板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

一度三木から離れた若者が、ふるさとに帰ろうとしても、仕事がないから帰れない。若者がふるさと三木に帰ってこれる町にしたい!

2020年3月議会の本会議質疑

2020-03-10 14:48:11 | 議会報告

昨日、3月9日の本会議で質疑を行いました。1回目の質問原稿をアップします。

第10号議案令和2年度三木市一般会計予算から
 〇暮らしに必要な情報を手話動画で配信する事業
 〇次世代型スマート窓口の実施に向けた共同研究
 〇神戸電鉄粟生線三木駅再生事業
 〇災害時における避難所電源供給用の電気自動車を配備
 〇全国高等学校・中学校ゴルフ選手権春季大会を誘致する事業
 〇自転車通行空間の整備に関する事業
第17号議案 令和元年度三木市一般会計補正予算(第4号)から
 〇GIGAスクール構想の実現


 1つ目の質問は、暮らしに必要な情報を手話動画で配信する事業についてです。

この事業は、これまで市政情報が広報誌やチラシなど活字によるものがほとんどであり、これまでの方法に加えて広報誌の内容や市の新規事業などを手話通訳して動画で配信するものです。

 

1点目に、この事業の予算は、手話動画配信補助金として10万円が計上されています。動画の配信をするには、手話通訳をしていただく方が必要ですし、動画の編集も時間のかかる作業かと思います。そのような中で、10万円と破格の予算が計上されていますが、その内容についてお尋ねします。

 

手話を日常のコミュニケーションとして利用されている方は聴覚障碍者だと思われますが、視覚的な障害がないのであれば、活字を読むことは一般的には可能なのではないかと思われます。

 

2点目の質問です。手話を日常のコミニケーションをされる方が、活字で情報を認識することが難しい場合があるとはどういうことなのかお尋ねします。

 

3点目に、活字で情報を認識することが難しい方は市内にどの程度いるのかお尋ねします。

  

また、動画であれば、手話を利用される方だけでなく、視覚障碍者や日本語が理解できない外国人、或いは一般市民でも、市政情報を得るのに有益なツールだと思います。市長の市政方針では、FMみっきぃの番組「市政一直線」もユーチューブ配信を考えておられるとのことでした。

 

そこで4点目に、FMみっきぃの番組「市政一直線」のユーチューブ配信には手話情報は含まないのかお尋ねします。

 


2つ目の質問です。次世代型スマート窓口の実施に向けた共同研究についてです。

この事業は、窓口での混雑緩和や申請書類の記入に係る手間の削減などの市民サービス向上や、窓口業務効率化を図る次世代型スマート窓口の実現に向けスシステム構築の共同研究を行うものです。

 

窓口での混雑緩和や申請書類の記入に係る手間の削減などの市民サービスの向上や窓口業務の効率化は行政として進めなければならないことだと思います。

 

しかし、担当職員が減ったり、これまで職員がしていたことを会計年度任用職員が行うようになったり、或いは派遣などの外部化されることが懸念されます。また、そのことにより、レアケースの対応や、市民の相談対応が不十分にならないかと思うのです。

 

そこで2点お尋ねします。

 

1点目は、業務の効率化により、担当職員の削減、会計年度任用職員の比率が高まる、外部化等がすすめられることにならないのかお尋ねします。

 

2点目は、そのことにより、市民への相談対応が不十分にならないかお尋ねします。

 


3つ目の質問です。神戸電鉄粟生線三木駅再生事業についてです。

1点目は、駅前広場(ロータリー)整備に関して直近の三木地区区長協議会で報告をしたところ様々な意見があったとお聞きしています。その内容とその対応についてお尋ねします。

 

2点目に、三木駅の再生に関するアンケート調査の結果によると、駅舎のイメージは斬新・現代風が28%、旧駅舎・レトロ風が31%、城下町風が27%と3つに均等に分かれているようですが、どのようにまとめようとしているのかお尋ねします。

三木駅再生のための寄付金が1億円近く集まっています。内訳は、粟生線サポーターズクラブ特別会員協力金788万円。市独自の寄付制度による寄付金900万円。三木市ふるさと納税の整備充当可能額7805万円だと予算の概要事業集に書かれています。

3点目に、ふるさと納税の整備充当可能額とはどういう意味かお尋ねします。

1億近い寄付金が集まっています。寄付が集まっても、集まらなくても同じ予算で駅舎が建設されるのであれば、行政にとっては集まった寄付分を他の事業に予算が回せるだけです。行政は、寄付していただいた方に感謝の思いを伝える一つの方法として、予算も上乗せして建設することが考えられます。

4点目に、どの程度の金額規模の駅舎を建設しようと考えているのかお尋ねします。


4つ目の質問です。 災害時における避難所電源供給用の電気自動車を配備する予算についてであります。

 

災害時に電気自動車が活躍することは理解できます。しかし、避難所で必要とする電力が電気自動車の電力で本当に賄えるのでしょうか。

 

電気が通電してなければ、その地域での充電スポットでの充電は使えないのではないでしょうか。

 

電気が通電している地域まで出向いて充電するとして、急速充電で満タン充電の80%を充電するのに40分かかると言われています。他の方が利用されていれば、長い間待たなければならないのではないでしょうか。

 

1点目の質問です。公民館が停電した時に最低必要な電力はどのようものを想定しているのかお尋ねします。

 

2点目に、それらの電力でEV車の電源供給出力では不足しないのかお尋ねします。

 

3点目に、災害時に充電スポットは現実的に使用可能なのかお尋ねします。

 


5つ目の質問です。 全国高等学校・中学校ゴルフ選手権春季大会を誘致する事業についてです。

 

予算計上されている各種大会等負担金1650万円はこれまでの他市で行われた大会では、スポンサー企業によって賄われていたものです。三木市内・市外においてもゴルフ関連企業はたくさんあります。

 

1点目にスポンサー企業を募らないのかお尋ねします。

 

現在でも、防災公園や三木山総合運動公園などで行われる大会は、市外・県外から来られる方は沢山おられます。宿泊を伴う行事で三木に来ている人も多くおられます。

この度の施政方針の中では、兵庫県へ要望を続ける中で防災公園内に宿泊施設を整備していただく方向となったと紹介されています。

そのことは、大変重要であり、大きな一歩であると思います。

しかし、その人たちが市内で消費する仕組みがまだまだ不十分であると思うのです。

 

2点目に市外から来られた方に市内で消費していただく仕組みづくりの認識についてお尋ねします。

 


6つ目は、 自転車通行空間の整備に関する事業について質問します。

 

この事業は「自転車ネットワーク整備計画」に基づき、歩行者・自転車・自動車が適切に分離された道路整備に取り組むものです。また、兵庫県のサイクリングモデルルートに市内の一部路線が位置付けられるなどサイクルツーリズムの機運も高まっていることから、自転車を活用した三木市の活性化に取り組むものとされています。

 

現在別所ゆめ街道は「自転車のご通行はご遠慮ください」と看板が立っています。別所ゆめ街道はなぜ自転車で通行できないのかという声は多数私もお聞きしています。

 

そのような中で、この度の施政方針において、この度、県の協力を得て、東播磨・北播磨の自転車モデルルートに組み込んでいただくことができましたとあります。

 

1点目の質問は、別所ゆめ街道が自転車通行可能になるのかお尋ねします。

 

サイクルツーリズムの機運も高まっているとの認識をお持ちのようですが、道路を整備すれば、私たちが描くように人が集まってくるわけではありません。

 

サイクルツーリズムの機運が高まっているとはいえ、市外から自分の自転車を運んで三木市で自転車に乗って楽しまれる方はまだまだ少数ではないでしょうか。自転車を乗る人のすそ野を大きく広げることが大切です。

 

一方で、現在都市部を中心に、コミュニティサイクルが普及しています。

 

 

レンタサイクルは1か所で自転車を借りるとその場所に返さなければなりませんが、コミニティサイクルは、いくつかのサイクルステーションを設置して、乗り捨てが出来ることで、色々な融通が利くようになっています。

 

また、GPSやICTも利用して、放置自転車の問題や決済処理が簡素化され、以前より管理が簡単になっています。

 

2点目の質問です。コミュニティサイクルの導入についてはどのように考えているのかお尋ねします。

 


最後の質問です。第17号議案 令和元年度三木市一般会計補正予算(第4号)のうち、 GIGAスクール構想の実現に関して質問します。

 

はじめに、GIGAスクール構想というものが、市民にとってあまり聞きなれないものだと思いますので、国のGIGAスクール構想についてご説明ください。

 

2点目に、生徒・児童に1人1台のタブレットパソコンを持たせて授業を行うことになるとおもいますが、現場の教師や生徒児童がどのようにうけとめているのか、受入体制についてお尋ねします。

 

3点目に、誰一人取り残すことのない一人一人に応じた個別最適過学習にふさわしい環境を速やかに整備するためと説明があります。特別支援学校の生徒児童に障害の特徴に応じてタブレットの利用をすることは理解が出来ます。しかし、一般の小中学校において行われる「個別最適化学習」とはどのようなものかお尋ねします。

 

アメリカでは教員免許を持たない人がコンピュータに向かう生徒の管理をすることで授業がなされているところもあるようです。

三木市でもそのような授業を理想としているとは思いたくありません。

そこで4点目の質問です。それであればICTと教師の棲み分けについてどのように考えているのかお尋ねします。

 

パソコン画面を集中してみると、視力の低下、肩こり等が大人でも起こりえます。また、海外では電磁波の影響から親が学校を訴える裁判もおこされているようです。

 

5点目の質問です。タブレットパソコンを一人1台持たせることによる子どもたちの健康、生活等及ぼす影響についての認識についてお尋ねします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ICTを導入するかどうかが問題ではなく、ICTをどのように使うのかが問題

2020-03-10 10:00:08 | 議会報告

昨日、本会議で質疑と討論を行いました。

今回は、討論原稿をアップします。

今回の討論のポイントは以下5点かと思います。

①これからの児童生徒にとってタブレットパソコンは「道具」であり必要

②現時点でタブレットパソコンの活用は不十分

③国のGIGAスクール構想にまどわされてはいけない

④日本の教育が遅れているのはICTだけではない

⑤ICTを導入するかどうかが問題ではなく、ICTをどのように使うのかが問題

 

以下討論原稿です。


令和元年度三木市一般会計補正予算(第4号)について賛成の討論を行います。

小学校・中学校・特別支援学校の各情報教育設備管理事業、情報教育設備委託料、いわゆるGIGAスクール構想の環境整備予算1億8340万円について一言申し上げます。

 

結論から言いますと、この予算は教育現場のICT環境の整備は重要であり、個々の子どもに合った学習を保障することが大切であると思います。しかし国が進めるGIGAスクール構想には問題があると考えるものです。

 

R3年から3年間かけて、生徒児童に対して1人1台の端末を導入しようとしていますが、莫大な予算を必要とする事業であり慎重な判断が必要です。

 

現在三木市では、教師の1人1台のタブレットパソコンが支給され、小中学校には1クラス分のタブレット端末が配備されています。

 

現在の利用率は小学校で20%、中学校で10%程度であり、タブレットパソコンの数が不足している状況とは言えないと思われます。

 

令和3年度から順次1人1台のタブレットパソコンが導入される計画です。しかし、それらのタブレットパソコンは有効に活用されるのでしょうか。

 

この1年間で教員にタブレットパソコンを活用した授業ができるように求めるのかも知れません。しかし、今、教員は小学校の英語教育であったり、学校統廃合の対応であったり、コロナウィルスの対応であったり、4月から始まるプログラミング教育と多忙を極めています。一方で働き方改革の名の下で時間短縮が求められています。まさしく、洪水のように課題という波が押し寄せている状態ではないでしょうか。

 

文部科学省の「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」では目標としている水準として学習者用コンピュータは3クラスに1クラス分程度配備となっており、1日1コマ分程度、児童生徒が1人1台で学習できる環境の実現を目指していました。それが、経済界からの要請もあり「一人一台のタブレット、この流れに乗り遅れるな!」と国からはっぱをかけられ、2318億円補正予算も付けられました。三木市もこの流れに乗り遅れてはならないという思いが働いたのでしょう。

 

しかし、現場の実情を無視した形で進められも子どもたちのためにはなりません。

 

まずは、ICTをどのように活用するのか。どのような効果を期待するのか。現場が納得した形での実現可能な計画が示されることを求めます。

 

業界団体はこのGIGAスクール構想が加速することを期待しています。海外と比較して日本のICT導入が遅れていることを強調しています。

 

しかし、日本が遅れているのは、ICTだけではありません。公教育にかける予算が少なく、一クラスの児童生徒の数が多いこと、教師の数が少ないなど、世界と比較して日本の教育は多くの問題を抱えています。

 

GIGAスクール構想の実現により一人一台のタブレットパソコンを整備することで、「誰一人取り残さない、個別最適化された学びが実現」されると言われています。

 

経済産業省の「『未来の教室』とEDTECH研究会」が昨年6月にギガスクールに構想に繋がる提言を発表しました。従来の「一律・一斉・一方向型授業」ではなく「EDTECHによる自学自習と学びあい」へと重心を移行していくべきとしています。

 

要は、同じ教室にいてもタブレット端末を使って1人一人が異なる教科や異なる単元を学習する。それが個別最適化された教育の在り方だと言っています。

 

まさに、アメリカで行われている教員免許を持たない人がコンピュータに向かう生徒の管理をする授業が思い浮かびます。それを良しとする方もおられるかもしれませんが、私は両手を上げることは出来ません。

 

日本のICT化を求める人の中でも、未来の教室のイメージは様々であり、ICT化は是か非かの議論は正しくありません。

 

ICT化によってどのような教育を行うかが問題です。

私は午前中の質疑で三木市がGIGAスクール構想をどのようにとらえているのかを問いました。まだまだ、分からない部分が沢山です。

 

三木市としてしっかりビジョンを持って市民に示して欲しいと思います。国の流れに任せるだけでは大変危険です。教育は上から押し付けるものではありません。教師の役割は子どもたちの意欲をどう引き出すのかです。

 

道具としてのタブレットの導入は必要ですが、現場の要望に沿った環境の整備を求めて討論とします。

 

※EDTECHとはエデュケーション(教育)とテクノロジー(技術)の造語だそうです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする