板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

一度三木から離れた若者が、ふるさとに帰ろうとしても、仕事がないから帰れない。若者がふるさと三木に帰ってこれる町にしたい!

第28回 地域人権問題東播地区研究集会・二宮厚美さんの話を聞いて

2012-11-26 11:12:51 | その他
 昨日、11月25日(日)コープこうべ協同学苑でおこなわれた、地域人権問題東播地区研究集会に参加しました。

今回は実行委員会段階から参加していましたが、当日は講師の送迎を仰せつかりました。

 もともと、この集会で記念講演をする予定だった、宇都宮健児さん(前日弁連会長、反貧困ネットワーク代表)が、石原新太郎元都知事が国政に出るということで都知事選挙になり、急遽出馬表明をされることになりました。そういう中で、講演が出来なくなりました。

そういう中で、今回他の用事も入っていたが、そのような事情であれば引き受けますと、記念講演が決まったのが二宮厚美さん(神戸大学名誉教授、経済学者)です。


 二宮さんは講演の中で、この先10年を考えた時、これまでの10年前を振り返るとよく分かると言われました。その中で現在の政治経済状況を分析されました。


 私が印象的に聞いたのは、二つの予想と、10年前と現在の経済状況の違いです。

まず、今度の国政選挙の結果により選ばれた政権は短命政権で、その後も短命政権が連続的に続くというものです。

その理由として、今回の選挙で政権を取るやもしれない政党の掲げる経済政策では内需拡大が望めず、経済問題を解決出来ない。それでも内需拡大を中心とした経済対策をする政党への投票行動がすぐ進むわけでもない。まだまだ、国民が期待し、裏切られることを何度か繰り返すのではないかということのようです。

 もう一つの予想は、来年夏の消費税増税の引き上げは出来ないだろうというものです。この数カ月で経済が好転する見込みは控えめに言って99%ないからだということです。

講演を聴いた人の中でも、後の話で二宮さんがそう言ったが、政権がごり押ししてくるのではという意見もあるようでしたが、私が思うにそれだけ経済状況は私たちが思う以上に悪くなり、政権もそう簡単にごり押しをすると国民の批判をかわすことが出来ないということではないかと思います。

 そして、今回の講演で一番聴いて良かったと思ったのが、なぜ新自由主義社会を日本が迎え入れたのかといことです。

それまでの利益誘導政治は日本全体で考えた時は問題があったが、地域経済にとっては旨みもあった。地元の財界が力をもてた時代だった。しかし、中央財界の力が増す中で財界にとっての旨みは地域ではなく海外で物が売れるシステムとなる。ここで財界の構造が変わっていく。「既得権益」は認められないという名で地元財界の既得権が失われる。現在もその流れの中で、生活保護までも「既得権」だと見なされパッシングを受ける時代になっている。

 結局支配層の力関係が変わり経済システムが変えられる。その中で地域にしわ寄せが来てるのが現代なのかと思いました。


 昼からは地域で活動する方のパネルディスカッションが行われました。