うーむむむ、これを一般の方々が読んでどう感じるのだろうか、というのは、ちょっと思った。理解するのが結構難しい部分があるかもな、と(自分自身が一般読者なんだけど、笑)。でも、状況は変わりつつあるかな、とは思ったけど。
こんなのとか>広がるAi 不審な遺体、CTで死因究明 低い解剖率…「犯罪見落とし回避」(産経新聞) - Yahooニュース
多分、本作を最も読んで欲しい人というのは、「中の人」ということなんではないかと思った。つまり、医療関係者たち―特に、解剖・病理、法医学、医師会とか―と、行政の人では。行政の人というのも、本物の官僚とか内部の審議会や有識者会議の人たちとか。
だって、一般読者の多くが会議とかの丁々発止を「心が躍るぜ」みたいには感じ取れないのではないだろうか、と思ったんですよね。あまり売れなくてもいいので、「関係者向け」ということでも数万部くらいは行くだろうから、それでいい、と思って書いたのではないかとしか思えなかった(笑)。
拙ブログ記事でも、近い領域については書いたことがあった。
08年7月>免責バトル
08年8月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その7
08年9月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その8
同>結局誰を信じればいいのやら(ちょっと追加)
同>福島地裁判決と医師法21条違反の考察
登場人物を代弁者にするというのは、いつも通り。
法曹界にも厳しいビンボールを投げつけたり、医療側の苦しい立場や言いたいことを存分に言わせていた。医師たちの内部的な対立構図についても、ためらいなく攻撃させていた。きっと「我々は何に気付かなければならないか、何を目標に考えてゆくか」という効果を狙ったものなのだろう。全体的には、海堂氏の考えを提示したものと思われる。
特に受けたのは、「えーあい、えーあい」と啼く鳥みたいな感じになっていたこと。因みに九官鳥は出ていた。
偉い病理界の大先生に辛辣に言わせていたのが、あまりに自虐的でバカ受け。解剖系とか法医学系とかの「弱小勢力」のみみっちい内部抗争・対立というのを滑稽に描くことで、「一致した目標に向かって進もうよ」という(医師たちへの)呼びかけになっていた。ま、これを読んで、各自気付いてくれや、ということだろう。
どうやら、著者の努力は実を結びつつあるのかもしれない。
次は極北での事件でしょうから、きっとあの「F島」の事件がテーマになってくるのでしょう。ところで、どうして北だと「海の幸」ってイメージなんだろ(笑)。
こんなのとか>広がるAi 不審な遺体、CTで死因究明 低い解剖率…「犯罪見落とし回避」(産経新聞) - Yahooニュース
多分、本作を最も読んで欲しい人というのは、「中の人」ということなんではないかと思った。つまり、医療関係者たち―特に、解剖・病理、法医学、医師会とか―と、行政の人では。行政の人というのも、本物の官僚とか内部の審議会や有識者会議の人たちとか。
だって、一般読者の多くが会議とかの丁々発止を「心が躍るぜ」みたいには感じ取れないのではないだろうか、と思ったんですよね。あまり売れなくてもいいので、「関係者向け」ということでも数万部くらいは行くだろうから、それでいい、と思って書いたのではないかとしか思えなかった(笑)。
拙ブログ記事でも、近い領域については書いたことがあった。
08年7月>免責バトル
08年8月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その7
08年9月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その8
同>結局誰を信じればいいのやら(ちょっと追加)
同>福島地裁判決と医師法21条違反の考察
登場人物を代弁者にするというのは、いつも通り。
法曹界にも厳しいビンボールを投げつけたり、医療側の苦しい立場や言いたいことを存分に言わせていた。医師たちの内部的な対立構図についても、ためらいなく攻撃させていた。きっと「我々は何に気付かなければならないか、何を目標に考えてゆくか」という効果を狙ったものなのだろう。全体的には、海堂氏の考えを提示したものと思われる。
特に受けたのは、「えーあい、えーあい」と啼く鳥みたいな感じになっていたこと。因みに九官鳥は出ていた。
偉い病理界の大先生に辛辣に言わせていたのが、あまりに自虐的でバカ受け。解剖系とか法医学系とかの「弱小勢力」のみみっちい内部抗争・対立というのを滑稽に描くことで、「一致した目標に向かって進もうよ」という(医師たちへの)呼びかけになっていた。ま、これを読んで、各自気付いてくれや、ということだろう。
どうやら、著者の努力は実を結びつつあるのかもしれない。
次は極北での事件でしょうから、きっとあの「F島」の事件がテーマになってくるのでしょう。ところで、どうして北だと「海の幸」ってイメージなんだろ(笑)。