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ネコノチチ・4~若い果実

 クロウメモドキ科ネコノチチ属の「ネコノチチ(猫の乳)」。関東地方以西の林内に生育する落葉小高木で5~6月に直径3~4ミリの淡黄緑色の目立たない花を咲かせる。写真は若い果実で長さは12~13ミリ。秋に赤色から次第に黒色に熟していく。この果実を“猫の乳”に見立てているが私はその実物をまじまじと見たことがないので良くわからない。ネコノチチの葉柄の出方はコクサギやケンポナシのように、右、右、左、左、右、右という“コクサギ型葉序”になるが、写真では辛うじてその様子がわかる。
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ツノホコリ・2~胞子

 植物と動物との間に位置する変形菌や原生粘菌。先日、初めて「ツノホコリ(角埃)」の担子体(子実体)に出会ったところだが写真はその1週間後の姿。白いゼラチン質のツノ状だったものが姿を変え全体が細かい毛に覆われている。おそらく胞子を放出した状態だろう。ひとつの胞子の大きさは6~9マイクロメートルで肉眼ではわからない。ちなみにマイクロメートルの記号は“μm”で1μmは1mmの千分の1。私が子供の頃はミクロンと呼んでいたが1968年(昭和43年)の国際度量衡総会でミクロンの呼称は廃止された。
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シロバナマルバツユクサ

 堀之内東山はぐくみの森緑地の陽当たりの良い斜面に生育している「シロバナマルバツユクサ(白花丸葉露草)」。マルバツユクサはツユクサ科ツユクサ属の一年草でアジア~アフリカ原産。ツユクサに比べて葉が丸く縁が波打っている。基本種の花は青色だがツユクサと同じように稀に白花の変種が発生する。
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ナツフジ・2~大塚公園2

 マメ科ナツフジ属の「ナツフジ(夏藤)」。大塚公園林縁の植栽に絡んでいるが、ナツフジは東海地方以西に自生しているつる性落葉木本でありこれは国内帰化種。7~8月に10~20センチの総状花序が垂れ下がり、長さ1.5~2センチの淡黄色の花を多数付ける。旗弁の中央は黄色がやや濃くなる。
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フウラン・2~開花1

 ラン科フウラン属の「フウラン(風蘭)」。暖温帯~亜熱帯の樹木や岩に着生する常緑多年草。茨城県以南から沖縄県まで見られる。萼片と側花弁は線状披針形で長さは1センチ。唇弁は8~9ミリで浅く3裂する。唇弁の基部から長さ4~5センチの距が湾曲して垂れ下がる。ランには色々な洒落た名前が付けれらているが、このフウランはまた良い名前だと思う。
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ツルアジサイ

 相模原麻溝公園のクヌギに絡んでいる「ツルアジサイ(蔓紫陽花)」。アジサイ科(←ユキノシタ科)アジサイ属のつる性落葉木本で北海道~九州の山地に生育する。似たような生態のイワガラミとは属が異なるのが意外ではある。幹から気根を出し高木や岩を這い上がって高さ20メートルにもなる。ここでは絡まれたクヌギの高木は数年前に枯死している。このツルアジサイは3年前までは咲いていたようだが今はご覧の通り自身も枯れて葉も花も無い。(後方の緑色の葉は別の樹)
 すぐ横でイワガラミが見られるが絡まれたほうのコナラは既に枯死していてここままでは倒木の危険があり公園管理上はどちらも伐採せざるを得ないだろう。イワガラミの花がいつまで見られるのか心配している。
 余談だが、私は見たことが無いが、鎌倉の東慶寺本道裏の谷戸の岩肌にイワガラミ(植栽)があり毎年6月初旬のみ期間限定で特別公開されていた。そのイワガラミは愛好家の間ではかなり有名だったようだが、東慶寺のHPによると『参拝者のマナー違反が多発し再三の呼びかけや注意喚起にも関わらずマナーが向上しなかったので2020年以降は公開中止とする』となったようだ。花を近くで見たい気持ちはわかるがマナー違反までするのは困ったもの。寺の対応は止むを得ないだろう。また私が良く行く高尾山では野草の盗掘が後を絶たずここ数年で私が知っている限りミヤマウズラオクタマスミレベニシュスランムラサキムヨウランなどが消滅している。盗掘者は希少植物を独り占めして何が楽しいのだろう。心を入れ替えて即刻止めて欲しい。
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イワガラミ・3~果実

 アジサイ科(←ユキノシタ科)イワガラミ属の「イワガラミ(岩絡み)」。北海道~九州の山地に生育するつる性落葉木本で幹から気根を出して高木や岩を這い上がっていく。花期は5~6月でガクアジサイのような直径15~20センチの散房花序を出し白い装飾花には萼片が1枚だけ付く。果実は蒴果で長さ6~7ミリの倒円錐形。秋に熟すと裂開して種子を零す。当地では堀之内地区の雑木林や高尾山系で生育を見ているが花を見ることが無く、今年初めてここ相模原麻溝公園で開花を見ることができた。
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イワタバコ・3~4裂

 高尾山“びわ滝コース”に咲いている「イワタバコ(岩煙草)」。イワタバコ科イワタバコ属の多年草で福島県以南に分布し山地の岩肌など湿った場所に生育する。花期は6~8月で高さ10~30センチの花茎の先端に散形花序を付け直径1.5~2センチの花を数個咲かせる。花冠は普通は5裂するが写真の花は珍しく4裂している。
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ケムラサキニガナ・3~痩果

 高尾山“4号路”で見られる「ケムラサキニガナ(毛紫苦菜)」。キク科アキノノゲシ属の多年草で6~8月に茎の上部に直径1センチほどの頭花を数個咲かせる。果実は痩果で冠毛があり熟すと綺麗な球形になる。痩果は長さ3~4ミリで冠毛は7ミリほど。サワギクの果実がこのように綺麗な球形になれば“ボロギク”などと呼ばれなかっただろう。
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ミツモトソウ・2~奥高尾

 奥高尾“学習の歩道”に咲いている「ミツモトソウ(水元草)」。バラ科キジムシロ属の多年草で7~8月に直径13~15ミリの5弁花を咲かせる。葉は互生し3出複葉になる。春に咲くキジムシロミツバツチグリとそっくりだが、茎は直立し高さ50~60センチになる。同じ時期に写真左上のダイコンソウが咲くのでややこしいがダイコンソウの根生葉は大きく上部の葉は単葉になる。また花径は1.5~2センチになり並べてみれば違いがわかる。
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