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北軽井沢番外編・69~シシウド

 約30年前、子供達がまだ小学校低学年の頃に北軽井沢に小さな山小屋を建てて、避暑、散策、バーベキュー、サウナ、遊園地、ゴルフ、スキー、スケート、天体観測など春夏秋冬に亘って楽しんできた。一人だけでも週末にふらっと訪れ、薪ストーブの炎を見ながらビートルズ、カーペンターズ、そしてフォークやクラシックなどのLPレコードを聴き、また友人や後輩達と酒を飲みながら夜更けまで話したこともあった。若い頃は毎週のように訪れていたが、歳を重ねるうちに好きな運転も片道190キロが次第に億劫になり、近年は雪道チェーン着脱不要の春~秋の間で、2ヶ月に1回程度となっていた。またコロナ騒動の今年は他県外出自粛でまだ数回しか訪れていない。
 定年後は再び利用増加も考えられるが、築30年近くにもなると建物の傷みも多く、持ち続けるメリットはまだまだあるが、修繕費などデメリットも増えてきた。色々考えた結果そろそろ潮時かと考え、このたび山小屋を手放すことにした。テレワークスタイルがもっと早く世の中に定着していれば、ここで仕事もできたが、残念ながらそのタイミングではなかった。30年間この山小屋で家族や友人達と過ごしたことは楽しい思い出としよう。 
 写真は浅間山麓で見られる「シシウド(猪独活)」。セリ科シシウド属の多年草で背丈は2メートルを超えるほどになる。30年前、多摩ニュータウンに転居する10年も前にこの花を軽井沢ドライブ中に見掛け、子供達と『あれは何の花だろう?』と話題になり、その時に山と渓谷社の図鑑『山渓カラー名鑑 日本の野草』を買った。思えばそれが植物に興味を持つようになった原点だったかも知れない。当ブログではこれまで『北軽井沢番外編』や『軽井沢番外編』として色々な高山植物を紹介してきたが、今回でそちら方面の番外編は一旦終了となる。しかしまだ、浅間山麓の“コマクサ”観察が宿題で残っており、いつかまた訪れたい。
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アリノトウグサ・3~雌性期

 アリノトウグサ科アリノトウグサ属の「アリノトウグサ(蟻の塔草)」。先日は雄性期の様子を観察したが、花弁や雄蕊が落ちて雌性期になり、毛状の柱頭が見え始めた。草丈は15~20センチで、ひとつの花の長さは2ミリ程度。萼筒の部分が1ミリ、雌蕊の部分が1ミリほどになる。これは五反田谷戸のもの。
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