「いっぽ」のつぶやき

健康に福祉にボランティアにと、自分らしい人生を過ごすために、一歩ずつ歩んでいる「いっぽ」のつぶやきです。

気候難民10億人

2007-06-29 07:30:50 | 環境問題
地球温暖化による海面上昇や干ばつの深刻化により、今世紀半ばまでには2億から10億人が現在の居住地を追われ、難民と化す可能性がある・・・という記事が新聞に載っていました。
イギリスやドイツの研究機関が発表したものだそうです。

難民になる可能性が高いのは、
気温上昇で氷が解けることの影響を受ける北米やグリーンランドの先住民。
海面上昇で居住地が水没するバングラデシュなどアジアの人口密集地帯に住む人々。
島が沈没してしまう島民。
干ばつの影響を受けるサハラ砂漠以南のアフリカの農民。

実際に気候変動が多数の難民を生み、地域紛争を激化させたと指摘されるのが、スーダン西部のダルフール地方だそうです。
約20万人が殺され、スーダン国内の避難民や隣国のチャドに逃れた難民の数は200万人を越えるとされていますが、これは大規模な干ばつで多数の農民が土地を離れたことが混乱のきっかけだったといわれています。

以前、ツバルという小さな島国の様子がテレビで紹介されていました。
ツバルは海抜が低いため、地球温暖化による海面上昇の影響をすでに受け始めています。
今では、潮の高いときには地中から海水が湧き出し、畑に侵食して作物ができなくなっているのです。
井戸の水も淡水から塩水へ変化しつつあり、砂浜が削られる、海岸の植物が倒されるなどの海岸侵食も進んでいます。
海水温の上昇によってサンゴ礁が白化し、漁獲高も減ってきているそうです。

ツバル政府はニュージーランド政府と協議し、集団移住を計画中。
しかし、受け入れる地域では戸惑いもあるし、祖国を離れる事に反発する人もいるようです。
オーストラリア政府は最初、移住を拒否していましたが、2006年4月現在ではオーストラリア政府は毎年75名ずつの移住を受け入れているということです。

小さな島の少ない人数でもこのような混乱が起きているのだから、これがこのままいけば、住めなくなった地域の人たちの大移動が始まり、それによって確実に世界情勢は不安定になり、各地で紛争が起こることでしょう。
世界の首脳陣は、このことへの対策をどう考えているのか?
自分の国の利害だけ考えていたら、確実に地球は破滅してしまいます。
この地球で、みんなが暮らしていけるよう、早く手を打ってもらいたいものです。
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