球審の構え

2021年03月07日 06時51分03秒 | 少年野球

今日は球審の構えについて述べさせて頂きます。

私も審判の公式免許を取るまでは、学童野球の球審はキャッチャーの頭上からボールを見て判断するものと思ってました。

しかし、それは間違いだと講習会で教わりました。

この件について、新米審判から述べさせて頂きます。

 

お母さん方に聞きました。「球審ってどこに立って判断したら判りやすいですか?」と質問しました。

そのお母さんは「キャッチャーの真後ろでは?その方が絶対に見やすいと思います。」それが普通の回答です。

しかし、実際は違うんですよ。これってプロ野球もそうなんですよ。今晩でもナイターで確認ください。

では、回答から!

球審の立ち位置は、打者と捕手の間の位置に構えるポジショニングのこといわゆる「スロットポジション」と言われてます。

メジャーリーグでも日本のプロ野球でも球審はこの方法でジャッジしています。

私自身、講習会やネット、文献で調べてもすべて「スロットポジションで構えましょう」とあります。

でも、先に述べましたお母さんにように「キャッチャーの真後ろの方が見やすそうじゃん!」とお思いでしょうが、これには理由があるんです。

 

理由その1:インコースの判定はほぼ確実

だって、目の前のプレイの判定です。絶対の自信があるはずです!

また、死球や自打球、キャッチャーの完全捕球(振り逃げの有無)や反則打球の有無(足がバッターボックスから出ていないか)などバッターの近くで起こり得る様々な判定も的確に判断できます。

実際やってみてください。結構違いが判ると思います。

更に高低問題も、打差の腰、膝の近くで判定するし、大きな体格のキャッチャーでも問題なく判定できます。

 

理由その2:ボールの軌道を最後まで確認できる

キャッチャーの真後ろに位置していると、最終的にミットへ納まるところまで確認しづらくなります。

しかし、スロットポジションに位置していれば、最後まで軌道を追うことができます。

特に少年野球では山なりのボールで緩急をつけることも多いので、しっかりとストライクゾーンを通過してるのかを確認しなければなりませんからね。

軌道を追うということは大事なように思います。

あとは、球審自身の安全確保ですね。

捕手の真後ろに立っているとファウルチップが飛んできて、マスク直撃が多いと思います。

じゃあスロットポジションではマスク直撃はゼロか?と言われれば、違います。もちろん来ます。

あと、人間の構造上反射的によけてしまいますが、球審はボール(打球・投球)をよけてはいけません。

高学年の技術力があるキャッチャーの子は、ワンバウンドのボールでもブロッキングして止めてくれますが、技術が劣る選手や低学年のキャッチャーはふつ~によけてくれ、球審直撃します。

避けたくても避けられない辛さ・・・わかってもらえますか?

少し、話が逸れましたが戻します。

スロットポジションの最大の利点は、インコースに絶対の自信がある事です。

そりゃそうです。インコースでジャッジを待っているので、見えるに決まっています。

では、アウトコースが見づらくならないのですか?と言われそうですが・・・見えずらいです。

当然です。外に逃げていくので見ずらいに決まってます。じゃあ、正確なジャッジできないじゃないかと言われそうですが・・・

そこを埋めるのは経験だと思います。諸先輩方の言葉や審判講習会・維持講習を受講して経験を積みます。

だから、私は球審の感覚が空いた時は、特にこの事を意識してジャッジしてます。

選手にとっては大事な1球になるので、しっかりジャッジさせて頂きます。

YOUTUBEを見ていても、プロ野球審判の方が言っていたのは

『インコースは見て判断する、アウトコースは経験で判断する。』と言っていましたので、案外間違いでないと思ってます。

しかし、近くよりも遠くの方が見づらいのは当たり前のような気がしますので、ここは雑にならないようにします。

 

審判講習会ではこ、このスロットポジションを推奨していますので、学童野球ではこのスタイルだと思います。

参考までに、メジャーでは「シザーススタンス」というスタイルもあるます。

読んで字の如く、はさみの形で足を左右に広げるのでなく、前後に広げるスタイルです。

NPBでもたまーにいますが、あまり浸透していない形式ですね。

 

いずれにせよ、球審はなんとなくキャッチャーの後ろで見ているだけでないこと、ご理解お願いします。

 



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