西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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『アンディヤナ』序文(1842)より

2011年08月10日 | サンド研究


私は『アンディヤナ』を書いた。書かずにはいられなかった。たとえどのようにか弱い存在でも,役に立たぬものはひとつも創造しなかった神、どのように小さな問題にも大きな問題にも介在する神、その神が私の裡に投げ入れた哀願 と痛撃のもたらす強い衝動に負けたのである。(・・・)

私が擁護した問題は、しかし、それほど小さな問題だったのだろうか。それは人類の半数の運命に関わる問題である。それはまた人類全体の問題でもある。外でもない、女性の不幸は男性の不幸を後ろに引きずっている。ちょうど奴隷の不幸が主人の不幸を引きずっているように。私は『アンディヤナ』の中でそのことを示そうと試みた。
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