今日のぬか漬けはおいしくできた。
我が家では ぬか漬けを漬けている。
・・・なんて書くとまるで料理上手でマメな人のようだけど、実はまったくそうではない。
でも、ぬか漬けは子供の頃から親しんでいる漬物。
実家では浅漬けはもちろん、ぬか漬けが必ず食卓にあった。
特に母が漬物大好きな人で、いつもおいしそうにポリポリ。
お茶漬けにしたり、そのまま食べたりしていた。いつも、当たり前のようにあるので私もポリポリ。
お弁当に入れると蓋を開ける時に匂いがして、友に「うわ、くさい。」と言われても気にせずポリポリ・・・。
大人になって、ぬか床の世話がかなり面倒な事に気がついた。
結婚してからは何度か挑戦するものの、かき混ぜるのを忘れてカビが生えたり、漬物を取り出すのも忘れ塩辛くなったり。
塩抜きもタイミングを逃すと薄くなりすぎる。
そして少し前は、地産地消ということで、生ぬかを地元の農家さんにわけて頂き、本を見て昆布や唐辛子や塩を自分で配合してやってみたが、何故だか妙にくさ~いぬか床になってしまいうまくいかなかった。
うまくいっていないぬか床には、上手に漬けている家のぬか床のぬかを混ぜるといい感じに発酵しておいしくなる…という方法がある。
なので、夏に実家に帰省した時に、ぬかをわけてもらうことにした。
保冷剤に包んでわずかな量を新幹線で運んで持って帰ってきたのである。
容器も欲張らないで今までより小さなものに替えて、少しずつぬかを足して発酵させてみた。
相変わらず塩気のいい塩梅で取り出すのは難しいが、今日食べてみたら珍しく美味しかったのだ。
わ~ 、なんか久しぶりな感じのぬか漬け!
そう、きっとそれは母の味なのだと思う。
時計を気にしながら漬物を取り出したり、飲み残しのビールをぬか床に足してかき混ぜて発酵の様子をみる母の姿が思い浮かぶ。
ぬか床は大事に育てる生き物なのだ。
残念ながら、うちの家族にはあんまり評判よくないぬか漬け。
上手に漬かったら食べてくれるのかもしれないけど。。。
今はひとり台所でポリポリ食べている。