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フウラン・4~開花2

 ラン科フウラン属の「フウラン(風蘭)」。茨城県~琉球に分布する多年草で暖温帯~亜熱帯の主に海岸近くの樹木や岩に着生する。比較的乾燥した場所でも生育するので市街地の樹木に着生していることもありまた園芸品種も流通している。花被片は線状披針形になり葯の先端の黄色以外は全て純白で美しい。これは高尾駅付近のもの。
 さて先日、着生ランの魅力に取りつかれて拙庭のソメイヨシノにセッコクの株を縛り付けた。水遣りは不要のようだが晴天が続いた時には時々水を掛けている。梅雨時の直射日光はまだ長く続かないが、梅雨が明けてからは要注意。幹の南側は朝から陽が当たるので、100円ショップで買ったご婦人用の日除け帽子を被せた。それでも帽子の鍔から外側に伸びた葉は日焼けしている。鍔に隠れた葉は元気な色なので大丈夫だろう。今夏は昨年以上の猛暑予想だが何とか乗り切りたい。上手くいったら来年はフウランにも挑戦しよう。
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ユウスゲ

 ワスレグサ科(←ユリ科)ワスレグサ属の「ユウスゲ(夕菅)」。本州~四国・九州にの山野のやや乾いた場所に分布している。草丈は1~1.5メートルになり7~9月に淡黄色のラッパ状の花を次々に咲かせる。花は夕方開き翌日の午前中には萎む一日花だがこの日は梅雨空で午前10時過ぎでも花が残っていた。
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キカラスウリ・3~浅川

 北野公園付近の浅川土手のフェンスに絡んでいる「キカラスウリ(黄烏瓜)」。ウリ科カラスウリ属のつる性多年草で雌雄異株。当地ではカラスウリに比べるとキカラスウリの個体数は少ない。以前は下柚木のおさひめ幼稚園の生け垣に雌株が絡んでいて黄色い果実も見られたが数年前に取り除かれてしまった。写真はどうやら雄株のようで果実は見られない。
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シマサルスベリ・9~開花

 ミソハギ科サルスベリ属の「シマサルスベリ(島百日紅)」。鹿児島県~琉球に自生する落葉高木で樹高は20メートル以上になる。サルスベリの花は赤や白があるが本種は白花だけになる。またサルスベリの葉先は丸いがシマサルスベリの葉先は尖っている。これは神代植物公園のもの。
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キヌガサタケ・7~臭い(におい)

 大戸緑地で見られる「キヌガサタケ(衣笠茸)」。スッポンタケ科スッポンタケ属のキノコで竹林に発生することが多い。写真の個体は斜面に出現したため無残に倒れていた。そこで枯れ枝で支え立たせてあげた。その際にキノコを何度も触ったが、悪臭が漂い往生した。これまであまり臭いを感じたことが無かったが、レース状の付属器官が拡がり終えて萎縮が始まり臭いを発散させたようだ。臭いの表現が難しいがかなり臭い(くさい)。
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クモキリソウ・7~果実

 ラン科クモキリソウ属の「クモキリソウ(蜘蛛切草・蜘蛛散草・雲霧草・雲切草)」。暖温帯~冷温帯の落葉広葉樹林内や林縁に分布し初夏に長さ1.5センチほどの花を数個咲かせる。地味な色合いの花だが山奥に咲くので毎年花期にそれを見つける楽しみがある花ではある。果実は蒴果で上向きになる。
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ハクウンラン・4~下柚木

 ラン科ハクウンラン属「ハクウンラン(白雲蘭)」。本州以南の広葉樹林の林床に分布している多年草で、海外では台湾や朝鮮半島に分布している、植物学者の中井猛之進博士(1882-1952)が朝鮮半島の白雲山で初めて採集したことから名付けられている。ちなみに学名は“Kuhlhasseltia nakaiana”で中井博士の名前を冠している。
 これまでハクウンランは“高尾山6号路”、“奥高尾”、“高尾山いろはの森コース”で見ていたが、最近はそこでは見られなくなっている。おそらく大雨による土砂で流出したかと思うが盗掘の可能性も考えられる。ここ下柚木の雑木林では昨年地元の専門家から発見連絡があったが私が見に来た時は既に花が終わり葉しか残っていなかった。そこで今回は1年越しの探索。明るい雑木林の中の道は雑草や笹が生い茂り以前は見えていた地面は全く見えない。まさに“けもの道”の様相でマムシも潜んでいそう。そこを藪漕ぎしながら去年葉を見たポイントにやっと辿り着き辺りの草を掻き分けて探した。草丈はわずか8~9センチで唇弁の幅は3~4ミリの小さな株だがこの日は幸運にもすぐに見つけることができた。花を見るのは2年振りだ。
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ヒメチドメ

 奥高尾“大平林道”の水が染み出ている道端に生えている「ヒメチドメ(姫血止)」。ウコギ科(←チドメグサ科・セリ科)チドメグサ属の常緑多年草で日本固有種。本州~四国・九州の山地の林内や丘陵地に分布している。花期は6~10月で葉腋から短い花柄を出し直径2ミリほどの淡黄緑色の花を2~4個咲かせる。花弁は5枚で雄蕊は5本ある。ヒメチドメの葉は0.5~2センチの円形で掌状に5~7裂し基部は深く広く切れ込む。
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ウラジロ・3~奥高尾2

 奥高尾の南斜面には“大平林道”や“高尾林道”がある。自動車が通れる道幅だが轍には草が伸び自動車が通るのは緊急時など年に数回だけだろう。この林道を歩く人は少なく日によっては誰とも出会わないことがある。高尾山のメイン登山道は休日ともなると登山者が押し掛け、平日でも小中学生や高校生の課外授業なのか、奥高尾“小仏城山”あたりまで若い声が響き渡ることがある。そんな混雑を避けてのんびりこの林道を歩くのは落ち着く。ところが林道の途中で『クマ目撃情報』の看板があると気分は突然緊張モードになる。それまでやや控えめに鳴らしていたクマ除け鈴を手に持って間断無く鳴らし前方や後方を十分に注意しながら進む。トレイルランナーや登山者と出会うと一瞬安心するが彼らが視界から消えるとまた不安になる。
 高尾山系では景信山や一丁平でツキノワグマの目撃情報があリ去年は八王子市役所付近の浅川にも現れていた。日本各地でクマ被害がニュースになっており高尾山系でもいつ起きても不思議ではない。ツキノワグマは人を食べるために襲ってくるのではなく、人を怖がっており自分が逃げるために攻撃するので抵抗せずに数分耐えれば逃げていくと言われているがこれはあくまでも一般論。クマがパニックになれば何をするのかわからない。やはり山歩きの際は最悪の事態を想定して細心の注意を払って臨みたい。
 写真は“大平林道”の斜面に生えている「ウラジロ(裏白)」。ウラジロ科ウラジロ属の常緑性シダ植物で暖地の山地の山肌などに生育している。ウラジロは1年目は渦巻き状の芽が1対立ち上がる。2年目は前年の2枚の葉の間から葉柄を伸ばしその先端から新たに2枚の葉が出る。3年目も同じように葉が出て積み上がっていく。そのために段の数を数えればその株が何歳なのかわかる。確かここでは2年前に同じ株を見ていたがそれよりもずいぶん大きくなった。
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シキンカラマツ

 キンポウゲ科カラマツソウ属の「シキンカラマツ(紫錦唐松)」。長野県、群馬県、茨城県、福島県の限られた地域に分布する多年草で山地の林内や湿り気のある草地に生育している。草丈は50~200センチで7~8月に茎の上部に円錐花序を出し直径1センチほどの花を多数咲かせる。花弁のように見えるものは萼片で多数の雄蕊が輪状に並んでいる。もちろん当地では自生は見られずこれは神代植物公園のもの。
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