お客様のご要望は、いっそ全て聞き入れることができれば応対する側も楽だろうなぁ・・・・
もちろん決して「No」と言わない組織もあれば、ルールに基づきお客様の意に添えないことは「No」を貫き通さなければならない組織もあると思います。
私の組織は、基本的に多くのケースが後者です。
それでも、お客様の力になれるように、そしてお客様が目的を果たせるように、知恵を出し、提案していくことで何とかできる場合も多いものです。
私の会社では注文をいただいた翌日に出荷するのが通常のルールで、当日に出荷をするのは手前どもに非がある場合です。
今日も、随分粘られました・・・(笑)
客「今日の出荷はどうしても無理ですか?」
は「結論から言うと、無理です。明日が出荷なんです。」
客「今日出荷していただいて、最寄のY運輸のセンターに受け取りに行きたいんです。特急扱いで対応していただけませんか?」
は「んー、残念です。お住まいはどちらでいらっしゃるんですか?」
客「埼玉県○○市です」
は「そうですか。では池袋店で直接お買い求めになることができます」
客「う~ん」
は「(近いから出向いてくれた方が早いのに・・・・)難しいですかぁ?
そうすると、あさってなるべく早い時間にお受け取りいただく為には、
まず、お荷物をセンターで止めていただき、お客様に取りに行っていただく方法があります。
もう1つは、明日、お荷物の送り状番号と配達担当のセンターの電話番号がわかり次第お電話差し上げますので、お客様がセンターに連絡をしてお受け取りのお時間調整をお願いする方法もあります。」
客「そうですか・・・。もっと早く注文すれば良かったですね」
は「(そうですねぇ、せめて昨日電話くれていれば・・・)う~ん」
いわゆる代替案の提示という常套手段が通じません・・・・(苦笑)
じゃっ、何か理由あるのか聴いてみますかっ
は「お客様、立ち入ったことをうかがって恐縮なのですが、何か、特別お急ぎの理由があるのでしょうか・・・よろしければなんですが、お聞かせいただくことはできますか?」
客「実はね、あさって退職をするんです。御礼のお菓子を持って行きたいのでどうしても明日ほしいんです」
は「あっ、そういう理由があったんですね。では、ご勤務先にお届けするというのは、やはり具合悪いですか?やはり差支えありますでしょうか?」
客「・・・・通常は一旦、受付窓口で預かるので私の手元に届くのに時間がかかりますし・・・」
は「では、代金引換でお届けする場合は、お電話差し上げてからお届けに向かいますので、携帯電話の番号を送り状に記載させていただければ、ドライバーから直接お電話をさせていただきます。ご勤務中に携帯電話には出れますか?」
客「多分・・・、そうすれば、会社の人に知られずに受け取れますかね?」
は「『携帯に連絡必須。~で受け取り希望』と送り状に書きますので、ドライバーが見落とさなければ、通常はお手渡しできると思います」
客「そうですかぁ・・・もう一度検討してみます」
は「恐れ入ります。ではまたお電話お待ちしています」
そして、営業終了前に、聞き覚えのある声でした。
あのお客様でした。
結局、ビルの1Fで受け取れるようにすることにしました。
は「ご注文、間に合って、良かったです。・・・ご退職とのことでしたね。お仕事の方もお疲れ様でございました・・・」
包材の処分などはお願いしなければならないので、本当はお手数をお掛けすることになります。いっそ、当日出荷できたらと思うのですが、定型業務を効率的に行うには例外は多く作らないという会社のスタンスも今は急に変えられない背景があります。
企業のルールとお客様の間に挟まれてにっちもさっちもいかなくなる電話応対者の方もいらっしゃると思います。
でも、お客様にどうしてもと粘られる(ごねられる)場合、お客様にも引くに引けない理由や背景が多少なりともあると思います。
そこには堂々とは言えないお客様自身の失敗や私生活に立ち入って初めてわかることがあります。
主張上手な方もいれば、ただ自分の思うようにいかなければ「ケチ!」と暴言をはかないまでも決裂する(キレる)お客様もいたり、言いたいことが全く言えないまま、本当に泣き寝入るお客様もいると思います。
まだ話し合いの余地はありますから・・・ねぇ
お客様の心中が読めない時や、憶測で読み違いをするくらいなら、「不躾」を覚悟で聞いてみることも解決方法のひとつだと思います。
お客様に期待を持たせるようなことは聞かない方がいいと指導する人もいるようですが、私は今のところ問題視していません。
無論、単に感情的になっていて話し合いに至らない「ごね得(ごねたもん勝ち)狙い」とか、素晴らしい論破術で私たちの行く手を阻むお客様もいらっしゃりぃで、苦戦も強いられますが、電話を切って掛けなおせば、すごくいい人に変わっていたり(笑)、同じ土俵に乗れるかは電話に出た時からいかに信頼関係を早く作れるかにもかかっているように感じます。
要は、私たちがそのお客様にどの程度、関心を持っているのかということはお客様も簡単に推し量れると思います。
通り一辺倒の対応では「あー、この人、やる気ないなぁ~」とかってばれバレですしね(苦笑)
信頼関係・・・
交流分析的に言えば相手の自我状態に合わせて、自分の対応も変える術もありますが、最終的には、失礼のないようお客様の懐に立ち入らせていただき、「人」と「人」の生暖かさの感じられる気持ちのやりとりが必要だと思うのですよ。
どうにもならない事態に陥った場合は、対等な立場で、時にはお客様の力も借りながら、ともに問題を解決していく、解決できないまでも納得できるように対話をすること。
制約の中でも、可能な限り力を尽くす、そしてどちらもエネルギーが消耗しないように組織として改善できることは可能な限り改善につなげていく。
次に必要なのは組織を動かすコミュニケーション。
どこまでも、コミュニケーションの力が試される仕事だなあと思う毎日です。
最後までお読みいただいてありがとうございます。
↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/e6/abb857b17d94466e0bb06837c0c1f439.png)
もちろん決して「No」と言わない組織もあれば、ルールに基づきお客様の意に添えないことは「No」を貫き通さなければならない組織もあると思います。
私の組織は、基本的に多くのケースが後者です。
それでも、お客様の力になれるように、そしてお客様が目的を果たせるように、知恵を出し、提案していくことで何とかできる場合も多いものです。
私の会社では注文をいただいた翌日に出荷するのが通常のルールで、当日に出荷をするのは手前どもに非がある場合です。
今日も、随分粘られました・・・(笑)
客「今日の出荷はどうしても無理ですか?」
は「結論から言うと、無理です。明日が出荷なんです。」
客「今日出荷していただいて、最寄のY運輸のセンターに受け取りに行きたいんです。特急扱いで対応していただけませんか?」
は「んー、残念です。お住まいはどちらでいらっしゃるんですか?」
客「埼玉県○○市です」
は「そうですか。では池袋店で直接お買い求めになることができます」
客「う~ん」
は「(近いから出向いてくれた方が早いのに・・・・)難しいですかぁ?
そうすると、あさってなるべく早い時間にお受け取りいただく為には、
まず、お荷物をセンターで止めていただき、お客様に取りに行っていただく方法があります。
もう1つは、明日、お荷物の送り状番号と配達担当のセンターの電話番号がわかり次第お電話差し上げますので、お客様がセンターに連絡をしてお受け取りのお時間調整をお願いする方法もあります。」
客「そうですか・・・。もっと早く注文すれば良かったですね」
は「(そうですねぇ、せめて昨日電話くれていれば・・・)う~ん」
いわゆる代替案の提示という常套手段が通じません・・・・(苦笑)
じゃっ、何か理由あるのか聴いてみますかっ
は「お客様、立ち入ったことをうかがって恐縮なのですが、何か、特別お急ぎの理由があるのでしょうか・・・よろしければなんですが、お聞かせいただくことはできますか?」
客「実はね、あさって退職をするんです。御礼のお菓子を持って行きたいのでどうしても明日ほしいんです」
は「あっ、そういう理由があったんですね。では、ご勤務先にお届けするというのは、やはり具合悪いですか?やはり差支えありますでしょうか?」
客「・・・・通常は一旦、受付窓口で預かるので私の手元に届くのに時間がかかりますし・・・」
は「では、代金引換でお届けする場合は、お電話差し上げてからお届けに向かいますので、携帯電話の番号を送り状に記載させていただければ、ドライバーから直接お電話をさせていただきます。ご勤務中に携帯電話には出れますか?」
客「多分・・・、そうすれば、会社の人に知られずに受け取れますかね?」
は「『携帯に連絡必須。~で受け取り希望』と送り状に書きますので、ドライバーが見落とさなければ、通常はお手渡しできると思います」
客「そうですかぁ・・・もう一度検討してみます」
は「恐れ入ります。ではまたお電話お待ちしています」
そして、営業終了前に、聞き覚えのある声でした。
あのお客様でした。
結局、ビルの1Fで受け取れるようにすることにしました。
は「ご注文、間に合って、良かったです。・・・ご退職とのことでしたね。お仕事の方もお疲れ様でございました・・・」
包材の処分などはお願いしなければならないので、本当はお手数をお掛けすることになります。いっそ、当日出荷できたらと思うのですが、定型業務を効率的に行うには例外は多く作らないという会社のスタンスも今は急に変えられない背景があります。
企業のルールとお客様の間に挟まれてにっちもさっちもいかなくなる電話応対者の方もいらっしゃると思います。
でも、お客様にどうしてもと粘られる(ごねられる)場合、お客様にも引くに引けない理由や背景が多少なりともあると思います。
そこには堂々とは言えないお客様自身の失敗や私生活に立ち入って初めてわかることがあります。
主張上手な方もいれば、ただ自分の思うようにいかなければ「ケチ!」と暴言をはかないまでも決裂する(キレる)お客様もいたり、言いたいことが全く言えないまま、本当に泣き寝入るお客様もいると思います。
まだ話し合いの余地はありますから・・・ねぇ
お客様の心中が読めない時や、憶測で読み違いをするくらいなら、「不躾」を覚悟で聞いてみることも解決方法のひとつだと思います。
お客様に期待を持たせるようなことは聞かない方がいいと指導する人もいるようですが、私は今のところ問題視していません。
無論、単に感情的になっていて話し合いに至らない「ごね得(ごねたもん勝ち)狙い」とか、素晴らしい論破術で私たちの行く手を阻むお客様もいらっしゃりぃで、苦戦も強いられますが、電話を切って掛けなおせば、すごくいい人に変わっていたり(笑)、同じ土俵に乗れるかは電話に出た時からいかに信頼関係を早く作れるかにもかかっているように感じます。
要は、私たちがそのお客様にどの程度、関心を持っているのかということはお客様も簡単に推し量れると思います。
通り一辺倒の対応では「あー、この人、やる気ないなぁ~」とかってばれバレですしね(苦笑)
信頼関係・・・
交流分析的に言えば相手の自我状態に合わせて、自分の対応も変える術もありますが、最終的には、失礼のないようお客様の懐に立ち入らせていただき、「人」と「人」の生暖かさの感じられる気持ちのやりとりが必要だと思うのですよ。
どうにもならない事態に陥った場合は、対等な立場で、時にはお客様の力も借りながら、ともに問題を解決していく、解決できないまでも納得できるように対話をすること。
制約の中でも、可能な限り力を尽くす、そしてどちらもエネルギーが消耗しないように組織として改善できることは可能な限り改善につなげていく。
次に必要なのは組織を動かすコミュニケーション。
どこまでも、コミュニケーションの力が試される仕事だなあと思う毎日です。
最後までお読みいただいてありがとうございます。
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