昨日の閉店間際にご来店のお客様・・・
いつも自転車でひょっこりと現れる
芦屋雁之介さんにチョイ似の、このおっちゃんは
「あーちゃん」開店からの古いお客様で
大将も、今は亡きお義母さんも良く知るお方
おっちゃんってば、
昨日は夕方からお酒を飲んでいたらしく
うちに入ってきた時も、珍しく足がちょっと縺れておりました
普通なら
泥酔のいちげんさんの場合だと
宵の口でもお断りさせていただく(他のお客様に迷惑になる為
)のだけど
長年のおつきあいで、
どんなに酔っぱらっても周りに迷惑をかける人ではない
ということを熟知しているので
安心していたのですが・・・
まぁ、絡み酒ではなかったことは確かだけれど
うだうだとたわいない話がポンポンと飛出し始め・・・
ふと、話の合間に突然大将にこんなことを切り出してきたのです・・・
あのなぁ・・・、前から聞こうと思うとったんやけんど・・・
大将と私は、おっちゃんの切り出した言葉の後ろに何を言われるのか・・と不安になり
なんやのん、いきなり・・・
と、かたずけの手を止めて次に出てくるおっちゃんの言葉をじっと待っていると
こんな可愛い奥さん、どこで見つけたん
その言葉に私と大将は
んもう、難しいことを聞かれるかと思い、
こっちはドキドキしていただけに
思わず
びっくりするやんか
と、大将と二人で大爆笑したのだけれど
おっちゃんは話の合間に
なんでこんな可愛い奥さん・・
可愛いなぁ・・
を連発・・・
私、テレるやら恥かしいやら
おちょくられてるんだか、なんだか・・・
大将も鼻でわろてましたが
実をいうと、
最近何故か私ってば、60代~70代のおっちゃんからモテるのです・・
それも、酔っ払ったおっちゃんばっかりに
酔っ払ってべろんべろんに近いおっちゃんから
可愛いなぁ・・ホンマに、可愛いわぁ・・
って言われても、嫌ではない。
むしろ嬉しいし、ほめて頂くことは嬉しいし喜ばねばだけど、
でも、なんだかねぇ・・・
なんで、シラフの時に言っくれないの・・・?!
でもって、
なんで加齢なる一族にばかり・・・
私はオッサンころがしな女なのか?!
人には誰でも、人生の中に「モテ期」っていうのがあるそうで
実は私もそのモテ期の最中に大将に見初められて結婚したという・・
それは丁度20になった時でしたけれど
ホント、
それまで全く誰からも見向きもされなかった私が
突然あっちこっちから声がかかる様になったと言う不思議現象が起こり
んもう、より取り見取りな状態に(爆)
今でもあの時の事を思い出すと、
あれは一体何だったのだ・・・?!って思う程です
(と、ここで話は最初に戻りますが・・・
)
で、おっちゃんってば
私のことを褒めまくり
こんな働き者の奥さんもろて、にーちゃんは幸せ者やで
と言った後、
うちの嫁はアカン
と、愚痴をこぼし始めたのです
うちのヨメはんはな、ワシが飯作ったらなあかんねん・・
なんでも、おっちゃんの奥さんは、お母さんの看病で毎日病院に走るために
おっちゃんが代わりにご飯の支度をするようになったのだけれど、
おっちゃんの炊いたご飯が美味しいといってすんごく奥さんが褒めてくれたらしく
それからおっちゃんは毎日病院から帰ってくる奥さんにご飯を用意するようになったのだとか・・。
これがアカンかったんや・・
おだてられて気を良くしてしまったおっちゃんは、
ご飯だけではなく、おかずまで用意するようになってしまい、
それで奥さんは家事をしなくなってしまったのだとか
でも、私から見れば
おっちゃんのおかげで奥さんはお母さんの看病にも行けるのだし
奥さんはおっちゃんのことをとても感謝していると思うのです
奥さんはおっちゃんに、すんごく感謝してると思うよ
そう大将と言うと、おっちゃんは嬉しそうな顔になり
そうかなぁ・・
と、テレテレ・・・
奥さんだって料理するでしょうに
と、聞くと
うん、まぁ・・。肉じゃがと筑前煮と、茄子の煮物だけは絶品やねん
と、そこから少しずつ、話は奥さんへの、
のろけに移行・・・・・・
それから話は仁義なき戦いの様な具合に変化して
延々と聞かされました
昔の武勇伝
気が付けば、1時に閉店が2時過ぎに
おっちゃんは、散々話しまくった後
奥さんと娘さんに、ぼっかけうどんとお寿司のお持ち帰りを注文し、
冷酒をグビっと飲んだ後でやっと帰路についてくれたのですが・・・
帰り際まで
ほんまに可愛いなぁ・・・
と言ってくれて
私の事を、まるで
天使を見るような眼差しで見てくれることに
何故か後ろめたいものを感じてしまいました・・・
おっちゃん、ごめんね・・・
私はおっちゃんが思うような、可愛い女なんかではなく
本当は
腹の中が真っ黒な悪女です
なぜなら・・・
おっちゃんが席から立ち上がった時
おっちゃんのズボンのチャックが開いていたことに気づいてたにもかかわらず
最後までそのことを伝えなかったのですから・・・