![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/91/1f00323c8783924a04214b9365ebf4d9.jpg)
これは、現在開催中の展覧会で展示している新作の本『いつかわかること』の
トビラの部分。
私の作品の感想でよくいただく言葉は「優しい、柔らかい、温かい」など。
たぶん、このトビラの写真のようなイメージなのかな。でも、この本を作って
自分自身わかったことは、もっと強くてかたいもの。
この本は、発表した初めてのフィクション。もちろん、経験に基づくエピソードが
散りばめられてはいるけれど、作り話です。主人公の女の子が、普段の生活や
家族との関係で、たくさんのわからないことの中で、自分なりに答えを見つけて
いくお話。全3,256文字。
私はこの本を作りながら、自分にしかできない仕事ってなんだろう?って
ずーっと考えていた。そうでないものは作る意味がないとも思った。
そういうことを考え出すと、なにかのはずみでふっと力が抜けて動けなく
なってしまうけど、そんな時に「何を作っている時が一番楽しい?」って
訪ねてくれた友人のりかさんの言葉にヒントをもらった。
やっぱり、本を作っている時が一番楽しい。
製本ということだけでなく、文章を書いて、レイアウトを考えて、紙を漉きながら
表紙のデザインや綴じ方を考えたり、そういうことすべて。特に子供のころから
言葉に関することを考えるのことが大好きだったので、文章を書くのが楽しい。
そして、できたときの達成感。できた本は愛しくてたまらない。
全部、自分で作ったもの。伝えたかったこともちゃんと文章に含まれている。
それが、うまく伝わるかどうかは絶対の保証はできないけれど、論文のように
文字数やページ数の決まりも制限もない自由な中で、本を作ることができる
というのは本当に楽しい。
先日、ヨガインストラクターで友人の鶴田暁子さんが、会場で読んだ感想を
聞かせてくれた。とても良くて感動したって。文章が好きって言ってくれた。
とても嬉しかった。そして、ホッとした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0198.gif)
今は、間違いなく、自分にしかできない仕事って思える。
今回、この本『いつかわかること』を作って、それがわかりました。
少し意外な内容かもしれませんが、ぜひ手に取って読んでみてください。