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ラクウショウ・5~雄花序蕾

 片倉城跡公園管理棟横に聳えている「ラクウショウ(落羽松)」。ヒノキ科(←スギ科)ラクウショウ属(ヌマスギ属)の落葉高木で北アメリカ原産。雌雄同株で写真は雄花序の蕾(花芽)。花期は3~4月で冬の間は蕾の長い花序を枝から垂らしている。ラクウショウやメタセコイアの花は高い枝に付くのでなかなか間近で見られないが、ここでは開花を間近で観察できそうだ。
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ムクノキ・4~アザラシ顔

 長池公園“里山口”から里山に向かっている途中で気付いた顔。これは「ムクノキ(椋木)」の樹皮に出来たコブでまるでアザラシのようだ。以前、スダジイエノキでもアザラシ顔を見ていたがこれもなかなかのもの。10年以上前に多摩川に現れたアザラシが“タマちゃん”と呼ばれたが、その後各地に現れて、宮城県本吉郡歌津町では“ウタちゃん”、鴨川シーワールド付近では“カモちゃん”など全国各地で話題になった。最近はそんなニュースを聞かないがそもそもアザラシはオホーツク海などの冷たい海に生息しておりここ数年は日本近海の水温が高くなっている。アザラシが東京湾に現れることはもう無いのかも知れない。ムクノキはアサ科(←ニレ科)ムクノキ属の落葉高木。
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ラクウショウ・4~雌花序蕾

 ヒノキ科(←スギ科)ラクウショウ属の「ラクウショウ(落羽松)」。アメリカのミシシッピ川の下流域などの湿地帯が原産地で、度々起こる氾濫で根が水没するため気根(呼吸根)が発達している。3~4月に雌雄の花を咲かせ果実は秋に稔る。写真は球形の雌花序の蕾(花芽)で直径8~9ミリ。この後、蕾が膨らみ数個の花を咲かせる。これは片倉城跡公園のもの。
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マグワ・2~冬芽

 クワ科クワ属の「マグワ(真桑)」。全国の山野で良く見られる落葉高木で雌雄異株。花期は4~5月で果実は7~8月に熟す。冬芽は長さ5~6ミリで葉痕には多数の維管束痕がある。
 八王子市はその昔、養蚕や織物が盛んだったことから“桑都(そうと)”と称されていた。江戸時代末期の横浜開港により八王子から横浜へ続く浜街道が生糸の流通路となったがこの道が後に“絹の道”と呼ばれるようになった。これは上柚木公園のもの。
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シロモジ

 クスノキ科クロモジ属の「シロモジ(白文字)」。中部地方以西の低山に分布する落葉低木でソハヤキ要素(※)に該当する種でもある。クロモジの樹皮が黒っぽいのに対して本種の樹皮は灰褐色で白っぽい。雌雄異株で春に葉の展開と同時に散形花序を出し黄緑色の花を咲かせる。写真は冬芽の様子で尖っているのは葉芽で球形のものが花芽のようだ。これは東京都薬用植物園のもので当地では自生は見られない。

 ※ “ソハヤキ”とは植物学者の小泉源一博士(1883ー1953)が名付けた用語で具体的な定義は無いが、九州南部、四国南部、紀伊半島・東海地方、研究者によっては伊豆半島や神奈川県まで含む地域に分布の中心がある日本固有の植物のことを指している。これらの地域は現在は海を隔てているが日本列島が形成される過程では陸続きの暖温帯で共通した植物が分布していたと考えられている。漢字表記は“襲速紀”だがこれは“襲(=九州南部の民族の熊襲(くまそ))”と“速(=豊予海峡の古い呼び名の速吸瀬戸(はやすいのせと))”と“紀(=紀伊))”を合わせた造語になる。この“ソハヤキ要素”に該当する植物は約100種類が挙げられており、このブログに登場しているものではクロガネモチ、クロモジ、コウヤマキ、シモバシラ、トサミズキ、ナギ、ヒメシャラ、マルバノキ、モチツツジ、ユキワリイチゲなどがある。
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サンショウバラ・3~冬芽

 バラ科バラ属の「サンショウバラ(山椒薔薇)」。葉は奇数羽状複葉になりサンショウに似ていることから名付けられている。花期は5~6月で直径5~9センチの淡紅色の5弁花を咲かせる。写真は冬芽の様子でまだ寒いので中に縮こまっている。両側にはトゲがあり両手を拡げたように見える。
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ハゼノキ・9~果実2

 ウルシ科ツタウルシ属の「ハゼノキ(櫨の木)」。先日ここ望地公園の林縁で雄株を見ていたが少し離れたところに果実をたわわに稔らせていた雌株を見つけた。果実は直径1センチほどの楕円球形で熟すと外果皮が剥がれ中から蝋質の中果皮が現れその中に長さ6~7ミリの核がある。
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サルトリイバラ・4〜奥高尾

 奥高尾“防火帯”の急坂で見掛けた「サルトリイバラ(猿捕茨)」。シオデ科(←ユリ科)シオデ属のつる性落葉木本で雌雄異株。春に目立たない花を咲かせ秋に赤い果実を稔らせる。果実は直径8~9ミリの液果で中に種子が1~3個入っている。サルトリイバラを“サンキライ(山帰来)”と呼ぶことがあるが、中国に生育するサンキライ(ドブクリョウ=土茯苓)とは別物であり、在来種であるサルトリイバラは“ワノサンキライ(和山帰来)”と呼ぶ。
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メグスリノキ・5~紅葉2

 ムクロジ科(←カエデ科)カエデ属の「メグスリノキ(目薬の木)」。宮城県以南の山地に分布する落葉高木で雌雄異株。葉は3枚の小葉からなる3出複葉で葉身は5~14センチ。側脈は15~18対で秋には美しく紅葉する。メグスリノキの名はこの樹皮を煎じた汁を目の洗浄に利用したことから名付けられている。姫路市史には戦国武将の黒田官兵衛の祖父、黒田重隆が家伝の目薬を調合して播磨一円に売り歩き財を成したとの記述があるようだ。司馬遼太郎著の『播磨灘物語』もそのくだりがある。これは高尾山“1号路”のもの。
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ハゼノキ・8~望地公園

 望地(もうち)公園の林内で見られる「ハゼノキ(櫨の木)」。ウルシ科ツタウルシ属の落葉小高木で雌雄異株。5~6月に葉腋から花序を出し果実は晩秋に稔る。写真の株には果実が見られないのでおそらく雄株だろう。葉は奇数羽状複葉で9~15枚の小葉からなる。小葉の長さは10センチほど。果実から木蝋を採るために江戸時代に琉球から持ち込まれ「リュウキュウハゼ(琉球櫨)」の別名がある。
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