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新型コロナは未知数

2020-02-07 08:25:58 | 環境汚染

新型コロナとインフルエンザ どちらのウイルスが怖いか?
 

 新型肺炎の中国国内での患者数が3万人に迫る勢いで増え続ける一方、忘れちゃならないのがインフルエンザも流行シーズンまっただなかということ。どちらも症状がよく似ているため、新型肺炎の感染者のなかには、インフルエンザを疑って医療機関を受診した患者も少なくないが、果たしてどちらのウイルスのほうが脅威となるのだろうか?
今季のインフル患者は累計570万人
 

 国立感染症研究所の最新報告によると、今シーズンの国内のインフルエンザ患者数の推計は約570万人。1月20日から26日までの1週間だけでも約65万4000人が医療機関を受診していると推計されている。
 
 一方、新型コロナウイルスは、昨年12月に中国・武漢市で原因不明の肺炎の流行が報じられたのち、正体が新型コロナウイルスだと判明してから2カ月弱。多数の中国人が移動する春節時期だったということもあり、警戒感が強まったが、それでも中国以外での患者の数は200人前後に抑えられている(2月5日時点でのWHOまとめ)。

インフルエンザと区別がつかない
 
インフルエンザにはワクチンがあるが…、新型コロナウイルスにはない(CDC) 

 我々は、インフルエンザと新型肺炎のどちらに対しても予防しなければならないのだが、実際のところ、両者は症状だけを見れば、判断がつかない病気だ。5日に新型肺炎の感染が判明した京都府の20代の男性も、同じ医療機関を2回訪れたが肺炎と診断されず、別の病院でレントゲン検査を行ったすえ、ようやく新型コロナウイルスと診断されたが、本人は当初インフルエンザを疑っていたという。
 
 これに対し、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ医学博士は「インフルエンザは季節性ですから、春になれば患者の数は確実に減ります」と語る。
 
 米ホワイトハウスで先月31日に開かれた会見の席で、ファウチ所長は「インフルエンザは死亡率や入院の程度をかなり正確に予測できますが、新型コロナウイルスには多くの未知数があります」と述べて、新型肺炎の感染が今後どこまで広がるか、死亡率については、現時点では白紙状態だとして、知見を重ねる重要性を訴えた。

新型コロナは未知数
 
国立感染症研究所が分離に成功した新型コロナウイルス 

 米国保健福祉省(HHS)のアレックス・アザール長官は先月31日、新型コロナウイルスに関する公衆衛生上の緊急事態宣言を発表した時点で、新型ウイルスの死亡率は約2%だという見解を発表。その際に、「流行開始当初に重症者だと診断された患者数が多くなると、死亡率は高くなるが、軽症者の数が増えれば、死亡率は低下する可能性がある」と指摘している。
 
 そして、症疫学の専門家の間では、感染症のうつりやすさを「R 0(アール・ノウ)」という指標で考える。日本語では「基本再生産数」と呼ばれるが、これは「1人の患者から何人に感染(二次感染)させるか」を表す数のこと。

 

 中国の疾病管理予防センターが先月29日に米国の医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に発表した論文によると、流行が始まった12月から1月22日まで武漢市で報告された425人の患者のデータから、新型コロナウイルスの感染率は平均2.2(1.4〜3.9)と推計されている。
 
 これは1人の感染者から平均2.2人にうつることを意味しており、季節性インフルエンザ(1.4〜2)に比べるとやや高いが、R 0は定数ではないため、国によって状況は異なり、一人ひとりが人混みを避けたり、マスクや手洗い、アルコール消毒を積極的に行うことで、減らすことは可能だという。
 
 世界保健機関(WHO)は5日、新型肺炎の感染は現時点では中国国内が大半だとして、世界的な大流行を示す「パンデミックではない」という見解を示している。しかし、医療体制が脆弱な開発途上国にウイルスが持ち込まれれば、爆発的に広がるリスクもあるため、2月から4月までの間に封じ込める必要があるとして、国際社会に緊急支援を要請している。


最初に警告の医師

2020-02-07 08:04:07 | 環境汚染

新型ウイルス、最初に警告の医師が死去 中国・武漢


中国で多数の死者を出している新型コロナウイルスの流行について最初に公に警告した人物の一人で、その行為によって当局から戒告を受けた中国の医師が7日未明、ウイルス感染が原因で死去した。勤務先の病院が明らかにした。
 武漢市中心医院は中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の公式アカウントへの投稿で、李文亮医師がウイルス感染により午前2時58分(日本時間同3時58分)に息を引き取ったと発表した。
 新型ウイルス流行の中心地である武漢で眼科医として働いていた李医師は、2002〜03年に流行し多数の死者を出した重症急性呼吸器症候群に似た症状を示す患者がいることに気付いた。
 李医師は12月30日、同僚らに送ったメッセージでこのことを伝えたが、後に他の告発者7人と共に警察当局から「うわさの流布」の疑いで出頭を求められた。
 李医師はその後、患者の治療中に新型ウイルスに感染。中国のインターネットユーザーの間で英雄視されていた。


流行に歯止め掛からず

2020-02-07 07:46:04 | 環境汚染

中国本土、流行に歯止め掛からず…感染者2万8088人で死者は563人


中国共産党機関紙・人民日報(電子版)の6日午後11時(日本時間7日午前0時)時点の集計によると、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は中国本土で2万8088人に増え、死者は563人となった。感染が最も深刻な湖北省武漢市を事実上封鎖してから6日で2週間となったが、流行に歯止めが掛からない状況だ。

 中国政府の国家衛生健康委員会によれば、新たな感染者は3~5日に連日、3000人を上回った。感染が疑われる人は、全国で2万4000人を超えている。

新型肺炎、国内3患者の病状を発表 抗HIV薬も使用


国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像。粒状の粒子の上にコロナウイルス特有の冠状のスパイクたんぱく質が観察できるという(国立感染症研究所提供) 
 国内で新型コロナウイルスの感染が確認された人の治療にあたっている国立国際医療研究センター(東京都新宿区)のグループは5日、患者3人の病状や経過を日本感染症学会のホームページで発表した。いずれも中国・武漢市で感染したとみられ、当初は風邪に似た症状が目立った。

 報告によると、1人は中国人で、武漢市に滞在した翌日に来日した。3日後にのどの痛みや37・5度の発熱が出て、同センターを受診。だが、風邪でよくみられる急性上気道炎と診断されて帰宅した。

 新型コロナウイルスに感染したとの診断には1週間かかり、肺炎の症状がみられた。同センターは抗HIV治療薬を適応外で使用。その後、熱は下がり、状態はよくなったという。

 ほかの2人は、肺炎で起きるようなせきや呼吸困難といった症状はみられず、病状としては急性上気道炎だった。

後もう少しの辛抱です。