核兵器増産への意志表示をした、北朝鮮。六カ国協議への参加も無期限中断と無謀な賭けに出た感がある。W杯予選の日朝戦終了直後というタイミングで、このような声明を出したのは何故か――?
日本は北朝鮮への圧力をかけやすくなった、と見たのだろうか。もし、北朝鮮が勝利していたら、日本が何か仕掛けても「日本は負けた腹いせに不当な要求をしている」といった暴言も可能となってしまう。ところが負けた挙句、日朝民族同士の雰囲気はさほど悪くはなかった。これに危機感を抱いたのかもしれない。個人レベルでの「感情悪化」が弱く、国家間では対立構図、ということになれば、金体制の根幹にかかわると見たのだろうか。
日本側の対応は、日米韓の協議(水面下では当然中国も・・・ロシアはやや離れて「北朝鮮は無理すんな、よくないよ」というスタンスではないかと思いますが)で、今後の対応について相互協調を図るでしょう。
核ミサイルが本気で発射された場合には、今の日本の防衛能力で対抗できるか、実際のところは不明です。湾岸戦争の時には、イラクがイスラエルに向けて発射した数十発のスカッド(だったと思うが)は、通常弾頭であったことと命中精度が悪すぎで、実害は小規模でした(それでも死者が40名弱出てたように記憶しています)。このレベルであれば、かなりの確率で迎撃できると思いますが、核弾頭の場合には、一発でも着弾し核爆発が起こってしまえば、相当大きな被害を覚悟しなければなりません。北朝鮮の核ミサイル保有量がどの程度なのかが問題です。
ノドンはこのスカッドとほぼ同じようなタイプでしょうから、ある程度迎撃出来るでしょう。問題はテポドンで、射程も長く搭載重量も大きいらしい。東京に向けて発射された場合、命中半径は概ね3kmとかなり大雑把ですが、大都市なので十分効果があるでしょう。最高高度は約500kmで、マッハ10程度で飛来しますから、PAC-2とかで迎撃ということになるでしょう。欠点は、発射準備に時間がかかるということらしく、発射前に偵察衛星に気付かれる場合が多いとのことだが、隠蔽壕のような施設があれば発見しにくい場合もあるかもしれない(固定発射台からしか発射できないらしい)。
北朝鮮側の意図と本気度合いを見定めて、緊張が高まるようなことになれば、迎撃部隊は24時間態勢で展開しなければならないだろう。そこまで北朝鮮が追い詰められているのか、それともブラフに過ぎないのか、今後の動向に注目です。
追記:2月11日23時20分
以前書いた記事で、北朝鮮の宣言が似ていたので(こんなに早く宣言するとは思っていませんでしたが)、リンクを入れておきます。読んで頂ければと思います。
イラク・北朝鮮の今後
さらに追記:2月16日10時
文中PAC-3と記載していましたが、間違えました。すみません。PAC-2でしたので訂正してます。PAC-3は来年度からの配備のようです。
日本は北朝鮮への圧力をかけやすくなった、と見たのだろうか。もし、北朝鮮が勝利していたら、日本が何か仕掛けても「日本は負けた腹いせに不当な要求をしている」といった暴言も可能となってしまう。ところが負けた挙句、日朝民族同士の雰囲気はさほど悪くはなかった。これに危機感を抱いたのかもしれない。個人レベルでの「感情悪化」が弱く、国家間では対立構図、ということになれば、金体制の根幹にかかわると見たのだろうか。
日本側の対応は、日米韓の協議(水面下では当然中国も・・・ロシアはやや離れて「北朝鮮は無理すんな、よくないよ」というスタンスではないかと思いますが)で、今後の対応について相互協調を図るでしょう。
核ミサイルが本気で発射された場合には、今の日本の防衛能力で対抗できるか、実際のところは不明です。湾岸戦争の時には、イラクがイスラエルに向けて発射した数十発のスカッド(だったと思うが)は、通常弾頭であったことと命中精度が悪すぎで、実害は小規模でした(それでも死者が40名弱出てたように記憶しています)。このレベルであれば、かなりの確率で迎撃できると思いますが、核弾頭の場合には、一発でも着弾し核爆発が起こってしまえば、相当大きな被害を覚悟しなければなりません。北朝鮮の核ミサイル保有量がどの程度なのかが問題です。
ノドンはこのスカッドとほぼ同じようなタイプでしょうから、ある程度迎撃出来るでしょう。問題はテポドンで、射程も長く搭載重量も大きいらしい。東京に向けて発射された場合、命中半径は概ね3kmとかなり大雑把ですが、大都市なので十分効果があるでしょう。最高高度は約500kmで、マッハ10程度で飛来しますから、PAC-2とかで迎撃ということになるでしょう。欠点は、発射準備に時間がかかるということらしく、発射前に偵察衛星に気付かれる場合が多いとのことだが、隠蔽壕のような施設があれば発見しにくい場合もあるかもしれない(固定発射台からしか発射できないらしい)。
北朝鮮側の意図と本気度合いを見定めて、緊張が高まるようなことになれば、迎撃部隊は24時間態勢で展開しなければならないだろう。そこまで北朝鮮が追い詰められているのか、それともブラフに過ぎないのか、今後の動向に注目です。
追記:2月11日23時20分
以前書いた記事で、北朝鮮の宣言が似ていたので(こんなに早く宣言するとは思っていませんでしたが)、リンクを入れておきます。読んで頂ければと思います。
イラク・北朝鮮の今後
さらに追記:2月16日10時
文中PAC-3と記載していましたが、間違えました。すみません。PAC-2でしたので訂正してます。PAC-3は来年度からの配備のようです。
北朝鮮が核兵器を保有していることは確実(本人達が言っているので)のようですが、その個数やテポドンに搭載できるほど小型化が可能なのかは不明です。またミサイルの制御能力も未知数ですので、現時点では日本が北朝鮮から核ミサイルで攻撃を受ける可能性は極めて低いのではないかと思います。
もちろん万が一の場合の覚悟と備えはしておく必要はありますが、いずれにせよこちらは冷静に対応することが重要ではないかと思います。私は逆に日本も「経済制裁カード」が切りやすくなったと考えています。
日本の情報は北朝鮮に筒抜けだから、こちらの動きを見た上での判断でしょうから、「ハッタリ」だと思うんですが、本当に狂った人だったら困るので、そこら辺がどうなのか・・・