根室半島沖でM5.4 「311並みの巨大地震が切迫する千島海溝」
北海道の根室半島沖を震源とするマグニチュード(M)5.4の地震が発生した。揺れが強かった地域では、今後1週間程度は同程度か、さらに強い揺れをもたらす地震が起こる可能性もあるとして気象庁が注意を呼びかけている。
気象庁によると、14日午前4時ごろ、根室半島南東沖の深さ53キロを震源とするM5.4の地震が発生した。この影響で、中標津(なかしべつ)町で最大震度5弱を観測したほか、道東を中心に北海道から青森県にかけて震度4〜1の揺れを観測した。津波の発生はなかった。
気象庁は地震の検知から8秒後に緊急地震速報(警報)を発表した。午前10時現在、震度1以上の余震は発生していない。
気象庁は断層面に対して両側の岩盤が引っ張り合って離れていく「正断層型」だと発表した。地震が発生した根室半島沖は、太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込んでできた「千島海溝」沿いで、この海域では、2004年には2月から12月にかけて、M5〜7クラスの地震が相次いで発生している。
このうち最大は、11月29日未明に発生したM7.1で、震源の深さは、今回とほぼ同じ48キロだった。釧路町や弟子屈(てしかが)町、別海(べっかい)町で震度5強を観測した1週間後には、再びM6.9が発生している。
政府は昨年末、「北海道の東方沖では今後30年以内にM9クラスの超巨大地震が発生する確率が最大40%」だとして、「東日本大震災と同じ規模の地震が切迫している」としている。