パソコンで仕事をしすぎるとストレスを受けるとよく聞きます。実際に胃をやられたり、理由もなく会社に行けなくなったり、若くして突然死した人もいます。
それで、コンピューターから出ている電磁波が悪者扱いされるわけですけれども、電磁波はテレビからも(もちろん携帯電話からも)出ているわけでして、電気を使っている以上、逃れることは出来ないわけです。電化製品以外でも、ラジオのアナログ放送を聞いていると、スクーターが近くを通っただけでノイズが入ったりします。バイクのスパークプラグですね。
「パソコンが苦手」だとか、「生理的に嫌い」という人も少なくないわけですけれども、「決して好きではないが、仕事だから使っている」という人もいます。ワクワクであれシブシブであれ、パソコンを始めたばかりの人が決まって口にするのは、「こんなにイライラさせられる道具はない!」というものです。確かに自分も「どうしてこんなに使いづらいのだろう」と感じることがしょっちゅうあります。
最近はアイパッドなどポータブルの電子デバイスが増えていて、ボタンを押すのではなく、ページをめくるような操作方法が取り入れられています。銀行のATMを始め近頃では機械の操作自体が、ボタンを押すとかではなく、実際の動きを模した(バーチャルな)ものになっているのです。このことがどうも最近気になって仕方がありませんでした。
先日も何気なくパソコンを操作していたらあることに気付きました。マウスカーソル(矢印型のもの)を自分が望んだ位置に移動させようとしていたのですが、その時、なかなか自分の思ったところへ行ってくれないということが起こりました。そしてその時、自分の腰の辺りの筋肉にが勝手にムズムズ動いている(というか力が入っている)ということが分かったのです。人間は何かを動かそうとしてそれがなかなか動いてくれないと、それが「重い」というふうに錯覚して、腰に力が入るという、自動的に行動調整を行っている動物だということが分かります。
たかが矢印アイコンが思ったように動いてくれなかったからといって、ついつい体に力が入ってしまうというのは、考えてみれば大変「愚か」です。けれども、人間の構造や仕組みからすれば、何も考えなくてもそういった働きをしてくれるわけですから、大変ありがたいシステムです。それも、むやみやたらに力を入れて「動かす」のではなく、狙った位置に正確に「移動させる」という、かなり高度な働きです。
フォルダをオープンしたりコピーしたりという、パソコンのごくごく基本的な動作において、この「ピンポイントに移動させる」ということが当たり前のように要求されるというのはあまり合理的ではないような気がいたしますが、これまで注意が払われたことはほとんどなかったと言ってよいでしょう。
マウスカーソルを必要なだけ動かそうとして、真剣になって注意を払えば払うほど、さらにスムースに行かなかった場合ほど行動調整の命令が頻繁に筋肉に送られるわけです。しかも軌道はそうやっても修正されないわけです。してみるとこういったことがパソコンのイライラ感の原因だったと考えることができるのではないしょうか。若い人ほどパソコンや電子デバイスをスムースに受け入れやすく、年齢が上がるほどイライラするということがまさしくこのことを裏付けていると思います。
もちろん電磁波は身体に良くないわけですが、仕事の後でどっと疲れが出る、あるいはストレス発散したくなる、というのは、こういうことがその要因としてあるのではないでしょうか。
また、本質的にマウスカーソルというものの動きというのは、言うまでもなくCPUで処理した結果がモニタに表示されているわけで、そのCPUというのは、命令された処理と画面表示に要する処理を並列にやっているわけです。だから忙しい時もあれば暇な時もある。当然忙しければいつもより画面表示が一瞬遅れるわけで、そうなると人間が期待したタイミングとわずかにズレるということも起こりうるわけです。
人間はいつも期待と結果のズレに苦しむ生き物ですから、当然イライラさせられることになるわけです。
もう一点、マウスカーソルの良くないところは「慣性の法則」がないことです。初動を与えると後はごろごろ~っと進んでいくような動き方だと、ビリヤードの球のように抵抗の少ない物体のように感じます。ところがマウスカーソルの動きは、惰性でそのまま進んでいくという挙動が全くなく、力を加えるのをやめると即座にピタリと止まる、そういう挙動です。まあ合理的といえば大変合理的なのですけれども、これは実際のリアルな物体で言うところのいったい何に相当するのかというと、これが重量があって摩擦抵抗の大きな物体なわけです。このことが「力が足りていないから動かないのでは?」という錯覚を呼び起こすことにつながっていると思います。
そして、リアルな物体で重量のある物の場合は、力を加えれば加えた手の方にも、加えた力に応じた“もの”(=加速度)を感じるはずです(作用反作用の法則)。この「加速度」を普段私たちは意識してはいませんけれども、実際にはどこかで感じているわけです。ところで予想に反して、手に持ったマウスは軽い物体ですから、その差に悩んでしまうというわけです。
話は変わりますけれども、英語で「動き」というと「MOTION」と「MOVEMENT」が思い浮かぶと思います。何か生きているものが、自分で動く場合はmotionですし、物体が誰かに押されて動くようなときはmovementです。たとえば荷物を運ぶのにmotionを使うのは違和感があります。
それでは人間が手や足を動かしたときには、脳のどんな部分が働くのでしょうか?
手や足を動かして、姿勢が刻々と変わるような場合は、自分の体重を支えながらバランスをとろうとする情報処理です。手の位置を変えるだけでも重心の位置が刻々と移り変わります。すると小脳は、腰から肩にかけての筋肉群を調節して胴体を保持しようとします。反対に、車を運転するときのように胴体をがっちりと固定して手と足だけを動かすような場合は、これらの筋肉は連動しなくなります。= motion
また一方、手で何かを移動させたり切削加工したりするときには、掛かる力に応じて腰に力が入り、人間は無意識的にいちばん力を入れやすい姿勢を保とうとします。= movement
手に戻ってくる“荷重”(反作用)に応じて(つまり荷物の重さや材料の硬さによって変わる)力を変えなくてはならないわけですから、こちらの“物体を動かす”movementの方がより高度な、進歩した「動き」なのではないかと思います。
ですから大人になると道具を使った遊びばかりするようになるのだという解釈も出来ますね。実際、道具を巧みに使う遊びほど面白い!
それと「楽しむ」という点で言えば、やっぱり立って動作を行う遊びの方が面白いわけです。座って団子をこねるよりも蕎麦を打ったほうが面白いし、釣りだったら船釣りやヘラブナよりも足場の悪い渓流や、ウェーディングでシーバスを狙うほうが面白くなるというわけですね。
と、いうわけで、電磁波電磁波と言うけれども、それ以上にマウスの使いすぎに注意して(なるべくキーボードを使って)運動神経をいたわった方がいいのかも、というお話でした~。もちろん仕事の後の体操もね。
それで、コンピューターから出ている電磁波が悪者扱いされるわけですけれども、電磁波はテレビからも(もちろん携帯電話からも)出ているわけでして、電気を使っている以上、逃れることは出来ないわけです。電化製品以外でも、ラジオのアナログ放送を聞いていると、スクーターが近くを通っただけでノイズが入ったりします。バイクのスパークプラグですね。
「パソコンが苦手」だとか、「生理的に嫌い」という人も少なくないわけですけれども、「決して好きではないが、仕事だから使っている」という人もいます。ワクワクであれシブシブであれ、パソコンを始めたばかりの人が決まって口にするのは、「こんなにイライラさせられる道具はない!」というものです。確かに自分も「どうしてこんなに使いづらいのだろう」と感じることがしょっちゅうあります。
最近はアイパッドなどポータブルの電子デバイスが増えていて、ボタンを押すのではなく、ページをめくるような操作方法が取り入れられています。銀行のATMを始め近頃では機械の操作自体が、ボタンを押すとかではなく、実際の動きを模した(バーチャルな)ものになっているのです。このことがどうも最近気になって仕方がありませんでした。
先日も何気なくパソコンを操作していたらあることに気付きました。マウスカーソル(矢印型のもの)を自分が望んだ位置に移動させようとしていたのですが、その時、なかなか自分の思ったところへ行ってくれないということが起こりました。そしてその時、自分の腰の辺りの筋肉にが勝手にムズムズ動いている(というか力が入っている)ということが分かったのです。人間は何かを動かそうとしてそれがなかなか動いてくれないと、それが「重い」というふうに錯覚して、腰に力が入るという、自動的に行動調整を行っている動物だということが分かります。
たかが矢印アイコンが思ったように動いてくれなかったからといって、ついつい体に力が入ってしまうというのは、考えてみれば大変「愚か」です。けれども、人間の構造や仕組みからすれば、何も考えなくてもそういった働きをしてくれるわけですから、大変ありがたいシステムです。それも、むやみやたらに力を入れて「動かす」のではなく、狙った位置に正確に「移動させる」という、かなり高度な働きです。
フォルダをオープンしたりコピーしたりという、パソコンのごくごく基本的な動作において、この「ピンポイントに移動させる」ということが当たり前のように要求されるというのはあまり合理的ではないような気がいたしますが、これまで注意が払われたことはほとんどなかったと言ってよいでしょう。
マウスカーソルを必要なだけ動かそうとして、真剣になって注意を払えば払うほど、さらにスムースに行かなかった場合ほど行動調整の命令が頻繁に筋肉に送られるわけです。しかも軌道はそうやっても修正されないわけです。してみるとこういったことがパソコンのイライラ感の原因だったと考えることができるのではないしょうか。若い人ほどパソコンや電子デバイスをスムースに受け入れやすく、年齢が上がるほどイライラするということがまさしくこのことを裏付けていると思います。
もちろん電磁波は身体に良くないわけですが、仕事の後でどっと疲れが出る、あるいはストレス発散したくなる、というのは、こういうことがその要因としてあるのではないでしょうか。
また、本質的にマウスカーソルというものの動きというのは、言うまでもなくCPUで処理した結果がモニタに表示されているわけで、そのCPUというのは、命令された処理と画面表示に要する処理を並列にやっているわけです。だから忙しい時もあれば暇な時もある。当然忙しければいつもより画面表示が一瞬遅れるわけで、そうなると人間が期待したタイミングとわずかにズレるということも起こりうるわけです。
人間はいつも期待と結果のズレに苦しむ生き物ですから、当然イライラさせられることになるわけです。
もう一点、マウスカーソルの良くないところは「慣性の法則」がないことです。初動を与えると後はごろごろ~っと進んでいくような動き方だと、ビリヤードの球のように抵抗の少ない物体のように感じます。ところがマウスカーソルの動きは、惰性でそのまま進んでいくという挙動が全くなく、力を加えるのをやめると即座にピタリと止まる、そういう挙動です。まあ合理的といえば大変合理的なのですけれども、これは実際のリアルな物体で言うところのいったい何に相当するのかというと、これが重量があって摩擦抵抗の大きな物体なわけです。このことが「力が足りていないから動かないのでは?」という錯覚を呼び起こすことにつながっていると思います。
そして、リアルな物体で重量のある物の場合は、力を加えれば加えた手の方にも、加えた力に応じた“もの”(=加速度)を感じるはずです(作用反作用の法則)。この「加速度」を普段私たちは意識してはいませんけれども、実際にはどこかで感じているわけです。ところで予想に反して、手に持ったマウスは軽い物体ですから、その差に悩んでしまうというわけです。
話は変わりますけれども、英語で「動き」というと「MOTION」と「MOVEMENT」が思い浮かぶと思います。何か生きているものが、自分で動く場合はmotionですし、物体が誰かに押されて動くようなときはmovementです。たとえば荷物を運ぶのにmotionを使うのは違和感があります。
それでは人間が手や足を動かしたときには、脳のどんな部分が働くのでしょうか?
手や足を動かして、姿勢が刻々と変わるような場合は、自分の体重を支えながらバランスをとろうとする情報処理です。手の位置を変えるだけでも重心の位置が刻々と移り変わります。すると小脳は、腰から肩にかけての筋肉群を調節して胴体を保持しようとします。反対に、車を運転するときのように胴体をがっちりと固定して手と足だけを動かすような場合は、これらの筋肉は連動しなくなります。= motion
また一方、手で何かを移動させたり切削加工したりするときには、掛かる力に応じて腰に力が入り、人間は無意識的にいちばん力を入れやすい姿勢を保とうとします。= movement
手に戻ってくる“荷重”(反作用)に応じて(つまり荷物の重さや材料の硬さによって変わる)力を変えなくてはならないわけですから、こちらの“物体を動かす”movementの方がより高度な、進歩した「動き」なのではないかと思います。
ですから大人になると道具を使った遊びばかりするようになるのだという解釈も出来ますね。実際、道具を巧みに使う遊びほど面白い!
それと「楽しむ」という点で言えば、やっぱり立って動作を行う遊びの方が面白いわけです。座って団子をこねるよりも蕎麦を打ったほうが面白いし、釣りだったら船釣りやヘラブナよりも足場の悪い渓流や、ウェーディングでシーバスを狙うほうが面白くなるというわけですね。
と、いうわけで、電磁波電磁波と言うけれども、それ以上にマウスの使いすぎに注意して(なるべくキーボードを使って)運動神経をいたわった方がいいのかも、というお話でした~。もちろん仕事の後の体操もね。