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カワラノギク・1~絶滅危惧種

 キク科シオン属の「カワラノギク(河原野菊)」。関東地方の多摩川、相模川、鬼怒川など限られた河川の中流域の砂礫地に生育する一稔性の二年草で9~11月に直径4~5センチの大型の頭花を咲かせる。生育地に他の植物が入ってくるとカワラノギクは圧倒されて消えてしまう。大雨などで時々氾濫して土砂が攪乱され植生がリセットされることによって散布された種子で細々と生き延びている。多摩川ではかつては河原に薄紫色の霞が掛かったように見えるほど咲き誇っていたというが、昨今の河川管理により今は自生は見られない。環境省レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(VU=絶滅の危険が増大している種)に指定され東京都では絶滅(EX)してしまった。
 立川市の市民団体"立川自然観察友の会”の鈴木功会長は30年以上前から、近隣住民等と協力して生育地復活に何度も挑戦されたがいずれも台風などの大洪水で移植した苗のすべてが流されてしまった。現在は所有の果樹園の一角でカワラノギクの苗作りを続けられている。この日はその果樹園を訪れ色々お話を伺ってきた。
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アキノハハコグサ・3~葉

 キク科ハハコグサ属の「アキノハハコグサ(秋の母子草)」。陽当たりの良い山野のやや乾いた場所に生育する一年草で写真は葉の様子。ハハコグサの葉の基部は茎を抱かないが、アキノハハコグサの葉の基部は茎を抱くようになる。
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コシオガマ・8~開発予定地

 当地の開発予定地に出現した「コシオガマ(小塩竈)」。ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)コシオガマ属の半寄生一年草で陽当たりの良い草地に生育する。ここではススキの群生の中に草丈50〜60センチのものが数株あった。コシオガマは消長が激しく一時期群生を作っても数年後には消滅してしまうことが多い。数年前に大群生が見られた小山内裏公園外周では今年は1株発生しただけだったが、内裏池付近では大きな株がいくつか出現していた。これは記録のために撮っておいた。果たして来年も現れるだろうか。
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虫・24~シロジュウジホシテントウ

 奥高尾でアサギマダラを撮ろうと追い掛けていた時に見掛けた「シロジュウシホシテントウ(白十四星瓢虫)」。体長は5~6ミリで白い斑紋が14個あることから名付けられている。低木に寄生する害虫や菌類を食べる益虫。地色は写真の明赤褐色~黄褐色の普通型と地色が黒い暗色型があるようだ。
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ゲンノショウコ・2~薄紅色

 奥高尾"逆沢作業道”の麓に生えている「ゲンノショウコ(現の証拠)」。フウロソウ科フウロソウ属の多年草で古くから下痢止めや整腸剤として利用されていた。花は白花赤花があり当地では圧倒的に白花が多いが、写真の薄紅色は初めて見た。
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アキノハハコグサ・2~草姿

 キク科ハハコグサ属の「アキノハハコグサ(秋の母子草)」。数年前から探していて先日やっと見ることができたが、感激のあまりシャッターを何回も切ったがその細部を観察するのをすっかり忘れていた。そこで改めて観察のし直しで写真はその草姿。草丈は50~60センチで花期には茎の下部の葉は枯れている。対して同属のハハコグサは花期には下部の葉はしっかり残っている。またアキノハハコグサは茎の上部で枝分かれするがハハコグサは下部で枝分かれする。
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センブリ・5~小仏城山

 奥高尾"小仏城山”の巻き道で咲き始めた「センブリ(千振)」。リンドウ科センブリ属の二年草で陽当たりの良い草地や林縁に生育している。全草を乾燥させたものが生薬の“当薬”で、この葉を齧ると強烈な苦みがあり千回煎じても(=振り出し)まだ苦みがあるということで名付けられている。物好きな私は飽きもせずこの葉を何度も齧っている。
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セキヤノアキチョウジ・4~奥高尾

 奥高尾"逆沢作業道”で見つけた「セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁子)」。キク科ヤマハッカ属の多年草で関東地方~中部地方の山地のやや木陰に生育している。9~10月に総状花序を出し花軸の片側に長さ2~3センチの小花を多数咲かせる。
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キクイモ・2~果実

 浅川の河川敷に生えている「キクイモ(菊芋)」。キク科ヒマワリ属の多年草で北アメリカ原産。果実は長さ6~7ミリの細長い痩果が集まった集合果になる。私はキクイモを見るとイヌキクイモかどうか判断するのに舌状花の枚数を数えていた。"帰化&外来植物見分け方マニュアル950種”には『原産地の北アメリカでは交雑種が多数知られ分類が混乱している。我が国でも整理したところイヌキクイモはキクイモの一形態ということで軟着陸を見ている(イヌキクイモは茎の下部に毛が無く、葉のほとんどが対生する)。』と記載されている。それであればこれからはキクイモとイヌキクイモの区別に悩まずに済みそうだ。
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タカオヒゴタイ・6~花

 キク科トウヒレン属の「タカオヒゴタイ(高尾平江帯)」。関東地方の山地に生育する多年草で日本固有種。高尾山で最初に発見され明治42年(1909年)に命名された。個体数はさほど多くなく、当地では高尾山の他、片倉城跡公園や東光寺第一緑地などで見られる。草丈は40~60センチで9~10月に茎の上部に数個の頭花を付ける。頭花は筒状花だけからなり花冠の長さは13~15ミリ。柱頭は2裂しカールしている。
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