今年の日本画講座が終了しました。
全10回の市民講座の日本画講座が終わりました。
市民ギャラリー・埋蔵文化財センター内にある教室で約5か月間、「海の生き物」をテーマに日本画の制作をしました。
私にとっては約20年振りの日本画制作になりました。
長い間眠っていた岩絵の具を使って、懐かしさを感じながらも初心に帰ることができました。
最終日、ほとんどの人が完成には至ってなかったのですが、この後手を入れてより密度の高い作品が仕上がるのが目に見えている終わり方でした。
膠の戻し方、胡粉の使い方、絵の具の溶き方。
画材の使い方だけでなく、モチーフを選ぶ心の持ちよう、対象と向き合い絵にすること、表現方法…様々なことが学べました。
最後に軽く品評も行い 様々な表現の作品が並び、岩絵の具が持つ美しい色や持ち味を楽しんで観ることができました。
まだ未完成とはいえ、皆さん素晴らしい出来ばえだと思いました。
講師の先生は、ひとりひとりのやりたいこと 描きたいことに寄り添い様々な表現に導くことを目的としていて、とてもそれに近い結果になったと思うとおっしゃっていました。
まさにその通りになっていると私も思いました。
今回私は昔の制作を思い出しながらも、初めてやってみた作業もありました。
盛り上げ胡粉でマチエールを作ってみたり、ヤスリを使った削り出し、お湯での洗い出し。
改めて一から教えて頂くと、安心して挑戦できます。
忘れかけていた絵の具の特徴もよくわかりました。
従来の古典的なやり方から新しい方法。
自分で題材のモチーフと相談しながら適切に選んで作業する。
まだまだ奥が深い日本画の面白さを知ることが出来ました。
何度も重ね塗りをして、削ったり描き起こしたり。年輪のように深みが出て描きたいものが自分のものになったら素敵だなぁと思います。
最終日、まとらない画面にざっと色をかける大きな仕事で終了。
この後は必要なところを描き起こす予定です。
海の中の生き物、クラゲ。
透明感と海の深さがまだまだ描けていませんが頑張ろうと思います。
この講座の作品群は来年1月下旬にギャラリー内の通路の壁に展示される予定です。