Sloane』主人公の名前です。
日本のタイトルは、言い得て妙です。

DVDでお盆休みに見た映画・・・原題は『SULLY』 機長の名前です。
『ハドソン川の奇跡』もよいネーミング!



アメリカでは連日のニュースで、有名になったためこのタイトルでOKなのでしょう。
日本では ニュースは見ても、機長の名前までは・・・
他の空港に降りられた可能性 を追及されるストーリー

DVDの2度見。

飛行機に関わるシーン以外は、
・主にホテル

ハドソン川近く


機長が職員としての定宿のホテル
事故後の宿泊先のホテル、
会議に使われるホテル・・・いずれも マリオット です。
MARRIOTT 、 MARRIOTT DOWN TOWN、COURTYARD  MARRIOTT が出てきます。
客室は 敢えてグレー系の無機質感のある部屋、
会議に使われるのは クリーム色の壁に装飾も額1枚。
事故に対する冷静な対処をクールに描いています。

・機長が度々電話、郊外の住宅一戸建てが、奥様の電話を受けるシーンで出てきます。
 

事故調査委員会で『家族との生活』を質問される時の機長の答え、
『皆さんと同じです』
この言葉を受けるように 普通の 住まいという設定なのでしょう。

電話を受ける時、奥様の普通の生活の中の中です。
プライベートの部屋には家族の写真。
雑多な生活用品が並んでいても 不自然にならないのは 高さを揃える並べ方のテクニックを感じます。
キッチンに小型のテレビが置けるスペースのゆとりが、日本の一般住宅との絶対的な広さの違いです。

英雄扱いか、過失か、家族の日常と非日常も 表裏一体です。



映画 『エンド オブ キングダム』

2017-09-07 | 映画
最近のニュースを見ていて、『世界が混沌中』

他人事では無いけれど・・・
先月DVDで見ました。


この映画は主要国の首脳がロンドンに集まる。
そこで狙われるアメリカ大統領とSPのお話。



[ストーリーとは別に・・・インテリア]

任務に出発する前の自邸。

SPといえども、一人のパパ
新しく生まれる子のために それまでに 壁を塗らなければ!
外した部材と組立がまだの混在の部屋

奥様が 壁に小さく何色も 試し塗りをしているのが塗料の缶からもわかります。
良い色を見つけたとご主人に報告。


で、任務で色々あって 自宅に戻り、休暇をとり、・・・部屋が完成

 babyとの笑顔。
ベビーベッドも完成しています。
壁の仕上がりは優しいイエローです。

担当させていただいたお客様を思い出します。
子供部屋にクリーム色に近いイエロー系を提案し、採用していただいたことがあります。

アメリカ大統領とSPのお話ですが、ロンドンのMI-6の家にいる・・・
お話の舞台がロンドンであることを象徴しているようです。
ハイボーイタイプのライティングビューロが、格闘シーンやお二人の会話の背景になります。
ハイボーイのトップの飾りの内側を向くカーブが大統領とSPの息の合う象徴にも感じます。



同じくMI-6の家、階段ホールの吹き抜けから床が見えます。

通常これだけの広さなら、テーブルを置き花を飾りますが、ここは上から落ちて格闘なので床が全面見えます。
木の素材が複数のヘリンボーン貼りです。かなりの広さ、高さがないと床がうるさく見えてしまいます。

冷静に見直してしまうと、『㎡いくら?』考えてしまう職業病です。


大統領専用機の飛行機 窓に沿ってスタッフが座るソファがあります。
両サイドにテーブルスタンド!飛行機の中にスタンドライトを置く文化!日本との違いを痛感します。



大統領の執務室:架空の大統領なので、カーテンに、人物設定の表現を感じます。
ソフトなイメージを緩やかな曲線のバランス飾りが表し、屈ない精神をストレートのドレープに感じます。


DVDは2度楽しめますね。

映画『エルミタージュ美術館  美を守る宮殿』

2017-08-19 | 映画


先日、愛知県美術館のエルミタージュ展で見た作品が、記憶の中で鮮明です。

この美術館そのものもテレビのドキュメンタリーでたびたび見ています。
それでも尚、見たくなります。

冒頭の解説で、
ロシアの国力、財力。
芸術品の理解と収集力

250年前に美術館として建てられた・・・
250年って、アメリカは独立戦争の頃!

エカテリーナ2世が、芸術作品を買い、公開した。
その後の女王の孫の時代、芸術に興味がないも『高い』が理由で買った。

理解がなくても『買う』プライドも時には 後世に 財産を残す。
ある意味 教訓です。

ルーブルもオルセーも城や駅の転用。
美術館として建設し、重蔵品の増加で建て増ししていく。

映画は美術品の解説と言うより、館の成り立ちや、
いくつかの争い、戦争の中での存続 のために 人は何を成してきたか。

『美術品は公開されるべき物』

イギリスの貴族からコレクションが渡り、現代のイギリスとロシアの関係。

戦争を挟んだドイツとの美術品の関係。

日本もロシアとアートで繋がる。


館長室は、壁にゴブランのタペストリー。
大きなデスクにはA4ファイルと封筒、書類が平積みの山積みに。

世界中の美術館から、貸出や買取りの依頼があるのでしょう。

今回の 東京、名古屋、神戸 半年間の貸し出し。

他国の美術品が日本の美術展に来るときは、
貸主の美術館が修理、改装で閉館中も多々ありますが、
さすが、エルミタージュです。
ちょっと貸し出したぐらいでは、何ということはない。

でも、これだけの建物、作品を維持するための維持費。
捻出のため、日本は大事なお得意様?

私が、一度は行って見たいと思う美術館。

桁外れすぎて、参考になるインテリアではないけれど・・・

感性を磨くには『美しいものを見る』
これしかないと思っています。

映画【ファブリックの女王 :マリメッコ】

2017-05-16 | 映画
アルミラティア『1951年、マリメッコを設立。60年代には世界的なブランドへ。フィンランドで最もよく知られた女性起業家』と解説があります。



生存中の彼女を知る方が監督です。その人を演じることのむつかしさも描いています。

戦後、日本にも物が無かったことは親の代から聞いています。
日本だけじゃなかった。北欧も。
生まれた土地はロシア領に。
フィンランドでも染色工場が使う生地も配給制。
さらに、アメリカから安い生地が輸入される。
どうする・・・から、プリントデザインをして売ることを考え、マリメッコを造る。

従うべきは『美』のみ。
実在するのは『夢』のみ。
力の源は『愛』。


新しいことを始めるエネルギーに、この言葉はささります。

私たちが作っているのは、『ライフスタイル』

フィンランドからアメリカ進出、広めたいという強い信念はやはりすごい です💝


 



映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

2017-04-05 | 映画
実話としての悲劇、ニュースでは見ることのない事情。
つい先日まで その長女キャロラインさんが、駐日大使として 日本にいらした。
暗殺犯とされるオズワルドのニュースは白黒でリアルです。
実在と演技とが交錯します。

人々の記憶にもあり、写真も無数にあるジャクリーヌケネディ。
ジャクリーヌケネディの持つ、優雅さ・強さを演じたナタリーポートマンの気概に女優を感じます。

大統領暗殺から国葬までの4日間の決断。
過去の人となるか、大統領として名を残せるか。
突然の出来事に対処する心の変化が見事に描かれています。

見る前に気になっていたのは、現存するリアルなケネディ家の人たちが、この映画をどうしてOKしたのかです。

ミセス ケネディが大統領夫人として、葛藤しながらも、深い愛で“ケネディ大統領”の名を残したのは紛れもないこととして表現され、昇華しています。



度々ホワイトハウスの内部は 映画やドラマになり
つい最近もトランプ大統領の執務室での様子もニュースになりました。

大統領夫人としてインテリアのこだわりに『ホワイトハウスは最高でなければいけない』のセリフ この気構えが印象です。


当時、テレビというメディアの重要性を意識し、費用に対する批判をかわすため、ビジュアルで見せて説明した才覚。

今の時代にも常に先を意識し、情報発信の機会を活かしていくことをあらためて認識します。

★FBに載せた記事

 【飾り方のヒント:ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命】
ナタリーポートマンにジャクリーヌが降りてきたかのよう!
心を落ち着かせて4日間の葛藤とインテリアを見ました。
大統領夫人のセリフ『ホワイトハウスは最高でなければいけない!』
額の配置がランダムのようで、下端を揃えて奥行を出す。
どこかの点・ラインを揃えるインテリアの基本です。

・・・ホワイトハウスの主が変わるとインテリアが変わる、セツナイ。



映画:『チア・ダン』

2017-03-21 | 映画
気付くと両隣は女子高生で、見ていました。


ビジネスセミナ―で、勧められて、『目標に向かう』視点で見ました。
ここでは、インテリアコーディネーターの視点です。
やはり、登場人物のすまいが気になります。

日本の住宅事情の縮図のようで生活背景が見えます。

・バレリーナを目指す子の家
  和風の屋敷 玄関ホールの間口がとにかく広い。
  同級生に背を向け去っていく廊下は回転して踊れる幅、間口1間(一般の家の倍の広さ)以上あります。たぶん床材は欅・・・スクリーンでは檜よりは色があるように見えます。

・お父さんが裁判官で横浜から福井へ来た子(唯一のチアダンスの受賞経験者)の家
  同級生が訪ねてきたシーンで、通されたのは昭和の応接間のようです。少し前の洋館のイメージ。

・主人公ひかりの家 
  地方都市の一般的な住宅
  畳敷きの部屋で食事は座って食べる。 そばに仏壇がある。
  その部屋とキッチンはオープンでつながっている。
  訪ねてきた友人は縁側のある部屋でソファに座る。
  笑顔の原点は、このすまいで 親との関係から・・・と想像します。

・バイトしながら高校生活を送る子
  騒音がするアパートで、混沌とした生活を感じます。

・天海祐希さん演じる先生の住まい
  リビングにはソファがあり、続きにダイニングテーブル。
  カーテンは上飾りがついていてエレガント系。
  このカーテンスタイル?なぜ?

  ・ベンツに乗っている。
  ・アメリカを目指す
という人物設定から エレガントなものの選択なのでしょうか? 
このカーテンスタイルにした理由を映画の美術担当の方に聞いてみたいです。
見ごたえのある作品ですが、唯一 違和感がありました。
他の方の意見もありましたら・・・

ともあれ、大人も高校生も 感動し、心に何かが残る作品です!

*今の時代 天海祐希さん演じるセリフを生徒に言うと、パワハラになるのでご注意を!

(記載は記憶で書いています。DVDになったら、検証します。)

映画:レオナルド・ダ・ヴィンチ 美と知の迷宮

2017-02-19 | 映画


先日の上映終了に間に合いました。

『絵画、彫刻、建築、数学、物理などあらゆる分野で功績を残した、希代の天才レオナルド・ダ・ビンチの偉業と謎の多い人物像に迫るドキュメンタリー。』です。

謎が多いと言われていますが、過去をすべて把握し記録に残している人がどのくらいいるのか?
たくさん残した分、リアルに理由を追求すると意味不明になることもあると思うのですが・・・

3つの構成になっています。

・生まれ故郷のトスカーナ ヴィンチ村
・才能を開花させたフィレンツェ
・円熟期を過ごしたミラノ

武器、武具の設計ができ、城の建築計画ができる。
[平和な時には 絵を描ける]
スポンサーである城主に求められ、愛人の絵を描く。
美しく書いてもらえれば 喜ばれる。
それが評判になる。
他からも依頼が来る。
弟子たちに囲まれ、工房経営。
教会からも仕事が来る。
物事を追及し続けたからこれだけの作品を残せたとは思います。
街に埋没した作品も多かったと想像します。

ダ・ビンチの描く人物はリアルすぎるところがあり、『もしこれが私の手元にあったらどこに飾る?』と考えて、これまでのお客様のお宅を想像しても なじみにくいところがあります。

女性を描いた絵、特に眉毛のない女性、ルーブルで毎日大勢に見つめられている絵を どこかに飾ろうとすると、迫力のある空間でないと負けます。
そう考えると やっぱりすごい才能ですね。


ダ・ビンチが考えた構図が最初って・・・
現代も自撮りで[斜めに構えるときれい]に見えることです。
たぶん 私も・・・
  

10年前にミラノで私が写したダ・ヴィンチ像。
映像では後ろの建物が写らないように斜め下から写されていました。写し方で威厳が増します!




映画:『グレート・ミュージアム』2. オラファ・エリアソン

2016-12-23 | 映画
ウィーン美術史美術館はハプスブルク家が展示を目的として造っているので、建築の細部も美しいです。
美術品を見るのと同様に見入ってしまいます。


予告編は数秒のシャンデリアです。


上映中、『オラファ・エリアソン』の名前が出ました。
どこかで聞いたことがある・・・
とっさには、現代美術と結びつかず、 暗闇の中、名前をメモしました。

帰ってきて調べたら・・・金沢21世紀美術館、直島 に作品があります。

他の美術館にあるのは『作品』ですが、ウィーン美術史美術館にあるのは、照明器具として実用品でもあります。
発注してから、届くまでどんな形のシャンデリアなのか、半信半疑だったのでは?
取り付けた人の感想が聞いてみたいです。

過去を現代につなぐというのは意味が深いです。

金沢にも行って見たくなります。