井口喜源治記念館 長野・安曇野市穂高4312
人格教育の先覚者として、キリスト教の精神に基づき明治31年私塾「研成義塾」を創設し独力で34年にわたる多くの子弟の教育に努められました。井口喜源治を記念し、遺品などを保存展示されています。
建物は小さくても、そこには「学生の多数を望まず、校舎の壮大なるを望まず」「1人の教師が1人の生徒と信頼を持って相対する」と確固たる教育精神を貫いたと言われています。
キリスト教に基づいた人格主義教育を目指し「偉い人」ではなく「善い人」になることを説きました。そこには内村鑑三の影響があったと伝えられています。
塾卒業生は、800人を数え多くの逸材が育ちました。芸術家の荻原碌山も彼の教えを受けました。
記念館は、平屋の建物で壮大なものでもなく、ごく普通の記念館です。信州人の真髄を見た思いをいたしました。