元サラリーマンの植物ウォッチング第6弾。写真はクリックすると大きくなります。
多摩ニュータウン植物記Part6
ブナ・14~本葉
植木鉢の中で芽生えた「ブナ(ぶな※)」。ブナ科ブナ属の落葉高木で北海道から九州まで分布している。関東地方以南では標高が高い冷温帯でブナ帯を形成するが当地では高尾山系の標高400メートル付近からブナが見られる。これは江戸時代の小氷期に拡がったと考えられているが、温暖化が進む現代では実生からの成長は難しいと考えられる。先日、高尾山“いろはの森コース”の美人ブナの樹の下で実生をひとつだけ見つけたがそれがどこまで育つのか興味津々ではある。
写真は子葉の上に本葉が拡がっている。葉身は4センチほどで発芽し始めの頃に比べれば茎がしっかりしてきた。多摩ニュータウンの夏は厳しく上手く夏越しさせたい。
※“ぶな”の漢字は木へんに無。
写真は子葉の上に本葉が拡がっている。葉身は4センチほどで発芽し始めの頃に比べれば茎がしっかりしてきた。多摩ニュータウンの夏は厳しく上手く夏越しさせたい。
※“ぶな”の漢字は木へんに無。
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ネコノメソウ・2~対生
ユキノシタ科ネコノメソウ属の「ネコノメソウ(猫の目草)」。北海道~九州の山地のやや湿った場所に生育し走出枝を出して群生を作る。花期は4~5月で直径2ミリほど。花弁は無く萼裂片が直立する。同属のヤマネコノメソウの葉が互生するのに対して、本種の葉は対生になる。
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ヤマザクラ・3~尾根緑道
50年ほど昔、私の大学入試の際には『合格電報』なるものが存在した。本人の代わりに電報屋の学生アルバイトが合格掲示板を確認し、合格者には『サクラサク』、不合格者には『サクラチル』の電報を打っていた。何度も上京するのが困難な地方からの受験者のために昭和30年代に早稲田大学で始まったとされている。私は自分で合格発表を見に行ったが、賑やかしでこの電報を頼み無事『サクラサク』を受け取った記憶がある。
日本人は花の種類によってその最後の表現を変えており、サクラは散る、ウメはこぼれる、ツバキは落ちる、ボタンは崩れる、アサガオは萎む、菊は舞う、と言い方が異なる。秋の七草のハギもウメと同じくこぼれると表現するようだ。日本人の感性は素晴らしい。
写真は尾根緑道に生育している「ヤマザクラ(山桜)」。バラ科サクラ属の落葉高木で日本固有種。江戸時代後期に拡がったソメイヨシノの前はこのヤマザクラが花見の対象で奈良県吉野山の桜はほとんどがこのヤマザクラになる。ヤマザクラ以前の日本人の花見はウメだった。
日本人は花の種類によってその最後の表現を変えており、サクラは散る、ウメはこぼれる、ツバキは落ちる、ボタンは崩れる、アサガオは萎む、菊は舞う、と言い方が異なる。秋の七草のハギもウメと同じくこぼれると表現するようだ。日本人の感性は素晴らしい。
写真は尾根緑道に生育している「ヤマザクラ(山桜)」。バラ科サクラ属の落葉高木で日本固有種。江戸時代後期に拡がったソメイヨシノの前はこのヤマザクラが花見の対象で奈良県吉野山の桜はほとんどがこのヤマザクラになる。ヤマザクラ以前の日本人の花見はウメだった。
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オクタマスミレ・3~開花
スミレ科スミレ属の「オクタマスミレ(奥多摩菫)」。エイザンスミレとヒナスミレの交雑種で花色は薄紅色になり葉はやや太めに裂ける。牧野富太郎博士が奥多摩で発見したので名付けられているが、奥多摩だけではなくエイザンスミレとヒナスミレが多く咲く場所に出現するようだ。高尾山では数年前に登山道脇で一株見つかり登山客の人気者になっていたが、一昨年の開花後に盗掘されて消えてしまった。その場所には今は『盗掘厳禁』のプレートが置かれているが何とも虚しい。
写真はエイザンスミレのような花だがその葉は深く切れ込んでいない。去年も同じようなタイプの花を見つけ当地の専門家に確認したところ『交雑したものが更に交雑し直したかも知れないがオクタマスミレと判断しても良いだろう』とのコメントを頂いた。写真もオクタマスミレとしておこう。
写真はエイザンスミレのような花だがその葉は深く切れ込んでいない。去年も同じようなタイプの花を見つけ当地の専門家に確認したところ『交雑したものが更に交雑し直したかも知れないがオクタマスミレと判断しても良いだろう』とのコメントを頂いた。写真もオクタマスミレとしておこう。
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ブナ・13~美人ブナ芽生え
高尾山“いろはの森コース”に生育している「ブナ(ぶな※)」。その枝振りの美しさから“美人ブナ”の名前で呼ばれている。昨年はブナの当たり年で高尾山のブナはたくさんの果実を稔らせた。この樹の下には落ち葉に混じってたくさんの果実があるが、発芽しているものは見当たらない。やはり温暖化が進んでいる現代では高尾山は暖か過ぎて発芽は難しいのだろう。諦めきれずにもう一度丁寧に探していてやっと見つけたひとつの発芽。子葉の間から本葉が出始めている。さてこれがどこまで背を伸ばすだろうか。子葉の一部が枯れているのが気になる。
※“ぶな”の漢字は木へんに無。
※“ぶな”の漢字は木へんに無。
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オトメスミレ・3~大塚公園
大塚公園付近の法面に生育している「オトメスミレ(乙女菫)」。スミレ科スミレ属の多年草でタチツボスミレの白花種。シロバナタチツボスミレと異なり距の色だけ薄紅色になる。この法面は歩道横の石垣の上にありほぼ目の高さで観察できていたが、今年はその部分に雑草除けの黒いシートが張られてしまった。そこで法面の上部に上がり探してみると数株の生存が確認できた。何とかここで生き延びて欲しい。
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ノジスミレ・3~松木地区
松木地区のアスファルト道路の隙間で咲いている「ノジスミレ(野路菫)」。スミレ科スミレ属の多年草でスミレより開花期は少し早い。低地の人里周辺に分布し写真のようなやや乾燥した環境で見ることが多い。花色はスミレに似た濃紫色で2枚の上弁がやや細長く側弁の基部は無毛。
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コゴメイヌノフグリ・3~大塚公園
大塚公園前の歩道脇で多く見られる「コゴメイヌノフグリ(小米犬の陰嚢)」。オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クワガタソウ属の越年草でヨーロッパ原産。昭和35年(1960年)から小石川植物園で栽培されていたものが園内に拡がりその後都内に逸出した。当地では大塚地区や松が谷地区で多く見られるが、3キロ西方の我が家の周りではいまだに見掛けない。
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