安城市民ギャラリーに行ってきました。
今日まで開催されている
「コレなんだ?佐藤慶次郎のつくった不思議なモノたち」
です。
今回は岐阜県美術館所蔵品の展示で、地方の小さな美術館を巡回する企画なのだそうです。
佐藤慶次郎氏は元々は作曲家で知られていましたが、70年代から造形芸術に活動の分野を広げ、医療機器や音響機器の部品を利用したオブジェを制作されています。展示の作品は30~40年位前のものが多いですが、時代は感じさせません。
金属のワイヤーやリング 、石膏やスチロールを素材に マグネットと少しの電気で、磁気の振動や音によりユーモラスな動きを生み出しています。
会場内に、版画講座でお世話になった職員の方がいらして、色々と話していたら、作者がオブジェを制作することになったきっかけを教えてくださいました。
ある時 作者がイヤホーンを分解していたら、小さなマグネットが出てきてそれをヒントに色々と作ってみるようになったらしいのです。
作品のタイトルでもあるモチーフは、子どもでもわかりやすい自然のものが多く、カボチャ、尺トリムシ、回転シーソー、オテダマ、ススキ、トンボ・・・。
モチーフの形状や特徴である動きなどを捉えて表現されていました。
「現代アートを観る」と言うと身構えてしまう私ですが、今回の展示は子どもなら不思議な玩具など見る感覚ですし、大人ならオブジェの美しい形状を見て作者の思いを想像してもいいですし、不思議な動きを見てその場でボンヤリと佇む時間を楽しんでもいいのかなぁと思いました。
気づくと 、「人工的なものを使っていて訳わからなかったらどうしよう…」という気持ちは、いつのまにかどこかに消えていたのです。
考えてみれば、磁気は自然のものだし、そこからくる振動でモノは動かされ、風や水の流れと何も変わらない…。
そんなコトやモノが、作者の世界観で表現されている空間を体験できたことはとてもよかったなと思いました。
昨日は清々しい秋晴れ。
市民ギャラリーは相変わらず人が少なく、のどかな雰囲気のところでした。
息子は作品を観た後、職員の方と恐竜の話題を延々としていました(汗)
楽しめたかなぁ・・・
市民ギャラリーを盛り上げたい記事のつもりでしたが、最終日のアップで申し訳ありません。
安城市民ギャラリー
安城市安城町城堀30番地
安祥文化のさと内
9月29日(日)まで