ふたつのサイクロン アラブの砂漠都市を直撃「滝ができた!?」死者多数
先週、中東アラビア半島に相次いでふたつの熱帯サイクロンが直撃し、アラビア海沿岸一帯に大雨被害をもたらした。サイクロンが上陸したイエメンやオマーン南部では、草木が生えない渓谷で土砂災害が発生し、これまでに13人の死亡が確認されている。
インド気象局(IMS)などによると今月半ば、アラビア海で発生した熱帯低気圧は、アフリカ東部のソマリアに向かいながら急速に勢力を増して熱帯サイクロン「サガール(Sagar)」に発達。今月18日には最大瞬間風速が約25メートル(時速95km)に達し、ソマリアやエチオピアでは年間降水量に匹敵する大雨が降った。
さらに今月23日には、二つ目のサイクロン「メクヌ(Mekunu)」が発生。25日から26日にかけてカテゴリー1クラスに発達して、アラビア半島南部沿岸一帯に、集中豪雨をもたらした。
海外メディアによると、この影響でイエメンやオマーンでは、車が洪水に巻き込まれるなどして、両国合わせて少なくとも13人が死亡。イエメンとの国境に近いオマーン第2の港町サラーラでは、草木がまったく生えていない岩山を泥水が滝のように流れ落ち、各地で浸水被害が発生するなど、深刻な被害が報じられている。