LOVE - GOLDEN APPLE

投資とフィギュアスケート、映画とドラマに政治、その他諸々。
自分の興味ある事を勝手に綴っているブログです。

12 YEARS A SLAVE - それでも夜は明ける

2014-06-13 19:53:51 | 映画
今年度アカデミー作品賞を獲得したこの映画、ようやく見る事が出来ました。
いったいどういう映画なのか、ととっても期待してみたのですが、やや期待はずれ。



予告編はとってもいいです。でも本編は。。。

なんというか、ドキュメンタリーにちょっと付け足しをしたような映画。

自由黒人として北部で普通の生活を送っていた主人公が誘拐されて南部で奴隷として扱われるようになった、というストーリーですが、何となく、自由黒人である自分はほかの元々の奴隷黒人とは違うんだという、主人公の優越感のようなものを感じてしまった訳です。
自由黒人としての自分と、奴隷黒人という存在の違いを、何か感ずるものがなかったのでしょうか。

そのへんの主人公の心の葛藤があまり描かれていないため、なんとなく、主人公に感情移入が出来ませんでした。

という事で

🍎🍎

です。

またブラッド・ピットもとってつけたような役柄で出演しており、(カナダ人という設定ですが、発音がカナダ英語ではないんじゃない?)最後はあっけなく救出されて終わりです。



救出されるとき、他の黒人たちの事はどう思ったんでしょうか。

これは実話ですが、実際の主人公はその後はいろいろと裁判を起こし、12年という年月の償いを求めていく訳ですが、ことごとく、負けてしまうようです。そして彼の最後はだれも見ていないのですね。というかわかっていないようです。

映画でもここまで描いてもらうと、人種差別、奴隷制度の悲惨さというものをもっと強く見る者に訴える事が出来たと思うのですが。
この映画の終わり方だと、「その後は楽しくすごしましたとさ」で終わってしまいます。

何か、大切なことが抜け落ちている映画。

主人公にもっとメジャーな俳優を持って来ていたら、また違った印象だったと思います。

それにしても、「それでも夜は明ける」とはナイスなタイトルだと思います。原題はそのまんまですからね。


12 YEARS A SLAVE - Official Trailer (HD)