前回取り上げた「仁恕無私」の言葉について
もう少し深く記されています。
「仁恕」とは、広辞苑によれば「憐れみ深く、思いやりの厚いこと」とありますが、語源的にみると「仁」は人をいつくしむことであり、「恕」
とは相手をゆるし、自分のことと同じように相手を思いやることだといいます。また「恕」は、
「儒」に通じ「儒」は「濡」に通ずるといわれます。濡は濡れることですから、弱者を意味しています。このように考えると、仁恕というのは「弱者に対して憐れみ深く思いやりの厚いこと」だということになります。無私は、その言葉どおり私心のないことであり、公平な精神をいいます。すなわち政官の指導者たちに求められる最大の資質は、
「仁恕無私」にもとづく強靭な倫理観だということになります。
松崎正董著 社会学入門講義録
私の半生は良書が良友を招き、
良友が良書を導いてきた。
良友だけなく、人生に影響を
与えた師匠とも呼ぶべき人達も。
著者の松崎正董氏にも御指導を
頂いた一人だ。
ご生前の時には色々お世話になったことを
ここで厚くお礼を申し上げます。
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