No.0089「AMX-103/ハンマ・ハンマ」
H:21.5m/W:40.3t
役職は「課長」となっておりました。
第89回「ハンマ・ハンマ」
「ハンマ・ハンマ」は、一般量産機に「サイコミュ・システム」を導入するために試作された
MSで、旧公国軍のNT専用機である「ジオング」を参考に開発されています。「サイコミュ・
システム」は、脳波誘導による火器管制装置で、これまではNTでしか扱えなかったが、その後
の改良によってサイコウェーブ指数の低いパイロットであっても、有線式であれば使用できるよ
うになっていたと言われていました。また、これは連邦、エゥーゴなどでも「バイオ・センサー」
という名称で新型機への導入も行われていました。
機体は、「ジオング」の有線誘導ビームハンドを改良したものが装備されており、この誘導ワ
イヤーは約50mまで伸ばすことができ、直径100mの「オールレンジ攻撃」が可能となって
いました。このため、敵MS側からはビームハンドを探知することは不可能で、一度に三方向か
らのビーム攻撃を可能としていました。しかし、現実的には改良型のシステムであっても、一般
のパイロットでは、100%その性能を引き出すことはできなかったと報告されています。この
結果が出た段階で「サイコミュ・システム」を一般量産機に導入する計画は中止となったのです
が、試作機の内の1機が部分的な改装を受け、上級士官専用機としてマシュマー・セロに渡され
ています。また、これ以外に別の改装を受けた機体もあり、こちらは「バウ」のような分離型の
試作機として開発が進んでいたようです。
本機の特徴としては、先述の有線誘導式のビームハンドに加え、肩部・腰部に設置された20
基にも及ぶスラスターによる高い運動性能が挙げられます。これによって従来の姿勢制御バーニ
アとは比較にならないほどの運動性を実現していますが、ジェネレーター出力の大部分をスラス
ターに割いているため、ビーム兵器への出力が低下しており、専用のオプション兵装としてジェ
ネレーターを内蔵するウェポンラック・シールドが開発されています。このシールドには3門の
ビーム砲と宇宙機雷投下器が備えられている他、シールド自体も300mmもある「ガンダリウ
ム合金」で作られているため、ビームサーベルによる斬撃でも容易に切断することはできません。
マシュマー機として完成した機体以外にも少数ながら派生機が確認されており、宇宙世紀00
83年頃に木星圏で確認された機体は、本機の試作型であったとも言われています。この際の戦
闘では、旧公国軍の「ギャン」を原型としたと思しき機体も確認されています。また、本機の量
産計画をより簡便化させ、有線誘導式ビームハンドを左腕のみとした量産機の開発も進められて
いたとも言われていますが、実機の存在を示した資料は見つかっておりません。
以上で第89回の講義を終了いたします。
次回の第90回では「サイコガンダムMk-II」についてお話しいたします。
H:21.5m/W:40.3t
役職は「課長」となっておりました。
第89回「ハンマ・ハンマ」
「ハンマ・ハンマ」は、一般量産機に「サイコミュ・システム」を導入するために試作された
MSで、旧公国軍のNT専用機である「ジオング」を参考に開発されています。「サイコミュ・
システム」は、脳波誘導による火器管制装置で、これまではNTでしか扱えなかったが、その後
の改良によってサイコウェーブ指数の低いパイロットであっても、有線式であれば使用できるよ
うになっていたと言われていました。また、これは連邦、エゥーゴなどでも「バイオ・センサー」
という名称で新型機への導入も行われていました。
機体は、「ジオング」の有線誘導ビームハンドを改良したものが装備されており、この誘導ワ
イヤーは約50mまで伸ばすことができ、直径100mの「オールレンジ攻撃」が可能となって
いました。このため、敵MS側からはビームハンドを探知することは不可能で、一度に三方向か
らのビーム攻撃を可能としていました。しかし、現実的には改良型のシステムであっても、一般
のパイロットでは、100%その性能を引き出すことはできなかったと報告されています。この
結果が出た段階で「サイコミュ・システム」を一般量産機に導入する計画は中止となったのです
が、試作機の内の1機が部分的な改装を受け、上級士官専用機としてマシュマー・セロに渡され
ています。また、これ以外に別の改装を受けた機体もあり、こちらは「バウ」のような分離型の
試作機として開発が進んでいたようです。
本機の特徴としては、先述の有線誘導式のビームハンドに加え、肩部・腰部に設置された20
基にも及ぶスラスターによる高い運動性能が挙げられます。これによって従来の姿勢制御バーニ
アとは比較にならないほどの運動性を実現していますが、ジェネレーター出力の大部分をスラス
ターに割いているため、ビーム兵器への出力が低下しており、専用のオプション兵装としてジェ
ネレーターを内蔵するウェポンラック・シールドが開発されています。このシールドには3門の
ビーム砲と宇宙機雷投下器が備えられている他、シールド自体も300mmもある「ガンダリウ
ム合金」で作られているため、ビームサーベルによる斬撃でも容易に切断することはできません。
マシュマー機として完成した機体以外にも少数ながら派生機が確認されており、宇宙世紀00
83年頃に木星圏で確認された機体は、本機の試作型であったとも言われています。この際の戦
闘では、旧公国軍の「ギャン」を原型としたと思しき機体も確認されています。また、本機の量
産計画をより簡便化させ、有線誘導式ビームハンドを左腕のみとした量産機の開発も進められて
いたとも言われていますが、実機の存在を示した資料は見つかっておりません。
以上で第89回の講義を終了いたします。
次回の第90回では「サイコガンダムMk-II」についてお話しいたします。