ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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青潮

2006-11-06 16:06:06 | 呟き
チャングムを見た後、ダラダラと深夜の番組を渡り歩いていた時の事。その番組と遭遇した。

何気なく止めたその番組で、この日取り上げられていたのが『青潮』である。
なんとなく、青→ブルーって感じで綺麗な印象をもったこの言葉の本当の姿は、赤潮をしのぐ死の潮だったのだ。
貧酸素状態の潮のことで、打ち寄せられた海域の生き物を殺してしまう、まさに死の水なのである。

青潮とは、生活廃水や工業排水などが海底で淀み、その場所で発生した微生が硫化水素を作り出し水中の酸素が貧酸素化してしまうこと。これが台風などで強風が吹くと海面に浮き上がってくる。硫化物水素は酸素と反応しイオウとなり、水は白濁し青っぽく見えるのである。(参考:EICネット

東京湾での固有の現象と思われていた青潮が、名古屋や大阪湾でも観測されている。
その原因として、埋立地増設のための海底土砂の採掘が上げられている。
人為的に採掘された海底には、大きな穴ぼこが出来ている状態で、ここに赤潮で発生した大量のプランクトンの屍骸が蓄積され、それを分解する微生物が大量発生→貧酸素水塊の出来上がりといった具合。
実際、採掘跡と青潮発生の場所が重なることからも、その因果関係は「無い」とはいえないものとなっている。

この番組では、実際に大阪湾にダイバーが潜り、その穴ぼこの中を撮影している。
10mで視界がほぼ無い状態。25mの穴の底で水を採取。持ち帰ったこの水は、「なんじゃこりゃ」とコメントが出るほど臭いものであった。実際にこの穴の中の水には、硫化水素などが含まれているため、人間でも少量摂取すると死に至る場合があるとか。
多少薄まるにしろ、こんな水が海底から浮き上がってきては、周りの生物たちはたまったもんではない。
実際に、アサリの死滅や、大量の魚が死んでいる。

採掘だけが原因ではなく、埋め立てによって変わってしまった潮の流れにも問題があるらしい。
本来、大阪湾に入った潮は、約1ヶ月をかけて湾の外に出て行くらしい。しかし、自然の海岸を4%しか持たない埋立地の多い現在の大阪湾では、潮は約2ヶ月を掛けなければ湾から出てゆかないらしい。
海流が淀みやすい環境を自然と作り出していたのである。

三河湾では、穴の埋め戻し作業が行われている。しかし、完全に埋め戻されるまでに後5年はかかるのだそうだ。
その三河湾の穴の何倍もの大きさの穴がある大阪湾。予算強化などの対策は立てられているものの、具体的な対策案はまだ無いとか。。。早くしないと手遅れになっちゃうよ。

夜中に見た、ゾッとしたテレビ。NWSEゆう

ご長寿ねばねばランド

2006-11-06 11:23:01 | 舞台関係
今年ラストの扉座公演は、座長の書き下ろし作品である。最近の扉座では、座長公演が年に1回の割合になっているので、扉座ファンとしては見逃す訳には行かないのだな。

『ご長寿ねばねばランド』
11月3日の文化の日に、まさしく文化に触れに行ったといっても過言ではないだろう。
ちなみにこの日、巷では祝日であったらしいが、ウチの会社のへんなカレンダーでは出勤日になていた
そしてオイラはそんな事はすっかり忘れてこの日にチケを取ったのだ
この日、オイラは病欠・・・となっている。

ま、そんなプチ情報なぞ、どーでもええワナ。

今回のねばねば。公演パンフレットは販売しておらず、代わりにねばランドのホテルのリーフレットが無料配布されていた。ねばランドの簡単な地図と各場所の写真。登場人物の相関図などなどが、リーフレットに掲載されている。
こういった小さな心遣いがイキだよね。こういう演出、大好き

このお話、『ご長寿』と銘打っているだけに、お年寄りのお話である。
登場人物も、アグネスというフィリピン人が最年少の70代でそれ以外は全員80歳以上の設定。約2名は100歳越えなんだから。(そして年齢不詳も1名いる)
ピーターパンのネバーランドは皆様ご存知ですな。それのお年寄りバージョンというのが一番近い位置づけである。ただし、何でも叶う魔法の空間ではなく、お年寄りが楽しく生きていける空間。

人というのは、誰かに必要とされなくては生きていけない。お年よりはお年よりであるが為に、社会の歯車から外れてしまう。しかし、このねばランドは、「お年寄りの、お年寄りによる、お年寄りのための施設」なのである。従業員からお客まで、全員が年寄りなのだ。
耳が遠く、斑な記憶力を抱え、膝や節々が上手く動かず、尿漏れに悩み、孤独と隣り合わせ。みんな大変なことばかり。しかし働く彼らは生き生きとしている。生き生き働く年寄りに感化されてお客もキラキラを取り戻す。ある人は娘の頃のピュア過ぎた恋を、ある人は花を盛りに生きた力強さを、またある人は本来生きたかった自分の姿を。
従業員の老人と客の老人とが、長らく心に溜めてきたいろんな事を、個々に解き放つシーンがある。その時の杉山さんの台詞。「今夜は、少し宇宙に近い気がするよ」。これは、80年以上も宇宙とは何かを研究し続けている100才を越えた老人の言葉である。何かを誰かと共有した時、そこには無限があるのかもしれないなぁなどと思った。

このお話に出てくる登場人物は、横内さんが19役全員にアテ書きしたとか。
19人全員が主役な舞台。19人全員が脇役な舞台。
どのじーさんもばーさんもキラキラ輝きを持っている。

最終的に、ねばランドにあるホテルは現実のものなのか非現実のものなのか、私には解らなかった。
体が動かない、家族と共に暮らせない、寝たきりの入院患者の淋しい老人の夢の中の物語かもしれない。
それを消えたピアノが表しているのだろうかとも思う。(ピアノは、宇宙が近くなった夜に、みんなを繋いだ重要なアイテム)
でも、現実か非現実かは問題ではないのかもしれない。現実に住まおうと、夢の中に住まおうと、それ自体が本人にとっての「今」なのかもしれないから。

現実問題としては、ありえない「ランド」である。
年よりの体はやはり労働に適していないし、気持ちが若くチャキチャキであればあるほど、強情にもなる。生きてきた経験の糧の分、他の事を取り入れなくなって行く傾向があるのが老人だから。
社会との繋がりが途絶えてしまうから、頑なになるのだろうか。このねばランドのように社会と繋がり続けていれば、助け合い、理解しあって生きていけるのだろうか。

この物語は、社会における老人の位置を描いたのではなく、心の内側に浮かぶ情景を描いているのではないかとオイラは思っている。


そうそう。
12月に六角さんのライブがあるそうですよ~
オイラはいけませんので、是非、参加された方は感想を教えてください!
大阪ライブプリーズとも六角さんに言ってみましたら、頑張れば実現も可能だとのお返事!六角ファンの関西人!!楽しみにしてましょうね~(って、このブログを何人の扉座ファンが読んでいるのだろうか^^;)