カナダ旅行 イエローナイフ5 オーロラ

2013年01月19日 01時59分32秒 | 旅行


4日目-1/2。

イエローナイフが属するノースウェスト準州の車のナンバープレート。
いわゆるご当地ナンバーですが、シロクマの形をしており可愛らしいです。
ギフトショップでレプリカのプレートを買うこともできます。

夜中にオーロラ鑑賞と撮影を終えて宿に戻ってきても、
体質なのか旅行中だからなのか、午後までぐっすり眠れる訳ではなく
昼前には目が覚め夕方眠くなったりと、かなり不規則なリズムになっています。
昼間に目が覚めた時はなるべく街を歩き、目に付いたものを撮影しました。


さて、4日目のオーロラ鑑賞。
この日のオーロラフォーキャスト(予報)によれば、活動レベルは6との事。
5が最大と思い込んでいたので、PCの画面を見た時には若干驚きました。
鑑賞地のオーロラビレッジについて待機する事3時間以上、
一向に出現せず帰りのバス出発まであと15分となりました。
今日は出なかったなと落胆しつつ、カメラ機材を撤収しトイレで用を済ませ集合場所へ向かおうと外へ出た途端、
周囲の観光客がかなりざわめいていました。
空を確認すると、真上に灰色と緑が混ざった濃い雲が広がってるように見えました。
この時点で集合時間5分前。


オーロラはかなり成長しており刻々と広がっていきました
慌ててカメラを取り出し、マニュアルで無限遠のピント合わせを行い
時間いっぱいまで無我夢中でシャッターを切り続けました。
ゆらゆらという感じでダイナミックに動き、オーロラのカーテンが4重に重なっています。
集合時間になり、通常であれば指定のティーピー(テント)の中まで戻るのですが、
帰り間際に出現したこともありガイドも「外に出たまま集合で良い」との配慮。


その後、折り重なったまま東の地平へ向かって成長を続けていきました。
魚眼で撮影する際に四隅が黒く影になる(ケラレといいます)のは本来失敗写真ですが、
なるべく大きくオーロラを捉え、且つ周囲の景色も写し込みたいと思い
意図的に中途半端な焦点距離で撮ってみました。
半分言い訳、半分慌ててたということもありますが。

結果、短時間で撮影できたのは7枚。
色が綺麗なブルーグリーンで濃く、規模も大きなオーロラでした。
オーロラフォーキャストを信じて鑑賞延長を申し込んでおけばと少々後悔しました。


5日目(最終日)-1/3。
夜にオーロラ鑑賞したら明け方の送迎バスで空港へ向かい、1/4のフライトで帰国となります。
この日も規定時間内には大きなオーロラは現れず、時々うっすらとしたものが撮れる程度。
撮影時には気付きませんでしたが、ティーピーを入れた星景写真を撮っていたら
原生林の向こうにオーロラが出ていました。少し上空にも筋状にうっすらと出ています。


北の方角に筋状にうっすらと伸びたオーロラ。
これは下の方が若干赤っぽく見えます。


天気が良かったので天の川もはっきりと見え、薄いオーロラとセットで撮ってみました。
中心縦方向が天の川、円周右側地平沿いに筋状のオーロラ。
もう少し濃いオーロラだと画になったのですが。

最終日で疲れてたという事もあり、集合時間の30分ほど前には機材を片付けてティーピーに戻り
ホットドリンクを飲んでくつろいでいました。
時間になり送迎バスへ向かって移動する際に空を見上げると、太い帯状に濃く大きなオーロラが広がっており
撮影できないのは残念でしたが、この数日でそれなりに撮影できたので見るだけで十分という感じでした。


天気予報ではかなり冷え込むとの事だったので、
荷物をまとめて送迎バスを待つ間、習慣になっているYK Centreの気温表示を見ると何と-27℃。
未体験の寒さでした。


明るく光るオーロラを見ることは有りませんでしたが写真に撮るとそれなりに写っており自己満足できるものでした。
また海外で過ごす年越し、カウントダウンと花火打ち上げ、未体験の寒さなど
過ぎてみればあっという間の楽しい旅行でした。
オーロラは満足したので、取りあえず次の生きる目標を探さないと。

カナダ旅行 イエローナイフ4 オーロラ

2013年01月17日 00時22分38秒 | 旅行

3日目-開けて新年1/1。

この日以降は特にオプショナルツアーは申し込んでおらず、
昼間は寝て夜起きるという生活パターンに。
そのため夜間撮影時以外の写真が極端に少なく似たような写真が多くなってます。


この日は若干雲が出ていましたが、イエローナイフ近辺は平地のため雲の流れが早く、
雲の切れ間からオーロラが見られる場合もある というガイドの説明に期待して待つことしばし。
薄いオーロラが出始めスーっと伸び始めました。
現れ始めは上空の方がやや薄いピンクのように見えます。


大きく蛇行しながら西から東へ伸びていきました。


その後だんだんと発達していき、一気に東西の地平を結ぶように成長。
肉眼ではうっすらとしか見えませんが、かなりの規模で周囲の観光客からは一斉に歓声が上がりました。


広角レンズでも収まりきらないほど広がったため秘密兵器の魚眼で撮影。
地平線は湾曲していますが、中心部ではオーロラ全体を捉えています。



カメラ2台体制で、同じ瞬間を広角レンズと魚眼レンズで撮った比較画像。
モワモワした感じではありますが、刻々と形を変え幅も広くなっていきました。


月が出る時期のため、オーロラ鑑賞には明るさが邪魔になる場面もありましたが、
薄曇りで月の周囲に輪ができるハローが現れ、東の地平に続くオーロラの端っこが写りこみました。

昨年に新しいカメラを買い足したのは、今回の旅行でオーロラを逃さず撮影するためだったので、その甲斐がありました。
到着初日に見ることができたのはラッキーでしたが規模が小さく喜びもほどほどでした。
この日は上空を一直線に伸び180度の視界いっぱいに成長する様子を見られてかなり満足。
恐らくオーロラレベルは4くらいではないかと思います。

新年初日にかなりの規模のオーロラを見ることができ、今年は幸先の良いスタートを切れました。

カナダ旅行 イエローナイフ3 市内観光

2013年01月13日 02時29分21秒 | 旅行

2日目-12/31。

朝から曇りで気温は-20℃。
部屋から見える隣の建物の煙突には凄いつららが。
カナダは右側通行なので、信号の青の位置が日本と逆の右端になってますが、
赤信号の位置が中央よりで見やすく配置されているのは一緒。

イエローナイフに関する説明を少々。
金鉱の発見で栄えた町ですが現在は金は採れず、近年は300Kmほど北にダイヤモンド鉱山が発見されたため
カナディアンダイアモンドの産地として賑わっています。
ノースウェスト準州の人口は約4万人、そのうち2万人がイエローナイフに住んでいます。
鉱山労働は体力を必要とするため、必然的に若い労働者が多く街の人口の平均年齢は何と32歳。
高齢者は老後は南の暖かいところへ移住するため、これも平均年齢を下げています。


この日は昼間に市内観光のツアーを申し込んでいました。
観光客の送迎には普通のバスも使われますが、滞在中はスクールバスに乗る機会も多かったです。
極寒でオーバークールを防ぐため、グリル部分をカバーで覆ってます。
アメリカ映画などではよく目にしますが、乗ったのは初めて。
座席間隔は子供用のためか狭く、座り心地は良いとは言えません。
窓の上を見ると名前を書いたテープが貼ってあり、
誰がどこに座るか指定席になってるようです。


最初に訪れたのはノースウェスト準州の州議事堂。
写真は州の旗。一般公募で13歳の少年がデザインしたものが採用されたとの事です。


議会を開催する部屋。
年末で議会は閉会しているため見学・撮影できましたが、
開催中は撮影禁止になります。会議は一般公開されており、市民は公聴出来ます。
敷物は本物のシロクマの毛皮。

ホールは無料で貸出しされており、この日は結婚式が行われていました。


その後バスで3分ほど移動、博物館へ。
先住民族イヌイットのテント住居や生活を再現した物や、
この地方の動物の剥製の展示がありました。
シロクマの展示は獲物を捕食してる場面ですが、再現度がやけに高くリアルでちょっとグロい・・・
バッファローやヘラジカ(?)などはいかにも極北っぽい感じがします。


その後は近くの湖へ移動。
ガイドの説明をうろ覚えですが、大きさは四国の1.5倍、深さは600m以上とかなり深い湖です。
冬季は厚い氷が張り、「アイスロード」として車が通れるようになります。
訪れた前週に解禁になったそうですが、氷の厚みが十分でなく重量制限5t以下の表示があり
この時点では乗用車のみ通行可でした。


イエローナイフは永久凍土地帯に属しますが、
夏になると表面が溶け、冬に凍結を繰り返すため、
古くに建てられた木造家屋は地盤沈下により歪んで住めなくなってしまいます。
現在はこういった廃墟も観光客用に保存しているそうです。


さて、この日は朝から厚い雲が空一面に広がり、夜も曇り。
夜半には雪が降り始めオーロラ鑑賞は絶望的になったため、周囲の景色を撮影しました。
写真は先住民族のテント型住居だった「ティーピー」。
初日の湖の景色で、端の方に三角に光って写っているのはこのテントです。
普通の家族用はもっと小型ですが、これは観光客が暖を取るためにかなり大型です。
肉眼では暗い屋外で帆布からぼんやりと光が透けて見える程度ですが、
写真に撮ると暖かそうないい感じに写ります。

これは別の日ですが林の中の道とティーピーがなかなか良い雰囲気だと思います。


中には槇ストーブがあり、温かい飲み物も置いてあり屋外よりは快適でした。

深夜12時には新年のカウントダウンと花火打ち上げがあり、
初めて「海外で過ごす年越し」にちょっと感慨深いものがありました。




カナダ旅行 イエローナイフ2 オーロラ

2013年01月10日 23時24分09秒 | 旅行

極北のイエローナイフへ旅行した目的はオーロラ鑑賞と撮影。

1年前にもホワイトホースへ行っていますが、今一つ満足できるようなオーロラが見れず
これはリベンジすべしと決めていました。


今回訪れた鑑賞地は「オーロラビレッジ」といい、湖、丘、原生林を含む広大な敷地を擁しています。
オーナーが先住民族の文化・生活を観光客に知ってもらい、また快適にオーロラ鑑賞できるようにと
敷地・設備を整えたとの事です。


鑑賞ポイントはいくつかありますが、湖の氷上が最も開けており視界も広いことから殆どの時間をここで過ごしました。
北の方角を確認しカメラのセッティングを終えしばらく待つと、到着日早々にオーロラが現れました。
ただ、今回の旅行中に現れたオーロラは全て薄暗く、
一見灰色の雲がぼんやりと広がっているかのように見えるものばかりで
残念ながら1年前に見たような明るく光るものは出ませんでした。
肉眼でははっきりと分かり辛いものでしたが、カメラで15~30秒ほど露光するから色と明るさが分かるように写りました。


薄いオーロラが段々と弱まり、最後は消えていきました。


初日はこれ以上出現せず、周りの風景を撮影して終了。
月が出る時期だったため長秒露光していると昼間のように明るい風景が撮影できます。
木々の形と降り積もった雪が極北らしい寒さを現わせたのではないかと思います。

カナダ旅行 イエローナイフ

2013年01月08日 23時49分11秒 | 旅行

年末年始の休みを利用して、カナダのイエローナイフへ行ってきました。
旅行期間は12/30~1/4。

到着初日の気温は-25℃で、いきなり極北地域の寒さの洗礼を受けました。


今回のルートは往路:成田~カルガリー~イエローナイフ
復路:イエローナイフ~カルガリー~ヴァンクーバー~成田となりました。
ヴァンクーバー乗り換えがあることが判明した瞬間、昨年の旅行で機材不調によりフライトできず一泊した悪夢が甦りました。
昨年訪れたホワイトホースはかなり西端に位置しますが、今回のイエローナイフはほぼ中央部、更に北にあります。



カルガリー空港で乗り換え待ちの時の写真。
遠くの方に山脈が見えます。


カルガリーから約2時間程国内線で移動、イエローナイフの空港に着きました。
空港ロビーにはシロクマがアザラシを捕えようと追いかける、躍動感ある剥製の展示が観光客を出迎えます。




空港から送迎バスで10~15分ほどで今回滞在したモーテルがあります。
今回は滞在する宿のグレードによっていくつか料金プランがあり、一番リーズナブルなモーテルプランとしました。



街路樹は霧氷で覆われ、綺麗に全体が真っ白になっています。


イエローナイフは北緯60度にあり、冬の時期は朝10時頃まで日が昇らず、夕方4時過ぎには暗くなります。
画像はちょっとピンボケですが、イエローナイフのメインストリート「フランクリン通り」。
小さな街なのでこの通りにしか交通信号がありません。

さる

2012年05月04日 01時20分48秒 | 旅行


地獄谷にある野猿公苑に行ってきました。
TVなどで見かける、雪の降る中温泉に浸かるあの猿です。


行った日は温かく、温泉のそばで撮影しているときは汗をかくほど気温が高い日でした。
生後3日の赤ちゃん猿もいてとってもキュートでラブリー。


気持ちよさそうに温泉に浸かり、毛づくろいをする猿。
思わず一緒に入ってのんびりしたい気分になります。
温泉に指を入れてみましたがちょっと温めで、人間だとじっくり長湯して汗を出すのにちょうどいい感じ。


聞いた話では、厳冬期に雪が降る中 温泉に入る猿ということで、海外でも有名なようで外人さんも大勢見に来てました。
海外では「スノーモンキー」で通じるとか。
ボス猿は迫力があり顔つきも怖かったですが、動物好きの私としては間近で猿を見ることができて大満足でした。

動きがない動画ですが、猿が温泉に浸かってる様子を撮影してみました。
動画はこちらへ

オーストラリア旅行5 ケアンズ 熱気球

2012年01月22日 03時42分56秒 | 旅行

オーストラリア最終日。
早朝に熱気球のオプショナルツアーがあり、申し込みました。

熱気球を見ることはあっても乗る機会は無かったので、是非とも乗ってみたいと思いこの機にチャレンジしてみました。
午前4:00頃にツアーの迎えが来て、1時間ほどかけて車で郊外の牧場へ移動。
到着すると送風機でバルーンの中に風を送り込んでる最中でした。
気球に乗る際の注意事項や姿勢などレクチャーを受けている間に準備完了。
全員がバスケットに乗り込んだら離陸開始。


音も振動もなく、スーーーッとゆるやかに上昇していく感覚は新鮮。
時々高度を上げるためにバーナーに点火すると凄まじい轟音と熱気。
それ以外は風の音しかしないとても静かな空の散歩といった感じ。
30分間のツアーで、高度は1,000mくらいまで上昇しました。
さすがに生身でこの高さから地上を覗き込むと少々怖かったのが正直な感想ですが、
人生初の熱気球体験はなかなか楽しいものでした。
終了後はホテルに一旦戻ってから送迎バスで空港へ。


約10時間のフライトを経て、日本近くの上空で夜明けを迎えました。

オーストラリア旅行では特にハプニングもなく順調な旅程でしたが、
唯一心残りと言えば食事が貧しいものになってしまった事。
私の場合、一人旅だと力を入れる部分と手を抜く部分がはっきりしており、
食事は最低限死なない程度に食べられれば良し という発想で、ファーストフード類に頼ってしまいがち。
知らない外国で店に入って食事をオーダーする事が、とても面倒でありハードルを高く感じてしまいます。
この点はいずれ機会があれば克服するということで。

こうして短期間に2か国を駆け足で旅する休暇は終わりました。

初気球体験の記念に動画を撮ってみました。

オーストラリア旅行4 ケアンズトロピカル動物園

2012年01月15日 19時13分53秒 | 旅行

エアーズロック見学の後、ケアンズに移動。

ケアンズでは「コアラといっしょに朝ごはん」というツアーがあり、
動物好きの私としてはとても楽しみにしてました。
バイキング形式の朝食場所の中に木が設置してあり、飼育員がコアラを抱っこして現れ、
コアラを木に移すと同時に全員で撮影タイム。
ゆっくりとした動きでユーカリの葉っぱを食べたり、体をポリポリ掻いたり、可愛い限りです。
背中は触っても良いということなので、恐る恐る手を伸ばし始めてコアラを撫でてみました。
モワモワした短い羊毛のような手触りで、とても気持ちよい感触でした。
コアラは夜行性らしく、昼間は眠いため動きがゆっくりになるらしいです。


朝食後はコアラ舎に移動し、抱っこして写真撮影。
以前に聞いたニュースでは、コアラの抱っこは禁止になったように記憶していたのですが、
ケアンズがあるクイーンズランド州はまだ許可されているようです。
抱っこしたコアラは体重5~6Kgくらい、モワモワした体でひしっと抱きついてきて
人間の赤ちゃんを抱っこしてるかのようでものすごく可愛くてたまりませんでした。




コアラと記念撮影後は自由行動で、各自動物園の中を散策。
いろいろと動物を見て回りましたが、カンガルーコーナーでは餌付けもでき
間近で眺めたり撫でたりできました。



季節は夏ということで、ケアンズの街角には無料のプールがあり涼を楽しんでいました。
滞在したホテルもパッと見はリゾートっぽい感じでなかなかでした。

コアラが葉っぱを食べる様子と、カンガルーの餌付けの様子を動画撮影してみました。

オーストラリア旅行3 エアーズロック-2

2012年01月11日 23時51分01秒 | 旅行

ウルル周辺は市街地がないため、夜間は真っ暗になり晴れていれば満天の星空が見えます。
滞在していたホテルの敷地の一部が丘になっており、展望台として遠くにウルルを望めるようになっていました。

空気が澄んでいるため天の川も鮮明に見え、膨大な数の星に圧倒されました。
これは絶好の星景写真の練習になると思いひたすら撮影。
空には斜めに横切るように天の川、地平線中央部には黒く影になったウルル。
オーストラリア旅行では250枚ほど撮影しましたが、その中でもお気に入りの1枚になりました。


ウルル周辺の散策ツアーの際に、雲がかかっている辺りでスコールが降り始め、
やがて虹がかかりその向こうにはうっすらとウルルが。
気候条件が揃わないと見れない組合せなので、貴重な景色が撮れたのではないかと思います。

オーストラリア旅行2 エアーズロック

2012年01月10日 00時40分10秒 | 旅行

オーストラリア旅行の目的はエアーズロック。
時に「地球のへそ」とも表現される巨大な一枚岩。
高さは350m近くあり、東京タワーよりも高さがあります。
中央部のサバンナ~砂漠気候に近い場所にあり日中の最高気温は40℃にも達するため、
外出時は1リットル以上の水を持っていくことが義務付けられています。

エアーズロックの名で知られる世界最大の一枚岩ですが、
歴史的・文化的背景もあり一時期はオーストラリア政府が管理していましたが
現在は先住民族のアボリジニに返還され、彼らが土地の所有権を持ち
儀式などを行う特別な日や時間帯には観光客は周辺に近づけません。
また、呼び方もアボリジニの「ウルル」という表現が正式名称になっています。


気象条件が良ければウルルに登山することができますが、
オーストラリアの中央部は風を遮るものがないため、大抵は強風を理由として登山禁止になる場合が多いようです。
風が止んだとしても午前9~10時頃になると同じく登山禁止になります。(登頂の頃には気温が40℃近くなるため)
ガイドから聞いた話では、直近1カ月の間で2回しか登山可能な日がなかった というくらいレアなようです。
ウルルはアボリジニにとって聖地であるため、本来は観光客に足を踏み入れられたくないというのが本音ですが、
観光収入に頼っている部分もあり事情は複雑なようです。
ガイドからも「登山は可能だが、彼らに配慮してできるだけ登らないように」というコメントが何度かありました。
登山をする場合はルートが決められており、そこからはみ出して足を踏み入れてはならないという決まり。
ウルルは赤い岩の塊で周囲の砂も同じ色をしていますが、この付近の土地は鉄分を多く含んでいるため錆びて赤くなります。
登山ルートは踏みならされているため酸化した岩肌が削られ灰色になっています。
最大斜度は30~40°にもなりかなりの急斜面。
そのため、登山ルートの最初の100mには敢えて手すりやロープなどが設置されておらず、
「無理だと思ったら危険だからやめろ」という意思表示だそうです。


ウルル周囲は一部ですが散策コースになっており、かつてのアボリジニの生活の痕跡を見ることができます。
TVなどで全体像はよく目にしますが、近づいた映像を見た記憶がないので興味津々。
強風による浸食も多く、削られてホールのようになって声が反響する場所は集まって歌を歌う場所、
低くせり出した岩がある場所は壁画を描いて子供たちに物事を教えた場所、
雨水が貯まって泉になっている水場など興味深く見学しました。

ご存知の方も多いかもしれませんが、ウルル周辺は非常にハエが多く夏の時期は 大 量 に 発生します。
日本のハエと異なり向こうのハエは顔をめがけて突っ込んできますので、鬱陶しいことこの上ない。
土産物屋で見かけたカップホルダーには写真付きでオーストラリアを象徴するものとハエの多さを揶揄して
「1つの岩、1つの鉄道、1つの渓谷、1,000億のハエ」というのがあり、思わず苦笑してしまいました。


岩の赤さと空の青さのコントラストがとても綺麗でした。

オーストラリア旅行1

2012年01月08日 16時00分08秒 | 旅行

オーストラリアへ行ってきました。

当初の予定では、カナダから戻って1日間を空けて出発するはずだったのですが、
前の記事で書いたようにエアカナダの機材不調により日程がずれたため、
カナダから帰国した翌日に再び成田へ行き出発 という予想外にハードな旅程となりました。
カナダからの飛行機が飛ばず非常に焦っていたのは、ハプニングで不安だったこともありましたが
予定に余裕がなかったため、オーストラリア旅行の出発に間に合うかハラハラしたせいもありました。


今回のオーストラリア行きはカンタス航空でした。
カンタス航空のマークにもなっているカンガルーは後ろ向きに進むことができず、
常に前進する動きがポジティブだという解釈でオーストラリアの国を象徴する動物に指定されました。
聞けばコアラも候補に挙がったらしいのですが、コアラは1日20時間くらい眠るので
国のイメージとしてはあまりよろしくないとの事で早々に落選したらしいです。


成田から約10時間ほどでシドニーに着き、そこから国内線に乗り換えて目的地へ向かいました。
オーストラリアは南半球にあるので今の時期は「初夏」に相当するらしいのですが、
シドニーなどの都市部で最高気温約30℃、私が向かった目的地では最高40℃にも達しました。
空の色も、日差しの強さも日本の真夏とほぼ同じ感じでした。

思えば数日の間に-20℃近い環境から+40℃の世界に移動、その差実に60℃というのも未知の体験でした。

カナダ旅行6 オーロラ

2012年01月01日 11時49分28秒 | 旅行

今回のカナダ旅行の最大の目的はオーロラの鑑賞と撮影。
そのために一眼レフカメラを購入し半年前から練習を続けてきました。

通常、オーロラ鑑賞旅行は3泊4日程度のコースが多く、
市内の宿泊場所から観賞場所までガイド同行で移動し、オーロラの出現を数時間待つ というパターン。
メリットは経験豊富なガイドが「今日は見られそう」とか「今日は出そうもないから引き上げよう」などアドバイスをしてくれる事。
反面、外にいる時間が限られているので自由度が少なく、引き揚げた後にオーロラが現れる可能性もゼロではない事。

「一生のうちで一度は見てみたいもの」にオーロラを考えていた私は、
何が何でも、是が非でもこの目でオーロラを見たいと切望していたため、
旅行日程も1週間にカスタマイズし、宿泊したロッジから自由に何時でも外に出て待機できるプランを選択。
到着日,2日目は曇りで星空も見えず、3,4日目は昼間は曇っていて夜は快晴で満天の星空というパターンでしたが
オーロラは現れず星景写真撮影に時間を費やしました。
この時点で通常の3泊4日プランだったら、オーロラを見れずに帰国となるところでした。
オーロラは一般に午後11時~午前3時頃に最も見られやすいとされており、
肉眼で見えなくてもカメラで長時間露光すると写っている場合もあるため
何度もシャッターを切りましたが星と雲しか写っていませんでした。
また、夜空の雲は白っぽく見えるためオーロラで光っているのか、雲が白っぽく見えるのかが紛らわしく、
幻覚のように色がついて見えることも度々ありましたが、撮影してみると全てただの雲でした。

5日目、気温-15℃,湖の氷上で待機していたためかなり冷え込み、恐らく-20℃近くまで下がっていたと思います。
極地仕様の防寒着の下にも服を着込んでいましたが、体を動かさないとじっとしていられないほど体の芯まで冷え込み、
まつ毛も凍りつき、瞬きする度に目がショボショボして面白かったです。
待つこと約2時間、ついにオーロラが現れました。
始めはぼんやりと薄緑色に光り、段々と明るさと色の濃さが増し範囲も広がっていき、
肉眼でもはっきりと発光が分かるほどになりました。
寒い中一緒に撮影していた新婚さんのご主人と一緒に感動を分かち合いました。
滞在したホワイトホースは、ロッジにあったPCの「オーロラ予報」の図では
オーロラがリング状に出現する「オーロラベルト」の下限に位置しているため、
TVで見るような空全体に広がるオーロラは期待できませんでしたが、
それでもはっきりと目視でき撮影もできた感激はひとしおでした。
奇しくもこの日は自分の誕生日でもあり、思わぬバースデープレゼントとなりました。
(追記:後日旅行会社のパンフレットを見ると、ホワイトホースがオーロラベルトの中心に位置してる図もありましたので、
 出現する範囲はある程度変動幅がある ということなのでしょう)


6日目、気温は若干高めの-10℃。
前日と同じ撮影ポイントでスタンバイしていると、山と空の境界辺りがうっすらと光り始めたため、
ズームレンズで発光している部分のアップの写真を撮影。
この日はこれ以上オーロラが成長することはなく終了。
仲良くなった新婚さんはこのまま明け方に帰りの迎えがきてお別れ。
短い間でしたがとても楽しい時間を過ごせて撮影に関するアドバイスももらうことができ、
別れが名残惜しく、旅先の出会いといった感じでした。


7日目、最終日。
一人寂しく湖の撮影ポイントでシャッターを切り続けていると、
肉眼では全く分かりませんでしたがある時点から画面が赤っぽく写り始めました。
赤いオーロラもある とは聞いていましたが初めはこれが何なのか分からず、
カメラの設定ミスで変な色に写っているのか?と思いましたが、どうやらオーロラだったようです。
市街地とは方角が異なり、街の上空は雲が明かりを反射してそこだけ発光しているので、明らかに違いが分かります。


市街地方向の様子:上空の雲だけが街の明かりを反射して光っています

撮影を終え荷物を整理し帰りの迎えと共にホワイトホース空港へ。
こうして目下のところ人生で最大の目的だったオーロラ鑑賞・撮影のカナダ旅行は終わり、
バンクーバーにて国際線に乗り換え一路成田へ。

・・・となるはずだったのですが、エアカナダの機材不調によりバンクーバーで足止めを喰らい、
不安な一夜を過ごすというハプニングがありました。
片言の英語しか喋れない私としては、見知らぬ外国で知り合いも同行者もおらず、一時はどうなることかと焦りに焦りました。

ホテルから見たバンクーバーの街明かり。もう二度と見る機会もないでしょう。
通りの向こうには、私を不安のどん底に叩き込んだエアカナダの建物がありました・・・

無事に帰って来れたので、今となってはいい思い出です。

カナダ旅行5 ふたご座流星群

2011年12月31日 00時59分11秒 | 旅行

カナダ滞在中の12月14~15日は、ふたご座流星群のピークでした。

周囲は暗く、空は広く見晴らしが良いため、1時間に十数個は見ることができました。
満天の星空を眺めていると、ヒューッと光の筋を引いていく流れ星。
日本の自宅周辺では都市部の明かりのせいもあり、恐らくほとんど見れなかったのではないかと思います。

流星の中でも特に大きく明るく光るものを「火球」と呼ぶらしいのですが、
視界の隅をかすめただけでもとても明るい光が走り一瞬びっくりします。
たまたま眺めていた視線の先にはっきり見えた時は感動しました。

天文学的には流星が流れてくる方向は分かるようですが、
特に専門知識もなく流星狙いの撮影でもないため、現場ではたまたま見えた という状態なので
なかなか狙って撮れるものではありませんでした。
(広角レンズで空だけを狙い、高感度で長時間露光すれば写るかもしれませんが)

そんな中、たまたま何気なくカメラを向け星景写真を撮っていた方角にかなり明るい火球が現れました。
バルブ撮影でシャッターを切ったままの状態でしたので、幸運にも林の向こうへ落ちていく流星のしっぽが写り込んでいました。

今回のカナダ旅行では300枚以上撮影しましたが、
自分の中ではベストショットの中の1枚と言える奇跡の写真になりました。

カナダ旅行3 スノーモービル

2011年12月28日 00時01分54秒 | 旅行

ロッジにはPCはありますがTVはなく、
のんびり静かに過ごす事が贅沢な休暇 といういかにも海外的な環境。

オプショナルツアーでセスナによる上空からの観光に申し込んでいましたが、
明け方から夕方まで曇り、夜は晴れという天気の傾向が多く、
天候条件が悪くセスナが飛べず数回に渡り翌日、そのまた翌日というように延期していました。

昼間ヒマになることを想定してポータブルDVDプレイヤーを持参し映画を見たりしていましたが、
さすがに飽きてきました。
聞けば旅行会社だけでなく、ロッジでも主催しているオプショナルツアーがあり、
手軽なアトラクションとしてスノーモービルがあったので、日本人の新婚さんたちと一緒に申し込みました。

ロッジのすぐ裏から降りられる湖にスノーモービルが置いてあり、
操作方法のレクチャーを受けて出発。
アクセルは右側ハンドルバーの根元にあるレバーを握り、ブレーキは左側のレバーという構造。
前輪代わりのソリで舵取りをして曲がりたい方向へ体重をかけるという乗り方。
バイクと似てる部分もありますが走り出すと結構滑る感覚が強く、
曲がるときはかなり余裕を持って大回り気味になります。

湖を縦断した後は国道を横切り丘を登りました。
クロスカントリーコースのようなところを微妙なアクセルコントロールで走るのは
若干恐々としつつも楽しめました。




丘の上の木々は枝が白く化粧したようにうっすらと着氷していました。
また高いところから見渡す湖の様子はとても美しく幻想的な感じでした。

カナダ旅行2 星景写真

2011年12月25日 16時46分11秒 | 旅行

市街地から離れた場所に宿泊しているため、晴れた日の夜空はかなりの星が見えます。
以前から是非ともチャレンジしたかった題材、旅行の目的の1つ、星空を撮影。
星空と風景を写したものを「星景写真」といいます。

今回滞在した際に、日本人の新婚さんも来ており仲良くなりました。
聞けばご主人は多趣味な方で、カメラも相当な腕前でコンテストで入賞もしておりセミプロ級。
絶好の勉強のチャンスと思い、色々とアドバイス頂きながら(というかマネしながら)初めての星空,星景写真に挑みました。
おかげで現時点の自分としてはかなり満足のいく写真が撮れたと思います。

北斗七星




オリオン座



木々の形が極北地域らしく、月明かりも冷たい空気感を表現できたのではないかと思います。