登山家の栗城史多氏がエベレスト下山中に死亡したことが21日、わかった。栗城さんのフェイスブックで発表された。35歳だった。
公式FBよると、「このようなお知らせに成り大変申し訳ございませんが、エベレストで下山途中の栗城が遺体となり発見されました」と死亡したと報告。下山途中に無線連絡に反応がなくなり、キャンプ2近くの撮影隊が捜索、「先ほど、低体温で息絶えた栗城を発見いたしました」と亡くなった状況を説明した。
栗城さんの事務所関係者は「生きて帰ることを誓っておりましたのに、このような結果になり大変申し訳ございません」「生きて帰るために執着しないと誓っておりましたのに、最後に執着してしまったのかもしれません」とFBにつづった。
栗城さんは4月から8度目のエベレスト登山に挑戦中で、20日にはFBに「今、7400mのところに来ています。今は、このエベレストを苦しみも困難も感じ、感謝しながら、登ってます」とつづっていたが、日本時間の午前中に「(栗城中継班より)栗城は体調が悪く、7400m地点から下山することになりました」と報告されていた。
栗城さんは1982年北海道生まれ。大学山岳部に入部してから登山を始め、6大陸最高峰を上り、8000メートル峰4座を無酸素、単独登頂に成功している。2012年秋にエベレストで重度の凍傷となり、手の指9本を失うも、14年にブロードピークに無酸素・単独登頂している。その後15年、16年にエベレスト登頂に挑むも途中下山。今年4月17日から8度目の登頂に挑戦中だった。