goo

ムジナモ・2~輪生

 モウセンゴケ科ムジナモ属の「ムジナモ(貉藻)」。捕虫葉は茎の各節に輪生しており写真はその一節で直径は1.5センチほど。中心が茎の部分で放射状に葉柄が8本ありその先端に二つ折れになった長さ5ミリほどの葉身がある。葉身の横に見えるヒゲは主脈になる。葉身は普段は開いていてその内側には長さ0.5ミリほどの感覚毛が数十本ありミジンコなどが数回触れると閉じて獲物を閉じ込め葉身が折れた部分にある消化腺毛から消化液を出して養分を吸収する。葉身が閉じる速さは0.02秒ほどでハエトリグサなどに比べるとかなり速いようだ。
コメント ( 4 ) | Trackback ( )

ヒマワリ・1~南大沢駅前

 南大沢駅前のアウトレットで毎年見られる「ヒマワリ(向日葵)」。キク科ヒマワリ属の一年草で北アメリカ原産。16世紀にイギリスに伝わり“Sunflower(太陽の花)”と呼ばれた。ヨーロッパでは観賞用に栽培されロシアに拡がると食用として改良されていった。日本には江戸時代前半に渡来したようだ。ロシアとウクライナの国花はともにこのヒマワリ。きっと広大なヒマワリ畑を戦車が進んでいるのだろう。一日も早い終戦を願いたい。
コメント ( 12 ) | Trackback ( )

タチガシワ・5~種髪

 キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属の「タチガシワ(立柏)」。本州や四国の山地の林内に生育している多年草で日本固有種。4~5月に茎頂に直径8~9ミリの紫色の花を多数咲かせ果実は袋果になる。果実は熟すと縦に裂け中から種髪を飛ばす。種子は長さ1センチほどで毛の長さは2~2.5センチ。
コメント ( 12 ) | Trackback ( )

カワミドリ・2~花

 シソ科カワミドリ属の「カワミドリ(河碧・川緑)」。日本全土の山野に生育する多年草で草丈は80~100センチ。8~9月に茎頂に花穂を出し紫色の唇弁花を多数咲かせる。小花は4本の雄蕊と雌蕊が突き出ている。
コメント ( 10 ) | Trackback ( )

マルバノホロシ・5~大垂水峠

 国道20号線“大垂水峠”付近の水路に咲いている「マルバノホロシ(丸葉保呂之)」。ナス科ナス属の多年草で8~9月に集散花序を出し直径1センチほどの花を数個咲かせる。花はヒヨドリジョウゴに似ているが、本種は山地に多く葉は裂けずに長楕円形になる。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )

ムジナモ・1~食虫植物

 モウセンゴケ科ムジナモ属の「ムジナモ(貉藻)」。1890年(明治23年)に牧野富太郎博士が江戸川河川敷の用水池で発見し『植物学雑誌』でムジナモの名前で発表された。海外では開花が確認されておらず牧野博士による花の解剖図などは当時の植物学会に衝撃を与えたようだ。
 ムジナモは浮遊性の水草で芽生えの時には幼根が見られるがその後根は無くなり水中を漂う。この姿をタヌキの尾に見立てて“タヌキモ”と名付けたかったが、既にその名前が使われておりムジナモとしたという。写真では少しわかりにくいが長さ10センチほどの細長い茎に捕虫葉が放射状に付きそれが輪生している。葉はハエトリグサのように2枚が向かい合っておりミジンコなどのプランクトンを捕食する。牧野博士による発見からは日本各地で発見されたが開発や台風による水害などで各地の自生種が絶滅し、最後に残った自生地、埼玉県羽生市法蔵寺沼でも台風による水害や流入した農薬の影響で1967年(昭和42年)に絶滅した。しかし栽培用の個体が辛うじて残っておりその後法蔵寺沼で増殖が試みられている。また2022年(令和4年)に石川県の農業用ため池で新たに発見され、調査の結果、人為的なものではなく埋土種子が環境変化で発芽したと考えられている。写真は東京都立大学の企画展で展示されているもの。残念ながら花は咲いていない。
コメント ( 10 ) | Trackback ( )

ヒルムシロ・3~果実

 日本全土の湖沼や水田で見られる「ヒルムシロ(蛭蓆)」。ヒルムシロ科ヒルムシロ属の多年草で花期は6〜10月。水面に花茎を立ち上げ花後には花茎は倒れ込んで果実は水中で熟す。写真は沈んでいた果実を浮水葉の上に乗せて撮った。ひとつの果実は長さ2ミリほど。朝ドラ『らんまん』でも話題になったがヒルムシロは地域によって「ヒルナ(蛭菜)」や「サジナ(匙菜)」など色々な名前がある。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )

ハチク・7~大塚どんどん橋緑地

 大塚どんどん橋緑地の「ハチク(淡竹)」。イネ科マダケ属で北海道〜九州地方の山野で普通に見られる。公園情報でここのハチクが枯れていると聞き見に来ると20〜30㎡ほどの小さな竹林全体が褐色になっていた。花はほとんど終わっていて枝先にわずかに小さな雄蕊が見えた。
 当地では3年前に上柚木のハチクの竹林が枯れたが、日本全土では2010年代から各地で開花報告が聞かれ始めた。ハチクの開花周期は120年に一度と考えられており、直近では1908年頃に日本全国で“一斉開花”したという記録が残っている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )

マツグミ・2~蕾

 高尾山“1号路”で常緑樹に寄生している「マツグミ(松茱萸)」。マツグミ科マツグミ属の半寄生常緑低木で雌雄異株。関東地方以西の山地に生育しておりマツやツガなどの常緑樹に根を下ろす。花期は7~8月で枝の脇から集散花序を出し赤い筒状の花を咲かせる。写真は高さ20メートルほどの樹を見上げて望遠レンズで撮ったものを更にトリミングしているので何とか赤い花らしきものが確認できるが肉眼ではこの“赤”は全く見えない。『きっとあの辺りだろう。』と思って数枚撮ったものに何とか写っていた。花冠の先が閉じているように見えるのでおそらく蕾だろう。
コメント ( 6 ) | Trackback ( )

クルマバナ

 シソ科トウバナ属の「クルマバナ(車花)」。日本全土の陽当たりの良い山野に生育する多年草で草丈は70~80センチ。8~9月に茎先に車状の花序を数段付ける。花冠は淡紅紫色で長さは7~8ミリ。雄蕊は4本ある。これは奥高尾“小仏城山”で植栽されているもの。
コメント ( 4 ) | Trackback ( )
« 前ページ