坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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少し早めの読書の秋

2010-09-17 | インテリア
9月に入っても暑い日が続き、室内にいる時間をまとめるようにし、
続けて、3冊読みました。読書と言っても、インテリア業界に関する2冊です。
それと直観力について。最近、仕事の周辺の本はあまり読んでないことに気づきました。



・インテリアファブリックの世界 : ハウジングエージェンシー
  (著者は齋藤伸一さん・・・マナトレーディングの設立者)

 ファブリックを扱うマナトレーディングの設立から今に至る経緯のなかで、
 何を考え、どう行動したかが書かれていますが、日本のインテリアの状況を
 客観的に洞察し、インテリアの専門家の方向性を考えさせられる1冊です。
 [まえがき---人生を変えるインテリアを作る それが私たちの仕事]
 本当に、そう思います。
 日々の仕事は何でも屋になってしまいそうな時もありますが、
 この一文はプロとして 根底に置いておきます。


・インテリア業界の動向とからくりがよーくわかる本 : 秀和システム
  (著者は本田榮二さん・・・東リで商品企画をされていた方です。)

工事が伴うので、一般の方にはわかりにくい業界ですが、内容はよくまとめられています。
8月9月はインテリア、設備機器メーカーの新商品の発表が色々あり、
見させていただいてます。業界の再編、商品のシリーズが統合されているのを
目の前にすると、変化を強く感じます。
この一冊でこれまで雑誌や業界紙で見てきた事、頭の中で断片的になったことが、
整理されていきます。
インテリアコーディネーターの仕事も細分化していますが、
私自身は、トータルに見ていきたいので とても参考になりました。
これからこの業界を目指す方にもお勧めの1冊です。

・なぜ直感の方が上手くいくのか? : インターシフト
(著者、ギルト・ギーゲレンツァーさん・・適応行動、認知学、シカゴ大学心理学教授)

しばらく前に本屋さんでこの本のタイトルを見かけ、なんとなく印象にありました。
EXILEの眞木大輔さんがブログでこの本のことを書いていらっしゃいます。
そこで引用されたのは、『自然が人間に素質を与え、長年の実践がそれを能力に
変えるのだ。』という文章と、“なるほどと思うところが多かった。”
という感想が、読むきっかけになりました。

インテリア空間という形の無いものを作り上げるには、お客様のお話を読み取り、
イメージし、提案する・・・まさに直感です。直感を働かすには、情報や知識の
裏づけがないと信用につながりません。
お客様と一緒に様々なサンプルを見ているとき、目の止まった品番を控えたりします。
当たり前のようにしていることです。
人だけでなく、ロボット、動物の行動が理論的に説明されています。
たとえば、ロボットが作曲し、人に感動を与えられるのか?とか、
取捨選択する行動について、人に在って、動物に無い道徳観・・・など
私も“なるほど”と思うところが多々ありました。

普段、なんとなくわかっている事、行動していること 3冊読んでスッキリです。