光と影の軌跡Ⅱ

つれづれなるおじさんの写真日記

小説『旅立ちの日に』の舞台になった富津市金谷を訪ねて①

2022年12月20日 | 日記

 

 ツレにこの本、木更津や富津市の金谷が出て来て面白いから読んでみたらと、渡されたのが清水晴木が書き下ろした『旅立ちの日に』でした。木更津市政のパンフに推薦文が載っていたので購入したと言う単行本です。清水晴木と言う作家の本は初めてですが、読んでみると優しい文体で分かり易く一気に読んでしまいました。

  東京湾フェリー発着の金谷港を舞台に、そこに住む人たちが織りなす物語。6章からなる小説ですが、全てのエピソードが金谷を中心に展開しています。出て来る場所はフェリーターミナル、木更津の繁華街や木更津高校、そして江川海岸の今は無き海中電柱等です。

 なかなか面白い本でした。「よし!金谷に行って見よう」と言う事になり、12/16(金)午前10時28分発の内房線上総一ノ宮行に乗り浜金谷に向かいました。何日か前に館山に行く時に乗った電車です。浜金谷駅に着いたのは午前11時08分頃。ここに来たのは約2年ぶり、変わらない駅や商店が懐かしいです。

 

  まず漁港に行こうと思い駅から20~30m直進して、鋸山ロープウエーに向かう「石の刻道」に入りました。この路は北海道の学生が作成した房総石の彫刻が32体配置されています。

 刻道の両側の民家も房総石の石垣が使われ、まるで南米インカの石組の様です。

 そして100m位進み川を渡ると「石の舎」と言う観光案内所が左手に見えてきました。ここでは石窯を使ってピザ焼きが体験できるそうです。以前保田小学校で食べたピッツァ・ゴンゾーの金谷本店です。営業中と札が出ていたのですが、ランチを食べる所は「旅立ちの日に」の本に出て来る食堂と決めていたので、残念ながらパスしました。

 「石の舎」を過ぎると黄色い塗装の立派な旅館があります。江戸時代末期、安政元年(1854年)創業のかじや旅館です。ここは最初は鍛冶屋でしたが、その後宿屋になった旧い旅館です。日帰り風呂もあるそうですが、一度泊まってみたい宿です。

 暫く歩くと国道127号内房なぎさラインと合流します。その角には店の向こうに海の見える八百屋が在りました。以前来た時に果物を買ったのを思い出しました。海辺の町らしい景観です。