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マジ?男子卓球決勝進出!

2016年03月05日 23時25分32秒 | いいことないかな
昨日の女子の試合も凄かったが、今日の男子も凄かった。


水谷、吉村2勝で、その後大島選手の敗北で、2-1で迎えた第4試合。
キャプテン水谷が自力で決めたいという思いが強く出過ぎてしまい、相手にまさかの2ゲーム先取を許してしまう。

だが、ここからの粘りがエースの称号に値する、素晴らしい粘りだった。
打たれても、粘って返す。カウンターで打ち負けない。本当にエースらしい戦いぶりで、勝ちをもぎとった。


勝つべくして勝つ、これがどれほど難しいことか。
エースの水谷の苦闘が全て報われた試合だったのではないかな。


兎に角、男女とも日中決勝戦ということで、最強軍団に勝ってほしいです。
頑張れ、水谷。他、その他大勢(笑)。

素晴らしい試合をありがとう。



世界卓球の女子は凄い(福原・石川・伊藤)

2016年03月04日 23時19分46秒 | いいことないかな
マジ、泣いた。
勝利の瞬間、涙が溢れてきた。

それほど、凄い試合だった。
たまたま家に着いたのが佳純ちゃんの試合で、既に1敗した後だった。ああ、ドイツ戦と同じで先鋒に伊藤さんだったか、と思った。

取りあえず、北朝鮮のカットマンとの試合に石川さんが対戦ということだった。
以前、老練なカットマンに敗北を喫した石川さんのことが思い起こされた。

2012年8月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/5726a1382440d1abdebb504ded170ba6


今日は、当時とは大きく成長した跡がうかがえた。
北朝鮮のカットマンはかなりしぶとく、どんな球でも食らいついて返球してきた。それが、異例のエッジボールの多さにつながっていたように思う。
しかし、石川選手は迷わず打ち込み続けた。難しいつなぎは、無理せずつないで、チャンスと見るや叩き込む。素晴らしい試合運びで勝利した。

続く、福原愛ちゃんも貫録勝ちを収め(第三ゲームはご愛敬、メンタル面が心配されたが吹っ切れているようだった)、第4試合の伊藤美誠選手へと引き継がれた。


最初の試合を観てなかったので、全く知らなかったのだが、あっさりと0-3負けだったようだった。そういう日もあるさ、と思ったわ。
で、激闘の第四試合となったわけです。

1ゲーム目は、伊藤選手のいい所を出す間もなく、嫌らしい(というか、上手い)カットマンの餌食となってしまった。佳純ちゃんの試合を観てて、これは苦戦するな、伊藤さんではかなり厳しいな(恐らく勝つのは難しいのではなかろうか、の意)と思っていたので、ああ、やっぱり試合経験とかの差が出てしまうのかな、と落胆していたのだった。


しかし、現実は全然違っていた。ゴメンね、伊藤美誠さん。
最初のゲームを落としてしまって、第二ゲームでは、組み立てをうまく変えてきたのだった。15歳の少女が試合をしているとは、到底思えなかった。リズムを変えて、短い球とかをうまく使って、相手を前後に揺さぶる作戦に切り替えたのだった。バックのつなぎを多用し、ここぞのフォア攻撃ショットを打てるまで我慢を続ける試合運びとしたのだった(そういう印象、ということです)。カットマン相手に、つなぎで勝負するという、柔軟な作戦だった。攻撃力では上回っているので、凡ミスを先にしないという、まるで試合巧者のような戦術だと思えた。

これが功を奏し、1-1に追い付くことになった。そして、壮絶な第三ゲームを迎えたのだった。
ピンチを迎えつつも、相手にゲームポイントを何度も握られながらも、凌ぎ続けたのだった。チャンスも数回来たが、どちらかと言えば、奇跡的に追い付き続けたという感じだった。最大のチャンスは、スマッシュが殆ど決まりかけてて、相手は返すのが精一杯で偶然返球された球を、まさかのミスショットした時だった。ゲームポイントだったので、あそこで決まっていたら、と思わずにはいられなかった。が、心配をよそに、伊藤選手は相手に食らいついていった。18-20まで、ほぼ2ゲーム分くらいを接戦で戦い続けたのだった。


それは、もう、もの凄い精神力としか言いようがなかった。
で崖っぷちの第4ゲームを取り返し、最終第5ゲームとなった。あの大接戦の第3を落としたのは痛かったが、肉体的にも精神的にも、追い詰めたのは後を追う伊藤選手の方だったのだ。

カットマンがまさかのミスを連発。反応が鈍くなり、フットワークが遅れ、ミスショットを誘発したのだった。石川選手の試合と、伊藤選手との試合での経過で、相手を追い詰めて行っていたのだ。


それでも、相手選手はもの凄い執念と粘りで伊藤選手からリードを奪う。
果たして、これを挽回できるのだろうか?

ハラハラ、ドキドキでしたよ。1ポイント毎に、拍手と声援を連発してしまった(笑)。
ただただひたすら、「がんばれ」と祈ったのは、解説者のオジサンと一緒だったわ。全てを忘れて、とにかく、かけられる言葉が「頑張れ」と、そういう祈りのような気持しかなかった。


15歳の少女が、これほどまでに落ち着いて、怯むことなく打てるのか、と驚嘆するしかなかった。既に、相手は精彩を欠いており、反撃する力は残されていなかった。伊藤選手の若さが爆発したのだった。


痺れるような、最後の数ポイントを取って、勝利したのだった。
素晴らしいゲームだった。

対戦相手も、凄かった。だからこその、平野選手の大逆転勝利以来くらいの、素晴らしい試合となった。
試合直後、伊藤選手が涙が溢れた気持ちは、観ていた我々にもよく分かるものだった。恐らく、解説者のオジサンは泣いてたことだろう(知らないけど)。なんというか、全身全霊の、鼓動が伝わってくるような、凄い試合だったんだ。


これを招き入れた、石川、福原のベテラン(いつの間にか、すっかりお姉さんになっていたのだね)があってこそ、だった。福原が代表に招聘された時、まだ卓球はこんなに強くはなかった。が、仲間を得て、今の活躍できる環境になった。福原の12年間が、ここに実ったと言えるかもしれない。若い選手を育てたのは、福原登場の功績だと思っている。

良いチームになった。平野さんが抜けた後でも、活躍できるという時代を彼女たちが築き上げたんだ。

おめでとうございます。
決勝でも、是非とも頑張って欲しいです。絶対王者の中国に一泡吹かせてあげて欲しいです。




U-23日本代表 五輪アジア予選 優勝おめでとう

2016年01月31日 01時41分48秒 | いいことないかな
今大会は、ここまで全試合見てきましたが、今日の試合ほど「泥臭く戦う」代表チームを見たことがありませんでした。


はっきり言って、2点目を取られた時、後半立ち上がりだったこともあり、かなり落胆しました。
ここまで、どの試合でも粘り強く、焦らずに戦ってきたチームではありましたが、さすがに今日は歯車がかみ合ってないのかな、と、負けを覚悟しました。


ごめんなさい。
きっとチャンスはある、という姿勢を崩すことなく、本当に驚異的な粘りを発揮しました。ここまでFW起用に応えられなかった浅野が、持ち前のスピードを生かして、冷静にキーパーをかわして追撃のゴールを流し込みました。シュート前の動作も素晴らしく、走り抜けるコースが良かったので1対1に持ち込めたし、前に詰めてきたキーパーの動きを見切って、力んでフカすこともなく完璧に決めてくれました。


あのゴールは、チームに勇気を与えてくれました。いけるぞ、と、何かスイッチが入るかのようなゴールだったのです。
すると、あっという間に矢島の同点ヘッド。決して高くない身長の2人が、ゴールですから。しかもヘッド弾だったので、韓国はかなり気落ちしたことでしょう。キーパーは、外れてくれという顔で手を出すことさえ躊躇われてしまったようでした。それくらい、意表を突かれたということでしょう。


そして、浅野の2点目となる勝ち越しゴール。
これまでの試合で無得点だった鬱憤を晴らすかのような、爆発力でした。いずれも落ち着いて決めることができ、素晴らしかったです。本来の実力が遺憾なく発揮されたようです。


彼らには、本当に粘りと不屈という言葉が相応しいと思います。
全勝優勝、おめでとうございます。
そして、素晴らしい試合を有難うございます。



女子W杯2015~なでしこ決勝T Final アメリカ戦

2015年07月06日 09時59分19秒 | いいことないかな
遂に、夢の舞台、決戦の日を迎えました。


忙しい月曜の朝、ちょっと苦しいです(笑)。胸が高鳴ります。
なでしこの皆さん、気負いなく、平常心で、落ち着いて頑張って下さい。


あー、緊張してきた…。


アメリカの猛攻で、いきなり失点。
日本の守備の弱点をよく研究していた。


大柄選手との対戦で、どうしてもヘディングへの警戒だけが勝り、低いボールへの対応が遅れた。ゴール前の動きの鋭さは、日本は苦しい。

判断能力と決定力に優れたロイドを、マークを外して遠くに置き、ゴール前密集は囮に使われた。そこに低く早いCKが来て、そこに飛び込まれた。電光石火のゴール。

その後のセットプレーも似たような感じだった。

まさしく、アメリカの策がピッタリとハマった。



茫然自失の4失点。
もう、自分が何をやっているのか、冷静さを失ったであろう。
やらずもがなのミスで2点を失ったのは痛い。


それでも、心折れることなく、1点を返した。


後半、ラッキーな1点を返すものの、再び3点差とされ、万事休す。


前半の反撃時に、川澄out 菅沢inがどうだったか。殆ど攻撃の形が機能せず。
アメリカ相手に、序盤の連続失点が重くのしかかり、完敗となった。


まさにヘビー級のワンツーパンチを食らっては、ダウンも当然か。
悔しいと思うが、アメリカはよく考えていた。

日本の序盤立ちあがりが悪いのは、これまでの試合でも見られたこと。
ただ、相手のゴールにはつながらなかったというだけだった。


しかし、フィニッシュ力の高いアメリカだと、そうはいかなかったということだろう。

完璧に決められた。
守備の綻びというか、疎かになっていた点を突いてきたアメリカのセットプレーが一枚上手だったということ。


けれど、よく腐らず、点を返してくれました。

今大会、ここまで勝ち上がってくれて、ありがとうございます。


お疲れさまでした。
また、一から、です。



ちょっと追記:11時半頃


悪夢のような大量失点だったけど、そういうこともあるんだな、これが。
日本に負けたイングランドだって、そう思ったさ。なんて、ツイてないんだって。
けれど、これが勝負だし、結果なんだ。


この前の男子W杯だって、あのブラジルでさえ準決勝でドイツに大量7失点もしたんだから、そういう日もあるんだよ。
よくぞ1点を返してくれたな、と思ったよ。
アメリカの失点はシーンは今大会の決勝Tではなかったんだから。
なでしこの意地を見せることはできました。


ただ、出足で圧倒されてしまって、何となくふわふわしたままで試合に入ったのが、たて続けの2失点を食らって、自分を見失ったんだな、と。
先制点で精神的に追い詰める側であるはずが、ゲームプランが狂ってしまった焦りは、その後にも挽回することができなかった。勝負に対する厳しさという点で、アメリカは日本を圧倒的に上回っていたんだということ。

前日練習を、全部公開しますと余裕で臨んだ日本と、非公開をこれまで同様続けたアメリカの、勝負への執念という姿勢において、日本には甘さがあったのだということ。そういう部分を完璧に突かれてしまったんだな。精神的に立て直す余裕がなかった。


残念な結果ではあったけれど、ここまで来たのは立派だった。
よくぞここまで戦ってくれました。

やっぱり、アメリカは強かった。完勝ゲームだったんだ。



更に、ちょっと追記:17時過ぎ


セットプレーは、なでしこの対策の甘さが露呈したものだった。せめて、2点目を防ぐことができれば…とは思うが、難しいこともあるとは思う。

ロイドのようなエースには影役の「密着マーカー」を付けるとかしないと、セットプレーではやられるかもしれない。また、グラウンダーを正確に速く蹴ってくることができるのは、日本女子では無理筋で、ああいう男子並みの体力を持つ海外選手だ。なので、コースを塞ぐ位置に1人か2人立たせて埋めるしかないのだ。

先制点のロイドに飛び込まれた地点は、本当にエアポケットのようにポッカリと大穴が空いていたわけで、そこに見事に飛び込まれてしまった。まさしく、作戦通り、と。ドンピシャでやられてしまったわけだ。

後は、全てがうまく行くというのは、よくありがちで、爆勝ちになってる時には、ツイてるものだ。ロングシュートも、そういう中で生まれた。なんという視野の広さとボールコントロールか。そういうものだな。


なでしこの場合、肉体的に負けてることが多いので、瞬発力とかパワーでは勝てない。彼女たちは、そういう泣き言を決して言わないけど。
で、そのハンデをカバーするのは、読みや推測というものしかない。

しかし、速いグラウンダーはイメージとして、想像できていなかった。だから、対応が遅れた。
想定できれば、動き出しができるが、誰も想定してなかったから、完全に置いていかれた。
まあ、実行できたのは、アメリカ選手の能力の高さ、これに尽きる。あんなボールを蹴れる日本人女子は、多分いないし、男子でも正確に、あのコースに蹴れたかどうか。見事としか言いようがない。


読みもなければ、スピードもない相手になってしまうと、なでしこ達はだたの「ジュニアチーム」と変わらないわけだから。体格的にも小さく、スピードでも大したことがない、ただのチームに変わってしまうわけで。

そう思えば、これほどの不利を背負いながらも、ここまで勝ってきたことが、ある意味奇跡的と言える。
W杯だけでなく、五輪でも、諸外国の強豪相手に戦い続けて来たこと自体が、驚異的なのだ。


だって、相手は最初から、ヘヴィー級のパンチを持っているんだから。
日本には、巧みさはあるが、軽量級は否めないし、パンチ力でも劣るわけだ。それでも、階級なんかないので、勝たねばならないわけだから。


なでしこ達の努力がどれほどのものなのか、と思う。
これからも、戦える術を磨く為に、頑張って欲しいです。



女子W杯2015~決勝アメリカ戦に向けて

2015年07月02日 14時32分18秒 | いいことないかな
なでしこの皆さまへ


今日は大変お疲れさまでした。
本当に苦しんだ試合だったと思いますが、最後まで立っていた者が勝者、ということで、勝ちは勝ちです。


今大会は、決勝が義務付けられていたようなものでしたので、ここまでプレッシャーがあったかもしれませんが、よくぞ勝ち上がってくれました。しかも、これまで全試合1点差勝ち、決勝でも勝てば夢の全勝優勝という、まさしく完全制覇がかなう立場にいるのは、なでしこジャパンだけです。


決勝でも、1-0か2-1で、同時達成(予選~決勝まで全試合1点差で全勝優勝)をお願いします。

まずは疲労を癒していただき、シュート力と精度を上げるべく、回復に努めて下さいませ。


大儀見は、エリア内では遠慮せずに、狙えると思ったら、思い切ってシュートに行く場面があってもよいでしょう。相手をビビらせる必要があるので、大事行きたいとか、周りを活かしたいと思うことがあるかもしれませんが、行けると思ったら勝負して、打つのもひとつです。豪州戦での、宇津木のガシャみたいに、前に蹴れば何かが起こるかもしれない、ということがありますので。


五輪決勝では、内容的に悪くなかったと思うけど、ただフィニッシュの1本が遠かった。
あの時の悔しさを、今回は晴らして欲しいと思います。


今回のチームの良いところは、味方が何をしようとしているのか、他の人たちも考えて感じとれる、ということだと思います。
「理解する」というのは、味方がこうしたい、こうして欲しい、と思うことが、何となく周りの味方選手が分かる、ということです。意図がある、その意図が味方と共有できる、そういうことです。


これがかみ合う時、素晴らしい結果となっているのです。
攻撃のパターンとかが、そういうことなのです。

守備もそうなのです。
互いがカバーする、というのは、そういうことです。


それができるチームは、他では、少ないと思います。
自分がこうしたい、こうしてくれたら助かるな、そういうのが、味方に伝わってゆくというのが、チームワークなんだな、と思います。


どうぞ、頑張って下さい。






女子W杯2015~なでしこ決勝T SFイングランド戦

2015年07月02日 09時54分44秒 | いいことないかな
いよいよ準決勝。前回敗北、過去の対戦で未勝利という因縁の相手です。


高まる緊張感。
大野、川澄の得点が期待される。


サッカーの神様は見ていた。

相手選手がPKになって1点を失ったなでしこでしたが、あれはどう見ても演技だった。
タナボタで取った1点だった。


サッカーの神様は、彼女に悔い改めるチャンスをくれた。

それが、決勝点となったオウンゴールだった。
自らの、1点を、自らの足で失わせたのだった。

すまん、今得点者を確認したら、どうやら別人だったみたい。
最初のPKで倒された人は、オウンゴールのDFと違う人のようでした。お詫びします。イングランド選手にも失礼でした。ごめんなさい



なでしこ、タフな試合をよく勝ちました。
イングランドは、体力にまかせて、肉弾戦&はやいプレスで接近戦に持ち込み、なでしこの自由を奪いました。


けれど、よく対処してくれました。

最後の決定的場面も、すばらしいボールが折り返されたので、決まる可能性は高かったでしょう。



兎に角、おめでとうございます。

夢の決勝戦、再選ですね。


がんばれ。


追記:

それにしても、イングランドは日本の戦術をよく研究していた。
遠い逆サイドへのロングパスは少ない、と読んでいた。
だから、前線に多く人数を残して、プレスを徹底してきた。ドリブルは少ない、ということをよく知っており、ショートパスを狙って、1対1マーク以外の後ろの列から、思い切って飛び出して、なでしこを追い込んでいった。

だが、ドリブルへの守備を犠牲にしていたので、岩渕が入られて、流れが変わったんだと思う。
ショートパス多用への守備意識があったので、ドリブラーには対策が弱かった。それに足に段々と来てたんだろうと思う。




女子W杯2015~なでしこ決勝T QF豪州戦

2015年06月28日 06時52分55秒 | いいことないかな
勝てると思っていましたが、見事な勝利でした。
おめでとうございます。


堅守を誇ろ豪州守備陣を、遂に崩しての勝利でした。

相手のスピードスターを封じた日本の守備陣は見事。直線での走力では厳しいのですが、それをさせない守備が相手の得点を封じました。


日本の攻撃は、惜しいシーンがあるものの、中々得点できず。
けれど、早い攻めなども織り交ぜながら、堅い相手守備陣に、ボディーブローを何発か叩き込んで、遂に決勝点をもぎとりました。


なでしこは、最後のフィニッシュの部分で決まらず、焦りが出ても不思議でないけれど、精神的に浮き足立つこともなく、何度も何度もチャレンジして、得点をものにしました。
セットプレーからのこぼれ球に岩清水が反応し、キーパーに抑えられたもののこぼれを倒れ込みながらも小さく前に蹴り出し、岩渕が飛び込んで決めた。


日本は、ラスト10分(この意味は、今大会4試合ではいずれも攻め込まれていた時間帯だったものが、この試合では逆に攻め続けた、ということです、分かり難くてごめんなさい)で幾度となく攻め続けた結果だった。
日本の特徴は、得点者がバラバラなことで、誰を抑えると良いということでもなく、スーパースターのようなエースに頼らないことが強さとなっていると思える。サッカーはチームの競技であることの意味が、本当によく分かる。


次も期待しています。



ちょっと追記:

今大会ではお馴染みとなった、CKの時の4人縦隊ですが、あれも面白い工夫だと思った。
元から小さい日本選手は、バラバラに立つとポジション取りで押し負けることが殆どだ。それは、個々の体重差がモロに出てしまうから。

なので、彼女たちは考えた。
アタッカーを他の人が守ればいいのではないか?、と。

4人が密集隊形になっていると、相手選手に押されてしまうことはないし、事前にマークが張り付くこともない。
となれば、タイミングさえ合えば、ヘッドでも勝てるのではないか、と。


難しい点は、宮間が蹴る前に、一瞬でバラけて、しかもボールに合わせなければならないこと。
小さき者がいかにして戦うのか、守備隊形も含めて、とても勉強になる。そういう工夫の積み重ねと、努力と技術が生んだ強さ、そして、何よりも精神力と意思統一の重要さを学べるのである。

彼女たちの勝負強さは、やるべきことをいかに実行するか、各自の仕事をいかにきちんとこなすか、これを支えるメンタリティにあると思う。
本番で、実力をその通りに発揮することがいかに大切か、ということだ。できないプレーをするのではなく、できることをコツコツと着実にやるというのが、勝負強さに結びついているだろう。全く、できるビジネスマンの仕事を見るようだ。

やはり、サッカーというのは、理解するスポーツなのだと思った。



女子W杯2015~なでしこ決勝T オランダ戦

2015年06月24日 13時30分17秒 | いいことないかな
見事に勝利で、ベスト8決まりましたね。

おめでとうございます。


ここまでの予選3試合は、貫録勝ちで全勝でした。
不調とか、得点力不足とか、色々と心配されていましたが、本番で結果を出すのは立派です。


今日のオランダ戦でも早い時間帯で先制。
恐らくオランダはなでしこの体力消耗を待つということで、後半勝負と考えていたかもしれません。
前半は、あまり厳しいチェックに来てなかったようです。


先制点は、宮間からのセンタリングに、大儀見のナイスポストプレーでバーを叩いた跳ね返りを、有吉が落ち着いてグラウンダーで蹴り込んで生まれた。
密集体形だったが、見事にコースを狙っていた。


追加点は、大儀見のキープからセンターに繋いで、坂口のエリア外からのうわ隅へのシュートだった。

攻められていた時間帯だったので、ピンチの後のチャンスをきっちり決めたあたり、試合巧者ぶりと思った。


が、毎度おなじみの、ラスト10分は跳ね返すの連続で、かなり攻められてしまった。

スイス、カメルーン戦でもそうだったが、相手の体力(スピード、パワー、高さ)が上回る中、どうしても攻撃を凌ぐということになりがちである。ロスタイムでの1失点は、そういう中で生じてしまった。

やはり、2点リードの残り2分となれば、一瞬の注意力の切れのようなミスがあるということであろうか。


ただ、海堀は、決定的なオウンゴールの大ピンチを救ったので、そこでプラマイゼロと思えばいい。

兎に角、ここまでの4試合、全部を勝ってきた、という結果が全てであるのだから。
ある意味、勝負強い。

それとも、軽量級の横綱相撲的な勝ち具合?


何だかんだで、結果を出してくる所が、強いということだろうな、と。


肉体的には、むしろ不利な部分が多いし、キック力の違いで、パスのボール速度にも難があったり、遠い逆サイドのボールが難しいとか、ヘディングも劣るとか、勝てる要素を見つける方が大変なのだけれど、大柄選手と戦う技術とメンタルの強さ、そして、任務を着実に遂行するという点において、男子とはかなりの開きがある。日本の男子サッカーは、なでしこサッカーのこういう部分を見習うべきであろう。

得点を奪う為のトライも、色々とよく考えている。
勝つのが当たり前と思って、勝つというのは大変なのだが、強豪になるにはそれができなければならないのだ。


次も安藤の分まで頑張って下さい。



剥き出しの闘志

2014年07月01日 19時56分27秒 | いいことないかな
先日のブラジル対チリ戦は、本当に凄かった。

南米チーム相手の守備というのは、ああいうふうに守るのか、と。


チリ選手の、縦横無尽に走り続ける姿は、本当に勝利への執念を感じさせるものだった。
ネイマールを止める、という為に何人もで取り囲む。


守るという姿勢は、チリの攻撃を受けるブラジルでさえ、動きを制限する為にエリア内に何人もで守っていた。

まるで小学生のサッカーの試合のようにも見えるくらいに、エリア内の混戦具合が凄かった。ボールへのアタックが何人もで取り囲んで、兎に角がむしゃらに奪い取るのだ。何より、自由には「動かせない」、その為に体を張り、2本足の相手選手に対して4本か6本で対抗するのだ。


それくらいの守備でないと、ドリブルさせたら止まらない、ということになってしまうのかもしれない。日本選手の厳しさの不足は、そういう面でも違いがある。1人か2人が止めに行くのと見て、安心してしまう、任せてしまう、というようなことだ。そうではないのだ。


痺れるような試合で、激闘を制したのはPK戦勝利のブラジルだった。
だが、チリの守備はブラジルに1点しか与えなかったのだ。



ドイツとアルジェリアの試合も、延長でドイツが底力を見せて勝利したが、圧倒的劣勢の中でもアルジェリア選手たちの勝利への執念は凄かった。守るし、走る。闘志が伝わってくる。一歩も退かない精神力は、ドイツに決して負けていなかった。
延長戦に入るまで、安定した成績を誇り攻撃力も破壊力もあるドイツに点を与えなかったのは、驚嘆に値する。

しかも、先に失点してしまい、決定的とも見える2点目が入ってしまった。
日本の選手たちは、どうだったろう?

ほぼ絶望的な顔つきで、戦意喪失とも見えるような、気のないゲームを見せていた。
コートジボワール戦でもそう、コロンビア戦でもそうだった。

2点目は、日本のチームの心を折るのには、十分すぎるダメージだったのだろう。
だが、アルジェリアは違った。


普通なら、諦めても不思議ではないはずなのに、もうダメだと心が折れてしまいそうなのに、最後の最後まで勝利への執念を見せた。1分も残ってないような状況で、1点を返してしまった。



信じられなかった。
あのドイツ相手に、諦めずに得点を奪い返したのだから。
ドイツ選手たちは、もう勝利へと逃げ込むことを確信していたので、若干の気の緩みがあったやもしれぬ。そうではあっても、本当に1点を奪ったのだから、凄い。信じ難い光景だった。


日本の試合と違っていたものは、ああいう積極的な闘志が感じられたかどうか、だ。
見る者に、不安や迷いや絶望が伝わるようでは、対戦相手に脅威を感じさせることなどできない。



対戦している選手同士であれば、ヒシヒシと相手選手の気迫が感じ取れることだろう。
日本は、気押されてしまったのだな、きっと。


決勝トーナメントに残ってきたようなチームは、どこも勝ちへの執念が感じ取れた。
だから、好ゲームの接戦が多いのかもしれない。



全力でプレーする、力を出し切る、というのは、言葉で言ってしまえば、それだけなのだが、本当に難しいことことだろうな。だが、強豪国に立ち向かうには、ああいう姿勢でなければ届かないのだ。

あんなに頑張っても、ギリギリ手が届かないのだ。




日本のサッカーは今後どうなるのか

2014年06月28日 19時02分41秒 | いいことないかな
敗戦の結果をうけて、やっぱりこれではダメだったとか、戦犯探しとか醜聞探しが行われているようである。残念な話である。

何なら、セルジオ越後に監督をやらせればいいよ。さぞかし世界に通用するサッカーとやらを教えてくれることだろう。そして、よい結果が当然出るに違いない。本当か?(笑)



日本には、メッシもネイマールもミュラーもロッベンもファンぺルシーもイブラヒモビッチもいないんだ。


何というか、生粋のゴールハンターがいないんだよ。
少し前に将棋で喩えたけど、大駒系の人がいないということなんだ。龍や馬どころか飛車角がないのに、将棋に勝たねばならないのと同じなんだ。


ヘビー級のボクサーとまともに打ち合ったら、そりゃあ勝つのは難しいさ。足を使って、ヒットアンドアウェイを目指すしかないんだ。それは逃げではない。自分自身の特性を知った上での、勝つための戦略だ。相手を知り、自分を知ることで考える作戦なんだ。


ゲームでもいいよ。
呂布がいきなり増援として現れたら、これに対抗するのは極めて困難だ。普通の凡キャラでは能力差があり過ぎて、勝つもクソもない。圧倒的攻撃力だ。だから呂布の必殺の一撃を食らわないように細心の注意を払いつつ、弓矢攻撃とかで足止めしたり体力を少しずつ削ったり、自分の大将の本陣(サッカーで言えばゴールだな)から遠ざけるような工夫をしなけりゃならない。
野球だって、パワーヒッターの多いチームなら、ホームラン一発で得点が入る。けどパワーで劣るなら、小技(バント、盗塁、四球などだ)を絡めたり、ヒットの「繋ぐ野球」で得点しなければならないんだ。強打者揃いのチームなんて、そうそうできるわけない。投手力を軸として、守って競り勝つ野球というのは、身体的有利・不利がある中で考えられたものであろうと思う。


パスサッカーというのは、どうして存在するのか?
まず、呂布みたいな駒を持つ相手だとして、呂布はボールを持ってない時間は「ただ立っている」のと同じだからだ。ボールを持たれている時の呂布は呂布本来の攻撃力を発揮できる。しかし、ボールがこちらにある時間帯というのは、呂布であろうと張飛であろうと関羽であろうと、攻撃力はそこまで大したことがないのである。凡キャラに近づくのだ。勿論、防御力だってそれなりに凄いわけであるが、こちらの本陣を攻撃してくる場合の恐怖に比べれば、まだマシなのだ。

要するに、こうした攻撃力の飛び抜けた連中にその役割をさせないようにすることができる、というのが一番の効果なのだ。
そして、万一ボールを持たれてしまった場合、呂布の攻撃を止めるには、ザコキャラであろうと取り囲んで手数で上回るよりないのだ。そういうようなのとほぼ同じように感じる。


なので、パスによるボール保持はボスキャラ(大駒)系の活躍をできるだけ封じるという効果が期待できるのである。


それでも、一撃必殺の大駒になると、その数少ないチャンスをものにしてくるという力量がある。ここをいかに防ぐか、その攻防に勝負がかかってくる、ということになるわけである。ただ、そういう呂布みたいな駒は絶対数が少ないのだ。常に状態が万全とは限らないし。

そういうのを相手にした時に、いかに勝つ方法を見い出すか、というのが作戦や対策ということの意味だ。


今回の代表チームが陥った罠というのは、洗練されたパスサッカーを目指して実行しようとしたが、「こうしなければならない」という思いに囚われ過ぎてうまくいかなくなったように思う。
豆腐屋の父ちゃんが、「ウチの豆腐は絶対に国産大豆しか使わねえ、これは曲げない信念だぜ」と強い拘りを持っているとしよう。
けど、ある時仕入れが完全の止まって外国産大豆しかない場合、どうすべきか?母ちゃんは、「ここは柔軟に考えて、とりあえず国産大豆が入ってくるまでは外国産でもいいから使って作るべきなんじゃないのかい?」と父ちゃんに言ったとしよう。けど、頑固な父ちゃんは「オレの信念を曲げるわけにはいかん」といって、必ず「国産大豆で豆腐を作らねばならない、それがウチの豆腐なんだ」と意見を変えなかったとする。結果的に大豆が手に入らないので豆腐は作れず、本来の目的である「おいしい豆腐を作ってみんなに売り食べてもらう」ということが達成できなくなるわけである。結果的には、本末転倒ということになる。


ここで優先しなければならないことは何だろうか?
「国産大豆で作る豆腐」という自らの強い信念か?
それとも、「豆腐を売り続けること」だろうか?
勿論、国産大豆が手に入る時には、それでいいんだ。だが、今は手に入らない、という状況なのである。これをどう考えるか、ということになる。

ある局面を凌ぐ、凌ぎ切る、というのは、多分どんな仕事であろうと経験するものなのではないだろうか。切羽詰まった状況とか、壁にぶち当たって困難な状況とか、でもそれを乗り切らねばならないというミッションが与えられているのだ。そういう時、どう対処するか、ということなのである。サッカーもきっと同じではないかな、と。

つまり、自分で「今は、○○が手に入らない、or○○ができない状況なんだ」という自覚と判断ができるか、それに適切な対処ができるか、ということである。普通は監督がそういう作業をするべきであると思うが、試合中には選手が考えて行動しなければならないのである。


雨でフィールドの環境はどう変わるのだろう?
少し柔らかくなり、重馬場みたいな感じになるのだろうか?(競馬はやってないから全然知らないが、高速走行系の馬と体重の重い筋力系の馬とでは成績に違いが出るのでは?得意不得意が分かれるのでは?)
泥は靴に着き易かったか?
筋力や突進力がある方が有利な状況ではなかったか?
そういうことを判断できるかどうか、だ。
靴の泥は足を重くするし、疲労を蓄積させてゆくかもしれない。柔らかい地面は、砂浜で走るのがキツイのと同じ効果をもたらすかもしれない。雨が降ったフィールド環境はぼくには分からないが、選手のコンディションは厳しくなることが予想されても不思議ではない。


そうした状況変化に対応し適切な行動が選択できるかどうか、そういう能力が必要とされるのである。圧倒的な能力が発揮できる大駒系の選手が揃えられるチームならば、いちいち細かいことを考えずとも突破できるだろう。
そうではないなら、工夫するしかないのだ。


センタリングやシュートにしても、そう。
ハイボールがダメなら、バウンドするボールを何故送らない?
ショートバウンドのシュートや、シュート気味の低く速いボールをなぜ蹴り込まない?

守り難いボール、捌くのが難しいボールを送ることが、相手のミスを誘い易くなるはずなのだ。ヘディングで跳ね返されてしまうなら、低く早いボールを出すとか、ニアで触るボールを出すとか、そういう工夫が必要。岡崎のシュートはニアで触れるボール、の効果だったはずだろう。



オレが決めなくては、オレが何とかしなければ、などとあまりに強く意識することによって、かえってプレーに精彩を欠いてしまっていなかったか?

小さな局面ではオレが何とかする、という気持ちは必要。それは呂布と対峙した時に怖れず対処できるかどうか、みたいなことだ。オレが頑張るよりないわけで。でも、もっと大きな局面で考えることが必要な時、味方の配置や展開具合を正確に判断して、「オレが」ではなくて味方に有効なボールを送ることの方が重要。

大久保は「オレが」と強く意識してシュートを狙いに行ったりしていたものと思うが、結果的にはノーゴール、ノーアシストだったし、決定的チャンスを生んだ場面も殆どなかった。
予選敗退の責任については、本田が一番批判されるかもしれないが、1点取ったしアシストも決めてるので、チーム内では最大貢献だったと言えよう。本田のせいだ、とかいう単純な話ではないだろう。本田がボールを奪われなければ、というのはただのタラレバだし、打たれたピッチャーに「なんであんなとこ投げたんだ」と責めてもしょうがないのと同じさ。失投がない投手なんて、この世に存在しないし。味方がエラーした後の対処が大事なんだよ。その為のチームじゃないか。


信長は桶狭間で本陣を仕留めたわけだが、まさしくカウンターが見事に決まった、というようなものだ。相手が圧倒的に支配(兵士数が多い)していても、延長Vゴール方式みたいな場面ならたったワンチャンスで勝敗が決するのと同じ。作戦が当たれば相手が優勢であっても、弱小側が勝てることもあるということ。しかし、そんな戦上手な信長だって、全戦無敗だったわけではない。敗走したことだってあるじゃないか。そういうようなものだ。戦況に適合しているか、相手の士気や強さはどうなのか、それらに勝敗は左右されることもある、ということさ。単に作戦能力や指揮能力の問題とも限らない、ということ。運も勿論あるんだよ。


いずれにせよ、日本の代表がどうやって勝てる方法を見い出すのか、その活路をどう開くのか、研究するしかないんだよ。試行錯誤を重ねるには、まだ歴史が浅いということではないのかな。野球だって、通用するようになるには100年くらいかかる、ということなのさ。



ありがとう、ザッケローニ監督

2014年06月26日 13時58分11秒 | いいことないかな
ザッケローニ監督が退任を表明した。


>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140626-00000041-mai-socc



色々と本大会での批判はあるとは思うが、ぼくは素直に感謝したいと思う。

長い間、本当にお疲れさまでした。


ザッケローニ監督のお陰で、夢を見させてもらいました。
勿論、結果は惨敗だったけれど、期待を感じさせるチーム作りをこの4年間やってきたと思います。


そして、日本代表チームがある程度評価されるようになったのも、勝つのではないかという期待を膨らませられるようになったのも、ザック監督の力量だったと思えます。


今回のチームは、結果的に勝ってないことをかなりの数の人たちから批判されていると思いますが、どうしてそういう批判が出てくるのかと言えば、「勝てたはずだ」「勝つべきだった」と評価されているからだろうと思うのですよ。


チームの力量として、「勝って当然であるべき試合」だったのが、勝てなかったからこそ批判されるわけですよ。


これが、圧倒的弱者で、全く歯が立たない試合だったとしたら、やっぱり実力差がはっきり出たな、ということで残念さがそうでもない、ということになるでしょう。「思った通り、勝てなかった」と言われて終わりでしょう。


でも、惜しかった、勝てる試合だった、という思いがあるからこそ、残念だし批判も出るというものなのです。

結果だけ見れば、ギリシャが逆転で勝ち上がって行きましたが、それだって初戦負けの苦しいスタートだったし、日本に引き分けなんて絶望的という意見だってあったでしょう。でも、2位に滑り込んで、勝ち上がったんですよ。


ギリシャもコートジボワールも日本と比べて、格上だしランキングだってはるかに上だ。
そういう強いチームと対戦して、勝つべきだった、と言われることって、昔にはなかったんだ。


それほど、日本の地力が向上した、ということなんだろうと思うのですよ。
全然勝てそうにない試合なら、やっぱりな、ということで悔しくもなければ、無念さもさほどではないのですよ。


けど、今回のチームはそうではないと考えられてきたんです。
それくらい高い評価を獲得してきたんだ、ということです。


敗因ということを挙げるなら、やはりメンタル面かと思います。

日本は予選とか、強化試合なんかでもたまに見られるのですが、浮足立つような雰囲気が窺われることがあります。やられた時の、時間の使い方とか修正の仕方なんかを、もうちょっと工夫した方がいい。足を治療するのに、時間を少し使うとか、そういうようなことだ。気持ちを冷静に戻す時間を取ったりするような、老練な試合運びをする、というようなことだ。


野球とかなら、マウンドに集まって一息入れたり、ピッチャー交代なんかで間を置いたり、というようなこともできる。サッカーは、そういうのを選手たちが自分たちで考えてやらなければならない。どこをどう修正してみるか、というような約束事をもっと考えた方がいい。弱いヤツほど、強い相手に立ち向かうには、色々と考えた方がいいんだよ。戦況を理解し、戦い方を修正できる方が勝てる可能性は高くなる。


理解する前に飛び込んでしまうと、同じパンチを食らってしまうこともある、ということだな。


ギリシャがチャンスをものにした。
日本とは何が違ったと思うか?
コロンビアに3点差負けだったのも、大して変わらないでしょう?


日本との試合だって、そんなに言うほどの力量差があったとも思えなかった。


それは、ギリシャには辛抱強く耐え抜く精神力があった、ということですよね。
引き分けだったら、コートジボワールが勝ち抜けだった。

でも、ギリギリでPKをもらって、勝った。
先制して、逆に追いつかれた後も耐え抜くことができた、ということだ。


そういう精神力が必要なのだろうな、と。
欧州でもまれているから、ということもあるし受けを得意とするというチームということもあるのかもしれない。たまたま結果的にこうなった、というだけかもしれない。


ただ、更なる向上を目指すなら、もっと考えるべき。
相手が籠城戦を仕掛けてきて、攻撃側が時間をかけて兵糧攻めを行うだけでは勝ち切れなかった、というようなことだな。


日本の攻撃が効いている時というのは、パスの出し手も動いているが、受け手も動き続けている時だ。
今回の大会では、得点が思うように取れなかったのは、受け手が「待っている」ことが多かったから、だ。ボールの出し手も、人を目がけてパスしてしまうから、だ。

もっと「誰もいない場所」にボールを送ることを意識しなければならない。
今は敵も味方もいないけど、味方が先に辿りつける場所を見越して、そこにボールを送ることだ。


コロンビアのカウンターが効果的だったのは、受け手がずっと動き続けているからで、DF陣も捕まえきれず翻弄された。


日本の攻撃が悪い時は、そういう予測性のあるパスが少なくなり、人のいる足元目がけてボールを送ってしまう。連動性が乏しくなる、というのは、受け手の動きが減っているから、だ。


人のいない場所に、やさしく転がす、というイメージが少なかったんだ。
例えばギリシャ戦でのウッチーの絶妙のセンタリングは、そういう点では光っていた。

香川がウッチーの走り込むであろう先に、ボールを送った効果だった。

できれば、ウッチーが全力で走り込むのを見たら、もっとゴール前に飛び込んで走っていなければならなかった。大久保が少し遅れて入ってきたが、本当なら正面に2人は来ていて先に触るべきだった。正面で一人触れなかったが、動き出しが遅いが故である。


岡崎の同点ゴールも、本田が動いている中でセンタリング、岡崎は走り続けた中で先にヘディングできた。
だから、ゴールをこじ開けることができたんだ。


受け手は走り続けた中でボールを受ける、そういうことをゴール前でやり続けねば、守備のよい相手からの得点は難しい、ということである。チーム状態の良い時には、それがもっとできていたが、今回はそれが少なかった、ということだ。



いずれにせよ、今回の大会は負けたが、この4年間に新たな希望や期待をたくさん経験させてもらえたので、本当に心から感謝している。

イタリアもイングランドも敗退だよ。日本が予選ラウンドで敗退したからといって、そんなに極端に卑下するほどのことではないよ。方法が間違っている、とかいう安易な話ではなく、どこに躓きがあったか、ということかな。守り重視の方がいい、とかいう簡単な話ではないし、ここを乗り越えなければ前進はない。



ザッケローニ監督で良かった、と思っているし、日本サッカーの向上に多大な貢献をしてくれて、心の底からありがとうと言いたい。

代表チームがここまで好かれるようになったのは、ザッケローニ監督のお陰と思います。


本当にありがとう。



ちょっと追加ですが:

本番で実力を十分発揮できる、というのは、難しいことなのですよ。
これがチームとしてできる方法、なんていう正解は、サッカー界だけではなく、どのスポーツでも誰にも分からない難事であるはずです。


普段通りの力が発揮できる、のびのびプレーできる、なんてものは、どうやったらできるようになるのか、誰にも分からないのです。

オリンピックとかだって、そう。
どの競技、どのチームでも、実力はありながら、本番では発揮できないことなんて、ごくごく普通に起こることです。それは、監督個人の責任でもなければ、選手たちのせいでもない、これまで誰にも解くことのできない謎なのです。


結果として、本番で力が発揮できなかった、というのは、当たり前に起こることです。
巨人とパリーグの3チームが試合をして、巨人が一番の成績を残せるかどうかなんて、分からないものです。試合数が多くなれば、ペナント、日本シリーズや交流戦で巨人が優勝、みたいなことにはなるでしょう。

けど、短期決戦の場合には、勝負運もあるから、分からない。
高校野球の人気が根強いのは、そういう実力以外の部分も含めて、時の運・勝負運みたいなのがドラマチックだから、ではないでしょうか。


誰にも分からないことが多いからこそ、世界中の人々が熱狂しドキドキするし、夢を膨らませるんですよ、きっと。


実力通り結果に全て反映されてしまったら、賭け屋だって、困るでしょうに(笑)。



残念な最終戦

2014年06月25日 07時41分05秒 | いいことないかな
結果は、ご覧の通り、無惨なものとなった。

遠藤はさぞかし悔しかったことだろう。
コロンビアには、遊ばれてしまった。

それでもこの差だった。
スピード、個人技、どれも違っていた。

基本的に、ついていけない。

点を取って勝つしかないのに、山口投入というのも意味がよく分からなかった。
相手の10番を抑える、という意図なのかもしれないが、バランスを失した結果が大量失点となった。


点を取りに行かねばならないのだから、遠藤を使うとか普通は考えるだろうと思うが、どうだったんだろう。



今回の予選敗退の要因は、点が取れなかったことだった。
決定的チャンスで弱いわけだな。
メンタルが弱いのかもしれない。


コロンビアの4点目が顕著だが、相手の落ち着きは見事だ。
川島を嘲笑うかのように、緩いボールがゴールに吸い込まれていった。

香川のシュートが切れていったのとは、対照的だった。


大久保の惜しいシュートが今日もあったが、枠には行かなかった。
日本の弱さは、ゴール前で硬くなることなのかもしれない。


日本のDF陣が軽くいなされ、かわされてシュートを決められているが、日本にはそうしたシーンを見ることはなかった。

日本の攻撃は速攻性に欠けることが多く、守備体制が整った中に攻めるしか手がないというのが得点を困難にしていた。
創造性に乏しい大会だった、ということではないかな。

それにしても、前兆がドイツの時と似ている、という誰かの予言は当たったいたということだろうな。


残念であったが、皆さん、お疲れ様でした。


明日はいよいよ運命のコロンビア戦

2014年06月24日 14時20分29秒 | いいことないかな
スペインばかりではなく、イングランドも敗退が決まった。やはり、初戦負けは非常に厳しいということを示しているわな。


ポルトガルも、アメリカに逆転され、敗色濃厚だった。
ラスト30秒までは、予選敗退がほぼ決定的だった。


しかし、諦めないと何が起こるか分からないものだ。

ロングボールに、ゴールを突き抜けんばかりに全力で走り続けていたら、バッチリピンポイントでボールが降ってきた。


弾丸のようなヘッドで同点ゴールが生まれた。
執念と呼ぶに相応しい同点劇だった。


それでも、ポルトガルが苦しいのは変わらない。
日本と同じ、1分け1敗だ。


ただ、諦めてしまえば何も起こらない。
信じて戦うだけ。最後の1秒まで走り続けつしかないんだ。


明日も、全力で応援するぞ。





2014W杯~ギリシャ戦

2014年06月20日 12時30分36秒 | いいことないかな
いやー、またしても不完全燃焼でした。


日本は序盤から積極的に攻めを組み立てていきましたが、決定打が出ませんでした。

惜しいシーンもいくどかありましたが、1点が遠かった。


今野が入ることでラインコントロールが改善され、オフサイドにかかるケースが増えました。
それだけラインの押し上げ効果があった、ということでもあります。

また、ギリシャは攻撃面では強引さがコートジボワールに比べて少なかったので、日本は守り易かったでしょう。


試合が難しくなったのは、ギリシャが退場で1人少なくなったことかな。
どうしても、守備的にならざるを得ない試合運びをギリシャが選んでしまう、ということかと。


なので、元来が守備的チームというか、守備を苦にしないギリシャであるが故の、堅守を維持されつづけたわけです。どうしてもゴールをこじ開けることができなかった。


圧倒的に攻めてはいるものの、ギリシャが徳俵に踵がかかりつつもギリギリ踏ん張って、失点を防いだということですな。ギリシャは最終戦に最後の望みを賭けたわけで、戦術的には正しい。


日本が次はコロンビアと対戦だから、敗れる方に賭けて、自分たちがコートジボワールに得失点差で上回れる勝ちを収めればいいわけだから。


ただ、日本の陥落が決まったわけではないのだから、最後に全力を尽くすのみ。
前の試合よりも良くなってきたのだから、次の爆発を期待するしかないだろうね。


次も頑張れ。




スペインの悪夢~よもやの予選敗退

2014年06月19日 15時39分35秒 | いいことないかな
いやー、勝負の世界は厳しいな。
これが現実だ。


かつての日本の「決定力不足」という、お決まりの大批判を思い出したよ。

スペインにとって、ゴールがあまりに遠かった。1点が取れなかった。
ラッキーなPKでの1点のみ、とは。


2試合で7失点、1得点ではな…。
歯車がかみ合わなければ、どんなに上手くて優秀な選手たちが揃っていても、こうした結果を生んでしまうのだ。


昨年の記事で、厳しい組だとは予想していたが、サッカーの世界は日々進歩を遂げている、ということなのかもしれない。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/a1766d6ccbf7af8ef5f55c3b4bf202d5


チーム力、勢い、運、そういうものも勝負に関係しているんだろう、きっと。