坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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南木曽:木地屋やまと さん

2014-06-18 | Weblog
マクロビの料理教室 chie's kitchen の遠足に 参加しました。
 企画は 料理の器・・・漆です・・・

個人的には [家具としての木工] は高山や旭川などの家具メーカーの工場で
見させていただいています。木という自然素材を㎜単位で狂いなく製作する
工業品としての木製家具はそれはそれですごい技術です。





今回見せていただいたのは 轆轤はモーターで回していますが、削るのは
小椋さんの手です。近くで見せていただき、薄く軽く 美しく仕上がっている器に
感動します。

中央の右から左へ・・木が器になる工程です。

漆の工程です。 木地師と塗師を両方されるのは珍しいです。

生漆(きうるし)


日除け ではなく 自然乾燥です。


神代欅(じんだいけやき) 神代杉は見たことがありますが 欅は初めて見ました。
東北新幹線の工事で 秋田で掘り起こされたそうです。 この大きさ とても珍しいものを見させていただきました。


お庭の素敵な座敷でお料理もいただいたのですが お部屋へ行く途中、階段が
・・・欅の無垢材 外側のささらも見てみたら 一枚板の無垢 全体が漆塗り !


ギャラリーです。
漆というと、私にはお正月の器と重箱です。普段使いにも もっと漆器を使いたくなります。
工芸品で[JAPAN]は 【 漆器 】 大切に使いたいです。


お借りした トイレの照明・・・これも手作り感があります。 下から覗かせてもらいました。
  

ペンダントの照明器具です。元は非売品のものですが 要望があったため 販売するようになったとか・・・


フットライトも木の廃材を利用 これはこれで風情があります。


家族的なおもてなしを受け、お料理もおいしかったです。


桐箪笥の修理

2014-06-03 | Weblog
消費税8%に慣れてきたこの頃です。

 
今年の初め 母の着物や羽織を染替え、仕立て直しに染物屋さんに幾つかお願いし、
いろいろ着物を整理するうち・・・

8%に上がる前に・・・一大決心をし、たんすの修理をお願いしました。

 マンションに越してしばらくした時、夜中に 『ピシッ』と音がしました。
箪笥の背板が割れる音です。
【木】の乾燥の知識がもし無かったら、きっと怖くて 引っ越したと思います。

総桐の箪笥ですが 背板が割れていると桐の意味はなく、乾燥剤をシーズンごとに取り換えていました。
(密閉性の高い桐は 中に収納されたものが乾燥するように 吸放湿する特徴があります。)

工場に運んだところ・・・ 色は濃い目の落ち着いた色です。正面はそれほど痛んでいるようには見えません。


上から見ると 天面も浮造りがされ、栓でとめ,金釘を使っていないことがわかります。


表面を洗って色を落としたところです。


背板の開きを木目に沿って木を埋めています。日本の技です。


砥の粉の色に変わり、細かい修理も終えて、2か月ぶりに、
本来の『桐の箪笥』になって、帰ってきました。


久しぶりに着物にも目を通し 整理して収めました。ホッとしてます。

やはり 消費税UP前に 依頼が多いということでした。
梅雨前に 間に合って良かったです。


一大決心のついでに、こちらも修理。
 少なくても70年以上は経っている茶箪笥。
母の実家が 戦争の空襲で燃えなかった・・・
どういう経緯で来たのかはわかりませんが、
私が子供のころに家の納戸の奥に棚替わりにありました。
マンションに引っ越すときに 狂いやゆがみがない家具を優先して残したうちの一つです。
昔のものは作りがしっかりしています。


ラジカセ台として、ティーカップとワイングラスの収納で使っています。
CDケースの角を当てたり、下は掃除機も当てているので、細かい傷が明るい所では一層目立ちます。


洗いと ツヤ有 の塗装で、遠目には新品のようです。


母にこの姿を見せて上げたかった・・・。

[名古屋の東別院の伊藤たんす店にお願いしました]