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女性建築士・ふるとちかこの徒然なるままに

家相のこと

2012-11-03 18:37:12 | おうちを建てる

今年春先にも書いたのですが、「家相」に関するご相談がありましたので、

改めてお話したいと思います。

古臭いとか迷信だとか言われる方も入る一方で、気にされる方も根強くいらっしゃるようです。

「家相」について調べようと思うと、書籍も多数出版されていますし、

ネットでもかなり詳しいことが調べられます。

ただ諸説あるようで、論じる方により微妙に異なることがあったりしますので、

調べた事の内容全てを反映しようとすると相反することも生じます。

出来れば、「これは!」と思う方の説にしっかり従われるほうがいいと思います。

私は気になる方のために、「方位盤」をあてます。

国土地理院で公開している偏角を用いて、その土地の磁北を決めます。

(真北が出ている、測量図はご準備いただいております。)

プランがある程度決まったら、座標で建物の重心を出します。

それを元に方位盤をあてますが、CADを用いて誤差が少ないようにします。

完璧に理系の人間ですので、数字で弾けるところは、小数点まで出します・・・(笑)

鬼門、そして住む人の生まれ年の方位に、配置してはいけないという部屋や物がありますが、

それらについては、全くコメントできませんので、

何を反映するかを決めて頂いてから、一緒に計画を進めて行きます。

家相が始まった頃に比べると、住宅事情は大きく変わっています。

トイレも水洗化されて臭いも少なくなり、お風呂もユニット化されて暖かです。

断熱・換気・空調などの技術も進化して家中温かく、

バリアフリーも進み優しい造りになり、構造的な法律も強化されてます。

重心に階段・吹抜けを設けてはならないとの説もありますが、

かつて、庶民の住宅は平家建てがほとんどで、そこに無理やり梯子のような階段を設けた事が、

家庭内事故として起こったのかもしれません。

誰がいつからそんな話を始めたのか、不思議なことでもあります。

諸説あり、たくさんの書籍があります。

中には部屋の配置によって、

「寝たきりになる」、「早死にする」、「夫婦仲が悪くなる」、「事業(仕事)が行き詰る」、などなど、

不安を煽ることが書かれていたりもします。

どう捉えるかは自由ですが、家相を満足しても、

それらの事が解決されるとか、絶対起こらないと言うわけではないと・・・。

まとめとしては・・・。

「無病息災」、「家内安全」、「学業成就」、「商売繁盛」、「家庭円満」、

誰もが願っている事を私も一緒に願いながら、

気持ちよく暮らせるお家を一緒に計画していきたいと思います。

ちなみに、今回のお客様は色々お話をしまして、家相は気にしないと言うことで一件落着致しました。

@ふると

コメント (4)
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