コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

ヘルメス迷走 part22

2014年01月14日 | ゲームブック
前回、雇用センターに仕事を探しに行き、
とある仕事を勧められました。
で、今回はその仕事先に向かいます。

021:
教えて貰った番地は、港の中のものだった。雑然とした港の中でも、
最もいかがわしい地区らしい。何層にも重なったプラットホームのそ
れぞれに、整備工や沖仲仕たちの憩いの場──間違っても公園や、ス
ポーツセンターではない──がゴチャゴチャと建ち並んでいる。
その中で一際汚れの目立つ建物が、目指す事務所らしかった。
──酷いモンだ──
首を振りながらドアを押し開ける。
「おじゃましますよ」
入って直ぐのロビーでは、数人の男がテーブルを囲んでカードをやっ
ていた。数字の書かれた紙片が横に置かれているところを見ると、金
が動いているらしい。
「何だ、オマエは」
見事にハゲ上がった頭の持ち主が言った。
「ここが徴兵事務所だって聞いてきたんですけど」
「残念だな。ここはメンバーズクラブだ。帰んな」
どうやら、あまり新人は歓迎されない場所らしい。兵士──いや、戦
争屋に成り下がった連中は、仲間内だけで群を作りたがるものだ。
ならばこちらも強気で押し通すしかない。
「じゃ会員になろう。入会費はいくらかな」
ハゲ頭がジロリとキミを睨んだ。
「シャレとしちゃ面白くねえな」
「本気だ」
「てめえ、あまりしつこいと…」
怒鳴って立ち上がった若い男をハゲ頭が制する。
「聞くだけ聞いてやろうじゃねえか。名前と経歴だ」
手近な紙を引き寄せたハゲ頭は、胸のポケットからペンを取りだした。
わざとらしい手つきで、それをキミの足下に向けて放る。
港は無重力である。ペンはフワフワと宙を漂い、キミの脛にぶつかっ
て止まった。
「落ちたぜ」
・ペンを拾う:048
・無視する:065
ペンを拾うとボコられるので、無視します。

065:
キミが黙って立っていると、ハゲ頭がテーブルを叩いた。
「話だけでも聞いてやろうってのに、その態度は何だ!?」
キミの中で苛立ちが臨界点に達した。理性が働くより前に足がヒョイ
と動き、ペンを蹴り上げた。矢の如く飛んだペンは見事にハゲ頭に当
たった。
当たり所が悪かったらしく、ハゲ頭は額を押さえて呻いた。ゴメンで
済む痛さではないだろう。こうなったら行く所まで行くしかない。
キミはテーブルに手をかけてひっくり返した。男たちが無重力の中で
漂い始めたカードやテーブルに一瞬、注意力を逸らされている隙に、
キミは先手を取って殴りかかった。
2、3人に拳を叩き込んだところで、相手も体制を立て直し、キミを
取り囲んで身構えた。
「五体満足で帰れると思うなよ」
部屋中に殺気が漲った。
その時、奥のドアが開き、男がひとり入って来た。
髪の毛は薄くなっているが、体つきはガッチリしている。
「ハラム少佐…」
さっきまで肩を怒らせていた男たちが、ハラムというらしい男を見た
途端、小さくなってしまった。
ハラムはグルリと首を巡らせ、ゴチャゴチャになってしまった部屋を
見回した。
「少佐、実はこの男が」
「奥で聞いていた」
ハラムの目が迫力のある光を帯びた。
「貴様ら、それでも軍人か!」
部屋の空気がビリリと震える。
「なかなか骨があるようだな」
・ハラムがニヤリと笑った:175
辿ってみると、ハラムと合流するルートでございました…。

次回は前半分の取り残しを浚っていきたいと思います。
コメント
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