ある少年野球チームでの本当にあった出来事です。(ネットから)
-------------------------------------
4年生から入団してきたS君は、当初からずば抜けて野球がうまく、一人光る存在だった。
ただ、家庭のほうはあまり裕福ではないらしく、ユニフォームはもちろん、アンダーシャツからスパイク、グローブまで卒団していった先輩からのもらい物だった。
特にグローブはあちこちのヒモも切れていて、見かねてコーチがよく直してあげていた。
それでもS君は、毎週日曜だけの練習だったが1度も休む事無く、試合に練習に頑張っていた。
5年生の新学期が始まってしばらくたった頃だろうか、たまたま試合が入っていたその日、珍しくS君が遅刻をしてきたのである。
事情を聞いてみると、夕べからお父さんもお母さんも帰ってきてないという。
弁当はどうしたと聞いてみると、おにぎりを持ってきたとの事。
その時はそれ以上深く聞かず、とにかく試合場へと向かった。
試合はS君の好投で勝ち、その学校で弁当を食べる事にした。
何気なくS君のおにぎりを見てみると、中には何も入ってないらしく、白いご飯だけだった。
お茶はと見てみると、これまた、ただの生ぬるい水だけ。
見かねて、他の子供たちから、せめてお茶くらいもらえよと声をかけ、その日はそれで解散となった。
そんな事があった月末に団費の徴収をした時、S君の団費の中身は、10円玉 5円玉1円玉まで入っていた。
聞いてみればこずかいを貯めたのだという。
それから1週間後の土曜日の早朝 あの事件が起きたのである。
校舎の階段にある片隅で、軽乗用車の中に排気ガスを引き込み、あのS君親子が自殺をしていたのだ。
お父さんがサラ金からの借金でここ2ヶ月ほど全然家に帰ってこない、という噂は聞いていたが、まさかこんな事になるとは。
後ろの座席で冷たくなっていたS君の足元に、先週直してやったグローブがあったとか。
10才でこの世を去ったS君。
もっともっと野球がしたかっただろうと指導者全員が泣き叫んだという。
-------------------------------------
野球ができるありがたみ。
高価な道具を与えるられる喜びを今一度考えて欲しいです。